第6回博論Datablitz
日 時:2020年10月24日(土)13:00~16:00
場 所:Zoomウェビナー
スケジュール:
13:00~13:10 趣旨説明
13:15~14:30 発表①「ワクワク・ドキドキがある園庭をつくる」炭谷将史さん(聖泉大学人間学部教授、神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士後期課程)
要旨:街中の遊び場が減少する現代社会では,幼児の遊び場として就学前教育・保育施設の園庭が重要な役割を担っている。近年園庭のレイアウトは様々な工夫が為されるようになった。本発表では園庭での遊びにワクワク・ドキドキを生み出すしかけについて検討してみたい。園庭にあるしかけと園児の遊び方はどのように関っているのだろうか。園児は遊具の機能を使って遊ぶだけでなく,遊具の周辺スペースや種々の用具を使いながら遊ぶ。また遊具の並べ方や場所の形状次第では遊び方の展開は変わる。本発表では,用具置き場・遊具の配置や場所の形状が遊びに果たしていた役割を園庭で遊ぶ園児の観察を通して検討する。特に高さが生み出すワクワク・ドキドキとその高さを活かすためのしかけに着目する予定である。
14:30~14:35 休憩
14:35~15:50 発表②「“ぎこちなさ”の探究―保育の場における子どもの身体経験―」山下愛実さん(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程)
要旨:保育の場の日常は、子どもたちが初めて出会うものや出来事で溢れている。子どもたちは時に目を輝かせながら、時に真剣なまなざしで初めて出会うものや出来事に自ら関わる。一方で子どもの動きは、初めての人・もの・出来事に関わるときにぎこちなくなることがある。その“ぎこちない動き”は、人・もの・出来事に真剣に向き合おうとするゆえのものであると考えられる。また子どもと対象との関係性に注目すると、“ぎこちない動き”が引き起こされるとき、関係性に不調和が生じていると考えられる。これらのことから“ぎこちない動き”には、子どもの探索的な身体の動きを通した学びのプロセスが紡ぎ出されると考えられる。そこで本発表では、保育の場における子どもの“ぎこちなさ”の事例を紹介し、“ぎこちなさ”の中に生成する子どもの身体経験を探りたい。
15:55~16:00 閉会
参加費:無料
主 催:日本認知科学会「身体、システム、文化」研究分科会