目的
地磁気を測定する。室内と屋外の違いがあるかどうかも確認する。
小型磁石の周りの磁場を測定する。
原理 (ホール素子、地磁気) などは教科書の実験5「磁束密度の測定」を参照しつつ適切にまとめる。phyphox の「磁力計」の使い方などもネット等で調べ、適切にまとめる。
実験課題
A. 地磁気の測定
A-1スマートフォンを自宅 (建物) のできるだけ水平な場所に置き、phyphox の「磁力計」を使って x、y、z 方向の磁場を記録する。
画面上で変化する数字を記録するのではなく、データをExcel に出力し、適当な時間 (例えば1 秒) の平均値を記録する。
A-2 その水平面内でスマートフォンを45° ずつ360° 回し、x、y、z 方向の磁場を記録する。1回 (1周) 測定するだけでよい。x軸方向の磁場を横軸を回転角としてグラフ用紙に描く。
A-3 自宅 (建物) の外の広い場所 (公園など、周りに建物や金属製の構造物がない場所) で、A-1、A-2 と同様な測定を行う。
A-4 (参考課題) スマートフォンを丈夫な紐で吊り下げ、鉛直軸周りで回転させながら磁場を測定する。データをExcel に出力し、x、y、z 方向の磁場が正弦波的に変化することを確認する。
B. 小型フェライト磁石の周りの磁場の測定 (参考図参照)
B-1 約1 m 四方の平らな領域を確保し、白い紙を敷く。
B-2 中央にスマートフォンを置き、その輪郭を記録する。
B-3 スマートフォンから約 2 cm 離れた周囲に 2 cm 刻みで測定点を打点する。
B-4 配布したフェライト磁石を消しゴムなどの側面が垂直なものに貼り付ける。(鉄などの磁性体は不可)
B-5 B-3 の格子点上に磁石を置き、phyphox の磁力計で x、y、z 方向の磁場を記録する。磁石をスマートフォンの1.5 cm 以内に近づけると、磁気センサーが飽和して一時的に測定できなくなることがある (iPhone13の場合は約3000 μT で飽和)。最悪の場合はセンサーが壊れるので、絶対に 1.5 cm 以内には近づけないこと。
B-6 スマートフォンの磁気センサーがある場所を特定する。
B-7 磁気センサーのある場所が磁石の中心軸と一致するように磁石を置き、軸に沿って磁石を動かして中心軸上の磁場を測定する (約50 cm 離れるまで)。
B-8 中心軸に平行で軸から ±2 cm、±5 cm、±10 cm 離れた直線上の磁場を測定する。
B-9 この磁石を原点に置いたときの、xy平面内の磁場ベクトル (向きと大きさ) をグラフ用紙に描く。
実験手順を参照のこと。