投稿日: 2014/09/05 11:47:14
講演会
【タイトル】 中世におけるリアリズムの転換
【講 演 者】 稲垣良典(九州大学 名誉教授)
【講師紹介】1928年生まれ、日本の中世哲学研究者、法哲学研究者。
佐賀県出身。中世スコラ哲学研究の第一人者。福岡県宗像市在住。
先ほど翻訳が完成したトマス・アクィナスの『神学大全』の訳者の一員である。
1951年東京大学文学部を卒業、
1955年アメリカ・カトリック大学大学院哲学研究科(CUA、Ph.D)修了。
【趣旨】
中世におけるリアリズムの転換:実在論の考え方に、中世で大きな変化がありました。プラグマティズムやギブソンの生態学的実在論の主張と、この歴史的な大きな転回がどのように関連するのか、稲垣先生のご講演と生態心理学者との議論を通して確認した。
【日時】2013年3月19日(火)午後3時~8時
【場所】東京大学大学院教育学研究科 409号室(本郷キャンパス)
【主催】
日本認知科学会「身体・システム・文化」研究分科会(主査:古山宣洋)
日本生態心理学会
講演会
【タイトル】共創としてのコミュニケーション
【講演者】三宅美博(東京工業大学大学院教授・共創システム、コミュニケーション科学)
【日時】2013年3月22日(金)午後4時30分~午後6時30分
【場所】東京大学大学院教育学研究科 第1会議室(本郷キャンパス)
【講演要旨】
社会システムの情報化に伴い,人間のコミュニケーション空間から徐々に「場」が消失 し,相互の信頼性やリアリティの創出に困難が生じています.そこでわれわれはコミュニケーションにおける言語のような認知表象だけではなく,それと同時に身振りのような身体的インタラクションにも注目します.つまり認知と身体が相互に拘束し合う中で,自己言及的な意識の創出とそのインターパーソナルな共有が可能になると考える訳です.われわれはこのような系を「共創システム」と呼び,そのシステム論の構築を進めてきました.そしてコミュニケーションをその内側から捉えることの重要性を指摘してきました.本セミナーでは,共創の一例として,主観的時間としての「間(ま)」に注目し,その生成とインターパーソナルな共有の仕組みについて紹介します.具体的には,協調タッピング課題を用いたリズム運動の相互引き込みの研究を踏まえ,人間と人工物のインタラクションへの応用,特に歩行リハビリテーションの支援への有効性を示します.さらに社会組織における「場」の可視化とモデル化の可能性についても説明します.これらの取り組みは人間を内側から支援する新しいシステム論に向けての第一歩になるものと期待しています.
【主催】
日本認知科学会「身体・システム・文化」研究分科会(主査:古山宣洋)
日本生態心理学会