YUKA SHINADA / 品田 優華
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一雫の涙
[ Head ornament, Pierced earrings ] 18K LG, Silver, Apatite, Pearl, Topaz, CZ悲しみや恐怖、安堵、時に喜びも含まれる一雫の涙。日本書紀【八岐大蛇】の女神、櫛名田比売（クシナダヒメ）の流す涙です。氾濫を繰り返し近隣住民を恐怖に陥れてきた斐伊川の姿が、「まるで八つ首の龍のようだった」と語り継がれ生まれた物語。日本の歴史と文化が紡いだ物語を知るきっかけになって欲しいと願いを込めて作りました。
この作品のモチーフであり、八岐大蛇（ヤマタノオロチ）の物語の舞台である斐伊川。現在の島根県出雲市を中心に流れる美しい川です。私は、日本が起源の物語が国内でもあまり知られていないと感じます。シンデレラなど世界中で語り継がれる西洋の物語のように、日本発祥の物語をジュエリーを通して多くの人に伝えたいと考えました。
ヘッドオーナメントは物語のキーアイテムである櫛から着想を得ました。裏側にはピンを通すパーツを付けているため、様々な髪型に着用することが可能です。
斐伊川は流れる場所によって大きく形状が異なります。川の雄大さや水流のイメージを崩さないために、作品の形状も流線を意識し、宝石はフリーフォームカットの宝石を使用しました。また、黒髪の上でも宝石を美しく発色させるため、螺鈿用の薄貝を宝石の下に潜めることで、ほんの少しの妖艶さも加えました。
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