Baffle diffraction

●これはバッフル(箱)の影響検討 / Baffle diffraction / 

これはバッフル(箱)の影響検討 / Baffle diffraction / により低域はだら下がりとなる。

これは物理的な現象なので(箱の寸法が決まれば)、避けようがない。

上で得られた特性が更に低域で最大6dB近く低下する。



Curve 2 : この箱の設定の場合

Curve 1 : ユニットを箱中央に置いた場合

Current system : Curve 2 条件に対し、ユニット径を変更 Φ200 → Φ20



と言うことで、低域に関してはバッフル寸法が決まれば低域の減衰特性ははぼ決まる。

下で試しているが、平面バッフルで製作するのでなく、現実的な寸法で箱を作るとすれば、ほぼこの程度の低域減衰は発生する。


一方で、ユニット口径が小さくなると中域に干渉によるリップルが生じる。
となると、高域のユニット・中域のユニットは使用領域で箱エッジの影響により周波数特性が波打つ可能性がある。
これは、後程検討する。






3M×3Mは無理としても、幅方向を290㎜から500㎜へ拡大し、500㎜×510㎜なら作って作れないことは無い。







Current system : この箱のベース条件 上の例のCurve 2と同じ

Curve 1 : バッフルを500㎜×500㎜とした場合

低域が落ち始めるポイントを400Hz→300Hzまでシフトできる。



⇒実用的な低域限界を80Hz 好ましくは60Hz近辺と考えれば、普通に箱をつくれば、その領域はだら下がりで4~5dBは低下する事を免れない。

何らかの補償回路が必須となる。











バッフル寸法の影響をシミュレーションしてみる。

バッフル面積を大きくすれば低い周波数まで影響をシフトできるので、3M×3Mの箱を検討してみる。

上のシミュレーションとユニット面寸法は同じ(Φ200)。



低域に向かって減衰することは避けられるが、波形が波打つ。
バッフル面で反射(だと思う)した波がマイク位置で干渉し、その位相により共鳴・減衰が起きている様子が描かれる。

この例ではバッフルの中央にユニットを置いたので、干渉がはっきり出る。








では、”ユニットの位置をずらせばその干渉を減らせるはず”と試してみると、左の様な結果となる。

完全に干渉を無くす事は出来ないが、かなり減らせる。

ユニットを左右方向にずらしたが、天地方向にずらしても同じ。




このEdgeというソフト Edge sourcesと言う項目で計算点を制御する。


それで、指定したバッフル寸法の画を見ると、まさにエッジ部で計算しているであろう緑のポイントが変化する。
3M四角のバッフルで計算した例にその状況が出ている。

バッフル中心にユニットを置くとバッフルのエッジ部に均等に緑点が配置される。
ユニット位置をずらすと、ユニットに近い側のエッジ部の計算密度が高くなる。(この例の場合、Edge sourcesの数は同じ)


低域側の影響もあるが、中・高域の乱れも気になる。



高域ユニットの位置とバッフルエッジ反射の影響


高域のユニットを箱の中心に据えるとCurve1(グリーン)のように3,000~4,000Hzの間で3dB以上の音圧差が出る。

更にうねりも生まれる。






現在の例Current System : 赤では20㎜オフセットしている。

LINKWITZ LABでは実験 実測で検証している。
3インチのバッフルに1.5inダイアフラムで9kHz -5dBのリップルあり。

これくらいの影響が出るなら、何らかの対策をしたくなる。





●ユニット単体から検討 題材はAccuton C25-6-012

Case 1 Base


C25-6-012を題材として、ユニット単体の場合。
3,000Hz~7,000Hzの間で6dBの音圧差が発生する。

これはなんとかしたい。

バッフルの寸法を調整し干渉を減らせば改善できるはず。



















Case 2 バッフルの拡大(非対称)


Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフルを非対称に設定 右側に18㎜拡大

多少の効果はあるが、検討としてはまだまだ



















Case 3 バッフルの拡大(極端な設定)


Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフルを非対称に設定 右側に118㎜拡大

いきなりここまで拡大した訳ではないが、この中間でもさほど改善しない。
単純に片側拡大だけでは効果なし。

















Case 4 バッフルの拡大(100㎜対称)


Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフルを対称に設定 左右にそれぞれ9㎜拡大

バッフルの拡大でリップルは多少減少するが、リップルは発生する周波数が低い方へずれる。












以前、本館でMini-2Wayと言うスピーカーを製作している。

この中で高域の特性をバッフルの反射の影響を試したことがある。 この時は知識が不足しており、高域ユニットの反射を考えると、バッフルはあまり幅を広くしない方が良いと思い、面取りを入れたバッフルと製作した。
実際に特定する中で、バッフルにユニットを付けた状態とバッフルから浮かした状態の測定をしている。(殆ど最後 / かなり下のほう)

ユニットの取付で2,000Hz~5,000Hzまでに間に影響が出ている。
測定結果では5dB以上異なっているが、傾向はこのシミュレーションとよく合う。

バッフル幅が拡大することで、バッフル効果による盛り上がりが低域方向にずれる。
3,000Hz~6,000Hzで考えれば、バッフルの幅を広くした方がゲインが若干下がる。
これはまさにバッフルエッジ部での反射干渉の影響と考えられる。

6,000Hz~9,000Hzで逆転するのもよく合う。

ただ、実際の周波数特性との関係を見ると、バッフルでフラットを狙いすぎると2,000Hz~5,000Hzが緩やかに右肩上がりの特性となるか? 妄想ではグリーンの点線となる


なるほど、周波数特性にうねりが出来る一つの原因であることには違いなさそうである。


これらの結果を総合すると、市販品の中にもいろいろ難しい事をしているのもがある。


















Case 5 バッフルの拡大(110㎜ 対称 / 非対称)


Curve 2 : バッフル対象(110㎜)

Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフル110㎜ ユニットを非対称に配置 / 中央から左側に10㎜移動






5,000Hzの落ち込みが少し減ってきた。

ユニットを中央からずらすことで5,000Hzからの上のリップルを変化させることが出来る。










Case 6 バッフルの拡大(120㎜対称)

Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフルを対称に設定 左右にそれぞれ19㎜拡大

面白い。

この寸法で干渉の状況が変わってきた。





10,000Hzあたりのリップルの出方が変わった。
5,000Hzの上も変わった。









Case 7 バッフルの拡大(120㎜非対称)


Curve 2
 : バッフル対象(120㎜)

Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフル120㎜ ユニットを非対称に配置 / 中央から左側に5㎜移動

面白い。
ユニットの移動が周波数特性に与える影響が少ない。

バッフル幅120㎜付近に良いところがあるのか?













Case 8 バッフルの拡大(130㎜ 対称 / 非対称)


Curve 2 : バッフル対象(130㎜)

Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフル130㎜ ユニットを非対称に配置 / 中央から左側に10㎜移動

5,000Hzの落ち込みが少し減ってきた。
中央配置だと10,000Hzより上の領域でのリップルが大きい。


















Case 9 バッフルの拡大(140㎜ 対称 / 非対称)


Curve 2 : バッフル対象(140㎜)

Curve 1 : ユニット単体の状態

Current system : バッフル140㎜ ユニットを非対称に配置 / 中央から左側に10㎜移動

なるほど、バッフル幅を120㎜より広くしてユニット位置を調整する事で5,000Hzより上のリップルを調整できる。

1,000Hz~5,000Hzまでのゲイン差もいろいろのことに効いてきそうだ。













中域ユニットの位置とバッフルエッジ反射の影響


中域のユニットを箱の中心に据えるとCurve1(グリーン)のように1,000~2,000Hzの間で4dB以上の音圧差が出る。

更にうねりも生まれる。





現在の例Current System : 赤では50㎜オフセットしている。




















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