collection of music for Piano, electronic sounds, and video
ピアノ・電子音楽・ビデオのための作品展
日時:2021年12月9日(木)18:30 開演
会場:ソフトビアジャパンセンタービル3階 ギャラリー1
主催:IAMAS Time-Based Media Project
ピアノ・電子音楽・ビデオのための作品を集めて披露することにより、00年代以前、00年代、10年代、20年代それぞれの制作環境・文化・それぞれ作曲家のスタイルなどを俯瞰し、過去と現在のメディアアートを振り返り見ながら今後のメディアアートの可能性を探る。新たな再解釈をも含め、出来るだけ様々な試みを実践する。
Program
Orlando Jacinto Garcí a – superimposed sonic images (2020)
Jarosław Kapuściński – Juicy (2005/2011)
Jacob ter Veldhuis – The Body of your Dreams (2002/2015)
Toru Takemitsu – Corona (1962)
Nicole Lizé e – Hitchcock É tudes (2010)
Alexander Schubert – wiki-piano.net (2018)
Orlando Jacinto Garcí a – superimposed sonic images (2020)
オルランド・ジャチント・ガルシアの積み重なる音のイメージは同じ作品を9人の演奏者(8台の事前録音+1人のライブ奏者)が同時に演奏し合い、偶発的に起こりうる音のズレや重なり合いによって夢幻的な雰囲気を表現しんがらも、映像作品に流れる繰り返される電車の進行により、作品は割と線的に進行する。
Jarosław Kapuściński – Juicy (2005/2011)
ヤロスワフ・カプチンスキーのジューシーは音を認識し、映像を動かすライブエレクトロニクスの作品である。美味しそうな果物のビジュアルは曲の進行により事前にプログラムされたデーターの通りに自動的に変形されていく。
Jacob ter Veldhuis – The Body of your Dreams (2002/2015)
ヤコブ・テル・フェルドハウス(ヤコブTV)のあなたの夢の体はホームショッピングCMからの大げさに発音される滑稽な音声を音楽的に表現している。そういった滑稽さは、同じく大げさに表現される「あなたも短期間に作れます、あなたの夢見てきた理想の体!」というようなCMや運動選手たちの動きによって倍増される。
Toru Takemitsu – Corona (1962)
武満徹のコロナは電子音楽や映像の使用は想定されていない。しかし図形楽譜から成すこの作品の楽譜からはより広い解釈の可能性があり、今回はその可能性を「コロナの時代にコロナを読み直す」という目標から新しく取り組んでみる
Nicole Lizé e – Hitchcock É tudes (2010)
ニコール・リゼーのヒッチコック・エチュードは、ヒッチコックの古典映画をグリッチと交えながら元々のヒッチコックならではのコンテクストを破壊し、新たなコンテクストを形成する。もちろんそのコンテクストの作り上げには、ピアノの音色の入りの役割も無視できない。
Alexander Schubert – wiki-piano.net (2018)
アレクサンダー・シューベルトのwiki-piano.netはいわゆる「インターネット・アート」の脈絡上に作られた作品であり、観客によってリアルタイム・インタラクティブに作られた楽譜によって予測不可能な楽譜を演奏者はその場で演奏する。つまり観客無しではこの作品の演奏は成立できないのである。
Hyun-Mook Lim(イム・ヒョンムック)からのメッセージ