1.顎関節症の原因
顎関節症はいろいろな要因が重なって起こる病気です。
しかし、顎関節症の80%以上は上下の歯を長時間合わせている癖(TCH)が原因といわれています。
集中して仕事・作業しているときのかみしめ、睡眠中の歯ぎしりにより、長時間顎の関節や筋肉に負担がかかると起こります。
かみ合わせに強い力がかかっていなくても、歯を合わせているだけであごの関節は緊張します。
かみ合わせが原因の1つになることもありますが、ごく一部です。
かみ合わせの調整は顎関節症が改善する前には行いません。
マウスピースを装着して改善することもありますが、マウスピースをかみしめてかえって顎関節症が悪化することもあります。
2.顎関節症の治療法
99%は自宅療法で改善します。
自宅療法
・歯を離してリラックスする。
・硬いものは食べない。
・痛みの強いときは大きな口を開けない。
痛む場合
冷湿布:何もしなくてもズキズキ痛む場合→冷湿布。10分を限度。
温湿布:あごを動かすときだけ痛む場合→温湿布。ぬれタオルを電子レンジであたため、5分程度あたためる。やけどに注意。
マッサージ:押したときに痛む筋肉に対し、親指の付け根や、そろえた指の内側をあててゆっくり押しまわすようにマッサージ。
強い痛みが出るようにつまんだり、激しくもんではいけない。
やめるべき習慣:
ほおづえ。長電話。受話器の肩挟みやあごへのおしつけ。下あごを突き出す癖。
前歯で爪や鉛筆をかむ行為。
うつぶせでの読書。
車の運転や精密作業、コンピューターのキーボード作業など、定期的に休む。
精神的ストレスをなるべくためない。
大きく口を開けなければ食べられない大きな食品避ける。硬い食べ物避ける。
睡眠での注意点
十分な睡眠時間を確保。
歯ぎしりを家族から指摘されたら、「歯ぎしり日記」をつけてみる。前日の行動パターンとその時の感情的ストレスが、歯ぎしりに関係している場合がある。
パターンを知ることで歯ぎしり防止のための対応が取れるようになることがある。
高い枕や硬い枕が肩から首、あごの筋肉緊張を招くことがある。
うつぶせ寝や横向き寝が顎関節に負担かけることがある。
手枕・腕枕はやめる。