花見川流域の自然・歴史を知るための図書紹介 1
● シリーズ 花見川流域の自然・歴史を知るための図書紹介 を始めます
私はブログを始めて丸3年、準備期間を含めると4年以上にわたって花見川流域の自然・歴史等について詳しく知ろうとしています。
その間に出会った図書のうち、花見川流域を理解するために私が特に参考になったと感じたものをこのシリーズで紹介します。
なお、図書館等で利用できる図書を主対象にして紹介します。
● 千葉県の自然誌 千葉県の大地 紹介
「千葉県の自然誌」は千葉県史全51巻の一環として、自然系全12巻のシリーズとして刊行されたものです。
12巻いずれも花見川流域を理解するのに有用な図書です。
12巻の内容は次の通りです。
千葉県の自然誌全12巻の内容
2013.04.08記事「千葉県の自然誌 紹介」参照
ここでは「千葉県の自然誌 千葉県の大地」について詳しく紹介します。
1 「千葉県の自然誌 千葉県の大地」諸元
編集:財団法人 千葉県史料研究財団
執筆者:編集責任者を含め専門家30名
発行:千葉県
発行年月日:平成9年3月25日
価格:9700円
サイズ:A4判、823頁
千葉県の自然誌 千葉県の大地
2 内容紹介
目次
第1章 地形
沖積平野/台地・海岸/丘陵・山地/河川地形/地すべり地形/人工地形
第2章 地質
銚子地域の地質/安房地域の地質/嶺岡山地の地質/清澄山系の地質/上総丘陵の地質/下総台地の地質/関東ローム層の地質/沖積低地の地質/海洋地質/人工地質
第3章 土壌
土壌の生成・分布と特徴/未熟土/黒ボク土/褐色森林土/暗赤色土/褐色低地土/灰色低地土/グライ土/黒泥土・泥炭土/造成土
第4章 陸水
陸水の循環/河川/湖沼/地下水/湧水/温泉
第5章 地下資源
天然ガス資源/鉱物・鉱床/山砂利と砕石
第6章 地殻の構造
プレート運動と房総の地殻/地震と地震災害/房総半島の重力異常・地磁気異常
第7章 海流
房総半島と黒潮/房総半島と親潮/東京湾の流れ/海流と生物/海流の調査体制と情報
3 この図書の特徴
千葉県ホームページに「三方を海に囲まれた千葉県の大地の生い立ちと現状、日本列島における位置・特徴などを、最新の研究成果をもとに、フルカラーの写真・図表を豊富に取り入れ、分かりやすくかつ興味深くまとめてあります。」と紹介されています。
引用研究論文図版をフルカラーに編集し直すなど、地学現象を理解しやすく説明している図書です。
花見川流域というくくりでの説明はありませんが、花見川流域の地学を理解するための数少ない図書の内、最も充実した一般書だと思います。
本ブログでは多くの記事でこの図書を参考にさせていただいています。また図版を引用させていただいている記事も多くあります。
発行から17年経っていますが、この本の地形分野内容は色あせているようには全く感じません。
2014.02.09 ブログ「花見川流域を歩く」記事