剣道部の歴史
東京文化から新渡戸文化へ
新渡戸文化剣道部は1981年に創部して以来、剣道に向き合って参りました。
そんな剣道部という場所を切り拓いたのが初代剣道部顧問の青木奈都子先生です。
女性の剣道家として抱いてきた熱い思いを創部から今まで、そしてこれからもこの剣道部に注いで参ります。
1982年創部二年目剣道部初合宿
剣道部のあゆみ
私自身小さい頃から憧れていた剣道でしたが、近くで剣道をやっているところも無く、高校でやっと剣道部があり入部しましたが、なんと女子部員はゼロ。
女は要らないと言われたところから始まった剣道人生。
母校でも後輩を繋いだ伝説の人となっています。
厳しくも楽しい剣道の魅力に虜となり、将来高校体育教師として剣道部顧問になり、この楽しさを伝えたいと思ったことがきっかけです。
縁あり本校に新卒で奉職。
しかし!剣道部が無いだけでなく体育館もありませんでした。
校長に申し出て体育館設立と共に剣道部を創ると言ってくださり三年間我慢。
内緒ですが一年目に剣道経験者が高3で居たので、こっそり自分の母校に連れて行って稽古したこともあります。
やっと1981年!
素晴らしい体育館創立と共に、小体育室に剣道試合場二面とたくさんの防具や剣道着袴や竹刀そして剣道部専用の部室やロッカーまで当時の中学高校の校長が購入してくれ‼︎
あなたの好きなようにガンガンやれと言ってくれました。本当に感謝しています。
一人二人と部員も増え、浅間にある学園寮で寝泊まりし廃校となった小学校で夏合宿も出来、部員はなぜか20名ほどに増えました。
朝練昼練夕練の成果も出て、少しずつ試合にも勝てるようになり・・・
しかしきつい稽古に耐えられず、部員が2名3名という時代もありましたが、初心者がどんどん強くなり必ず都大会に行き、文武両道の生徒も増え、学年学業トップクラスは皆剣道部でした。
中学保健体育教科書「剣道編」のモデルを部員が務めたこともありました。
テレビ出演や映画出演のお話も数回頂き、新渡戸文化剣道部を主役に1時間番組を作ってくださった多くの方々に感謝です。
他のスポーツは経験値が大きいですが、剣道は中学からでも高校からでもいくらでも強く上手になれます!
お年寄りでもやっている方がいる一生できる素晴らしい武道・スポーツと思っています。
またひとたび剣を交えると全く未知の方も仲良くなれます。
私自身剣道を通してたくさんの友人・先生方と出会えたことは一生の宝物となっています。
2000年中体連中野区剣道大会優勝
「凛として一瞬も一生も輝け」の由来
新渡戸文化剣道部の部員たちは、キリッとして佇まいも美しく文武両道の素敵な人になってもらいたいです。
中学高校時代輝くのはもちろんだが、今だけではなく、一生どの場においても光り輝く人でいて欲しい。
新渡戸稲造先生が全校生徒に「人格の後光を放て」の言葉を残してカナダに旅立ちお亡くなりになったが、人は人格が一番。私がここに戻って来た時に皆が光り輝いて眩しいほどの学校でいて欲しいの願いも含んでいるこの言葉の意味も、部訓に込めました。
ちなみに創部当初作成した手拭いに書いた文字は
「VERITAS VOS LIBERABIT」
~真理は貴方を自由にする~
新渡戸文化学園の建学の精神として、受け継がれているラテン語の教育勅語です。
私は「基本さえ身につければ何も怖いものは無い」という意味を込めてよく部員たちに話をしていました。
2008年鹿島での合宿にポーランドから剣道修行に来た女性も参加
最後に
高校時代に出会った剣道の魅力に取りつかれ、念願の体育教諭として剣道部顧問として走り続けています。
たくさんの剣道部員たち・保護者の方々・先輩たち・仲間・他校の剣道部の先生方など多くの方々の支えがあってこその新渡戸文化学園剣道部です。
一人では何も出来ません。しかしまずは自分一人だけでも頑張っていると必ず誰かが支えてくれ、協力してくれ、剣道の輪が広がり自分を高め大きくしてくれます。
嬉しい日はもちろん辛い時も苦しい時も剣道があったから素晴らしい人生を送れています。
いつまでもこの思いを部員の皆さんつないで絆を強くして自分の剣道を育てていってください!
新渡戸文化中学高等学校剣道部 初代顧問 青木 奈都子