講義・演習などの概要
建築空間をデザインするためには、空間の構成を立体的に理解することが重要です。空間デザイン演習の下地を身につける最初の重要な演習です。
個人による空間の創造に加えて、グループワークに取り組みコミュニケーションを通じた空間の創造と洗練を目指します。
最終課題は、現寸大の小空間構築です。図面や模型では実感の難しいスケール感や素材感について、木材や加工紙等を用い、立体構成を具現化する演習を通じて学びます。
空間デザインに取組み、魅力あふれる空間の創作をすすめていく上で必要となる、発想のタネ、かたちのきっかけ、スケール感、創造力、イメージ力、コミュニケーション力、継続力、スケジュールの自己管理力などを、課題の作成に取組みながら総合的に身につけることが目標です。
建築の構想と計画において、空間と理論を眼に見えるかたちで表現して自ら検証し、他者に誤解なく間違えなく伝達することは最も重要な事柄のひとつです。
手で描くことから3次元CADまで、様々な建築プレゼンテーションの種類が存在する今日、設計者にはプロジェクトの進行に合わせた的確な表現の選択能力・開発能力が必要とされています。
この講義ではプレゼンテーションの理論、図面、ドローイングなどの分析を通じて、建築の構想・計画の各段階で必要とされるプレゼンテーションの役割やクオリティ、ならびにそれぞれの意味を理解します。
さらに造形演習や演習基礎等で得た形態操作の能力を、スケール感を踏まえた建築空間の構想につなげるためにどのような手法が適切か考察をおこない、自らの計画・設計コンセプトを示す独自の方法を見いだすことを目的とします。
建築デザインの実務では、多種多様な得意分野を持つCADが存在しています。設計条件の設定、空間構成の検討、設計図の作成、プレゼンテーションの作成はもとより、日影や照明などの光や群衆行動などのシミュレーション、応力状態や温湿度環境、空気調和などをシミュレートするソフトウエアとの連携による計算結果の視覚化など、多方面で活用されています。
この演習は、建築デザインを志望する学生を対象に,空間の把握力、構想力、造形力、表現力を深めることを第一義とし、それらに加えて、デザインプロセスにおけるコンピュータの活用や、コミュニケーション手段としてのネットワークの活用など、課題の制作を通じて総合的に習得することを目標としています。
この科目はCADの操作演習ではなく、CADを活用する建築設計演習です。
本講義では、都市計画の方法論やシステムを概括した後、都市の形成と計画の歴史的な変遷についても俯瞰し、都市および建築の抱える課題を整理します。
加えて、都市計画とまちづくりの新しい動きなどにも視野を広げ、実務経験や最新情報を交えて講義を進めます。
都市に関わる多様な要素をひもといて、わたしたちの暮らす都市・まちをかたちづくる仕組みを理解し、望ましい都市のあり方や建築の担う責任などを一緒に考えましょう。
最終回は実務者による講義
都市計画講義の最終回には、都市計画実務でご活躍の方や地域まちづくりでご活躍の方などにお越しいただき、現場で関わってこそわかる経験談や機微をお話しいただいています。
18期卒の岡田貴裕氏発案により実現した現役生と卒業生との交流企画です。
第3回からは、2期卒の白鳥健志氏にもご協力を頂戴しています。建築学科同窓会 木端会 からの多大なるご支援・ご協力のもと開催しています。実務経験がなかったり、実務経験から遠ざかってしまった教員からは、学生に伝えることが難しいリアルなお話を、他方面でご活躍の卒業生から伺う場です。
仕事の充実感や大変さ、人の繋がりの大切さ、転職の実体験など、様々な話題は現役生に多くの刺激と、将来を考える貴重なきっかけになっています。