さくら小学校建設基本方針

さくら小学校建設基本方針を策定しました

基本方針策定にあたって

建替えの背景

本市の学校施設は、昭和40年~50年代の児童生徒数の増加を受けて、昭和50年代を中心に建設されました。近い将来、こうした学校施設の多くが老朽化し、改修や更新が必要となります。しかし、人口減少、少子高齢化等にともなう財政負担が増大する中、施設の改修や更新費用の確保が課題となっています。一方、学校施設は、子どもたちの学習の場として充実した教育活動を展開できるよう、機能性とともに、快適で十分な安全性、防犯性、衛生的な環境を備えた安全安心な教育環境を整えることが求められています。

一ノ宮小学校の校舎は、昭和40年に建設され、その後、児童数の増加に伴い、昭和52年、昭和57年に増築し、児童の学校教育及び一ノ宮地区の地域活性化に貢献してきました。そして、令和7年度には、一ノ宮小学校、吉田小学校及び丹生小学校の3校が統合するさくら小学校が開校し、一ノ宮小学校の校舎を使用する予定であり、今後も児童の成長を支えていく重要な施設です。

しかしながら、本校舎は、築58年が経過し、市内小学校施設で最も古く、西校舎についても築40年を超えるなど、建築物の躯体、電気・機械設備のほか、さまざまな面で老朽化が進んでおり、今後、安全面及び機能面で問題が発生する可能性があります。また、本校舎は廊下の幅が狭小であることや、教室入口の内部建具が低いという問題点もあり、より良い教育環境を整えるために早急に建替えを行う必要があります。

基本方針策定の目的

基本方針策定の目的は、さくら小学校の建設にあたり、施設の抱える様々な課題や児童数の推移、学校の再編など情勢の変化を踏まえ、学校建設に関する基本的な考え方について整理し、今後の建設事業に反映するために策定するものです。

なお、建設基本方針の策定にあたっては、保護者、地域住民及び学校教職員の意見を反映するために、新小学校(一ノ宮)建設基本方針検討委員会を設置し、「施設整備にあたっての基本的な方針」と「施設の空間構成など機能や規模の整備方針」について検討及び整理を行いました。

基本的な方針

(1)施設のコンセプト

安全安心で快適な生活環境の実現と、地域に開かれた学校としての機能確保を図り、児童が、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた「生きる力」を身に付けることができるようにするため、次の事項をコンセプトとして整備を行います。

①安全性に配慮した施設整備

・安全安心な教育環境を確保するため、施設設備の安全管理、防犯、自然災害発生等の観点から十分な対策を講じた施設を整備します。

・施設を長く使い続けることができるように、ライフサイクルコスト等を考慮し、建物の機能や性能を高めます。

②生活環境の質的向上

・児童や教職員の健康で快適な生活環境の実現及び学習意欲の増進に寄与するよう、採光、通風、換気等を考慮するとともに、温かみのある生活空間を創造します。

・学校を利用する全ての人にやさしい施設となるよう、バリアフリー化を行います。

③教育環境の充実

・児童の個々の教育的ニーズや特性に対応し、多様な学習内容・学習形態に対応が可能な、新しい時代の学びに即した機能的で柔軟性のある学習空間を整備します。

・情報化の進展に柔軟に対応できるように、これからの時代にふさわしいICT教育環境を整備します。

・英語を用いて主体的にコミュニケーションを図る児童の育成に向け、多様な学習形態、表現活動、体験的な活動に対応できるFunglish注(ファングリッシュ)ルームを整備します。

④地域連携の推進

・地域に開かれた学校として、地域や家庭との連携を推進するため、学校開放を踏まえた施設を整備します。

・地域の避難所としての防災機能を高める整備を行うとともに、地域への学校開放を想定したセキュリティを確保します。


(2)想定施設

普通教室・・・15室(特別支援教室3室を含む)

特別教室 ・・・理科室、音楽室、図工室、家庭科室、Funglish room、図書室、特別活動室、教育相談室、言語指導教室 ほか

多目的教室等・・・多目的教室(多目的スペース)、少人数学習室

管理諸室・・・校長室、職員室、保健室、事務室、会議室、放送室、職員更衣室、教材室、印刷室、倉庫 ほか

体育施設・・・体育館、プール(更衣室等含む)、校庭

外構等・・・駐車場、駐輪場、体育器具庫、備蓄倉庫、植栽、その他付属建物、スクールバス発着場 ほか

施設の規模

校舎・・・5,147平方メートル

体育館・・・919平方メートル

建設予定地

建設予定地は、一ノ宮運動場とします。

【一ノ宮運動場とする理由】

・仮設校舎を建設する必要がなく、児童の学習活動へ影響を及ぼさずに建設できます。

・旧一ノ宮小学校跡地であることから、学校用地としての諸条件が整っています。

・スクールバスの乗り入れが可能であり、乗降場所を学校敷地内へ設置することができます。

・現在の一ノ宮小学校跡地を整備することで、一ノ宮運動場の代替地として使用することができます。(屋内運動場も含む)