花見川流域の自然・歴史を知るための図書紹介 5
「千葉市史 史料編」のうち、史料編1~9の構成を紹介します。
1 千葉市史 史料編1~9 の諸元・内容
千葉市立郷土博物館ホームページの情報に基づく。書籍は千葉市立郷土博物館等で販売している。
上記書籍はいずれも編集:千葉市史編纂委員会、発行:千葉市です。
花見川流域に関連する主な書籍は史料編1原始古代中世、史料編2近世、史料編8近世、史料編9近世の4冊です。
千葉市史史料編1、2、8、9
2 この図書の特徴
史料編1原始古代中世は発刊当時までの遺跡発掘情報等はとても充実している図書です。例えば落合遺跡(縄文丸木舟出土)の情報などについて、私は他の資料では得られなかった情報を得ることができました。
しかし、この図書発刊以降の遺跡発掘の進展は大きなものがあり、私はこの図書を研究史を振り返る資料として活用しています。
史料編2近世、8近世、9近世は花見川流域に関連する村々の現存史料(古文書)を掲載、解説した図書です。
古文書とその解説以外に、通史編には記述できない江戸時代の村の様子が詳細に記述されていて、地域を理解する上でとても役立ちます。
小字分布や支配関係もわかる様になっています。
一歩踏み込んで地域を理解しようとする時には絶えず参照したくなる図書です。
村の概要記述は興味深いことが書かれているので、私は史料として使うだけではなく、通読本として読み、面白いものでした。
なお「絵にみる図でよむ千葉市図誌 上下巻」(千葉市発行)(別記事で紹介します)と一緒に活用すると地域の歴史を空間的により深く理解できます。
印旛沼堀割普請に関する事項の大半は別図書「天保期の印旛沼堀割普請」として独立させて発刊されています。(別記事で紹介します)
2014.02.13 ブログ「花見川流域を歩く」記事