Hana mado
sudare×classic garden
ZENG ZIJUN
中国古典園林の花窓からインスピレーションを受けて展開したコレクション。
すだれと同じく、模様の隙間から庭園空間を透かして見せ、窓の外の風景を縁取る役割を果たしている花窓から、幾何学的なシンプルな形状に落とし込み、すだれのナチュラルな質感とメタル色のコントラストで、古典的ながらもモダンな雰囲気に仕立てました。身に着けることで、貴方の所作とともにすだれが揺れ動き、中国の古典園林の風景を感じているかのような、穏やかな装いをお楽しみください。
Research
私の故郷は中国の深圳です。大学時代、古典庭園で有名な揚州に半年間住む機会に恵まれました。その半年間、私はよく庭園を巡り、中国古典文化の穏やかで繊細な美しさの虜となりました。
今年の五月、井上スダレ株式会社様を訪問させていただき、自然に囲まれた環境の中で、すだれの起源と歴史、そしてその加工過程について学ばせていただきました。一連の説明を聞き終え、会議室の椅子に腰掛け、透かしのすだれ越しに窓の外の隠れた風景を楽しんでいると、ほっこりとした懐かしい揚州の情景が思い出されました。
それは、かつて見た霧のように煙る雨の中に佇む、庭園の風景のようで、霧雨に包まれた東屋から、花窓越しに覗く優雅な「絵画」のように感じました。この時の経験から、日本の貴重なすだれと、中国の古典的な庭園の要素を融合させ、モダンで穏やかなアクセサリーを作りたいという想いが胸に湧き上がりました。
デザインと制作の過程において、私は竹のすだれが持つ透け感と軽やかさ、クラシカルで落ち着いた独自性を大切にしています。この特性を最大限に活かすため、3D技術を駆使し、量産体制も保てる形状をリサーチしました。美しく、軽やかでそして女性らしさが楽しめるコレクションです。