著書

永訣-あの日のわたしへ手紙をつづる

『3・11慟哭の記録』『悲愛』に続く東北学院大学震災の記録プロジェクト三部作。東日本大震災と原発災害から十年、「あの日のわたし」に届けたい手紙とは? 被災者が自らの記憶を呼び覚まし、声なき声の言葉を紡いで書き下ろした31編の稀有な記録。

・初めて明かされる、被災者一人一人の固有の物語と心の格闘・

・小中学生の時に被災した若者たちが真摯に語る十年間

・巨大台風、コロナ禍と、大災害の襲来する時代に残す3・11の教訓書は「私の大切な人はいまだ行方不明。

https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b556663.html

震災と行方不明-曖昧な喪失と受容の物語

本書は「私の大切な人はいまだ行方不明。本当に亡くなったのだろうか?」大震災と原発災害によって「宙づり」にされた人々が抱える悲痛な思いとは。愛する家族、動物、住み慣れた土地、故郷のわが家を奪われたあの日から曖昧な喪失を受け容れるまでの物語。

https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b505370.html

環境社会学の考え方―暮らしをみつめる12の視点 ミネルヴァ書房

本書は、自然環境に触れることの少ない人にも身近な例から環境問題に気づいて考えることの面白さを伝える環境社会学の入門書。地元住民の生活という立場から、環境を社会学的に考えていくとはどういうことかを具体的に説く

https://www.minervashobo.co.jp/book/b437054.html

生活環境主義のコミュニティ分析―環境社会学のアプローチ ミネルヴァ書房

日本において環境社会学という未踏の分野を切り拓いてきた鳥越皓之は、「そこに住む人々の生活の立場に立つ」という生活環境主義の考えを提唱し、小さなコミュニティの大切さを政策論的に訴えてきた。 本書は、鳥越に薫陶を受けた論者たちが、それぞれのフィールドとの格闘から生活環境主義という立場の現代的な意義を新たに見出すものである。

http://www.minervashobo.co.jp/book/b370595.html

霊性に抱かれて-魂といのちの生かされ方 新曜社

https://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1572-7.htm

「タクシードライバーが体験した幽霊現象」で大反響を呼んだ『呼び覚まされる霊性の震災学』から2年、「被災地の幽霊現象」をさらに探るために、学生たちは新たなフィールドワークに挑戦しました。震災の遺族の方々にインタビューを重ねてわかったのは、震災で受けた悲しみを緩和する手法として、多種多様な媒体(ツール)が用いられていることでした。それは、あらゆる方法で霊を供養する文化、被災者に寄り添い続ける僧侶、亡き人に話しかける「風の電話」、手紙を出し続ける「漂流ポスト」、抗議の声を上げた原発事故関連死の遺族、殺処分された牛を慰霊する牛飼いたち、オガミサマ信仰(口寄せ)にみるコミュニティの力でした。そして震災の擬似喪失体験の衝撃とその手法がもつ意味とは。遺族が語るのは、魂の奥底から大切な人を懇願したときに立ち現れる霊性の世界観なのです。

私の夢まで、会いに来てくれたー3.11亡き人とのそれから 朝日新聞出版社

重版出来

本書は、私ども東北学院大学金菱ゼミナールで2016年11月より約1年近くかけて「震災遺族が見る亡き人の夢」をテーマに聞き取り調査を進めてきた成果報告書です。震災において心の奥底に仕舞い込んでいるものとは何なのかという深いテーマと格闘してきました。学生たちと一緒に100人近くの被災者の方にお話をじっくり伺いながら震災における亡き家族との夢での邂逅を明らかにしています。27編の体験談が収録されています。まず亡き人の夢を震災のご遺族が見ていることが周知の事実ではありません。夢は家族に閉じられていて、それすら避けられる傾向にあります。こうした、夢の「告白」は難攻不落の課題でした。その意味では、災害の夢をこれだけの規模で明らかにしたおそらく世界初の書物ではないかと思っています。

映画『君の名は。』も夢を介しながら、夢見の時は鮮明なのに現実に戻ると相手の名前を忘れていく物語です。ところが、震災で亡くなった人との夢は、遺族にとって、くっきりとした輪郭を持ちながら記憶されている場合が少なくありません。それらは個別具体的です。ある遺族は「おばけだぞ~」とおどけた口調で亡くなった奥さんが、かぶっと夫の鼻を噛んだとあります。この噛んだりしたものは、単なる情景ではなく、〝触覚〟を伴った実感でもあります。夢から啓示を受けたと感じ、それを亡き人からのメッセージと解釈し、夢に自身の希望を重ね合わせることによって、夢を願望に変えて現実のものにしています。

社会的に「孤立無援」だった遺族に対し、「孤立〝夢〟援」の存在として、亡き人がそっと温かく手を差し伸べてくれる世界が開かれています。いつも励ましてくれる妹の存在、いつも気づかってくれる息子の存在、いつも言葉を交わし合う娘の存在です。夢という他者が確認できないコミュニケーションの数々は、震災によって切り離されてしまった絆を確かな形を持って繋ぎとめていることがわかってきました。「死んだら終わりなのか?」という問いに対して、私どもの今回のプロジェクトは明らかにNoを突き付けることになります。

無為の為として耳を澄まして死者の声を聞き取ってみるならば、そこには時空を超えた私たちの死生観が開かれるとみています。ぜひ手にとってご一読いただければ幸いです。帯は『想像ラジオ』のいとうせいこうさんに書いていただきました。

TBCラジオ 2018年3月26日「3.11みやぎホットライン」生出演

朝日新聞14面2018年3月25日カジュアル読書ブックマーク

京都新聞●2018年3月24日・25日『●』

讀賣新聞(宮城)28面2018年3月23日『夢で見た亡き人 本に』

熊本日日新聞10面2018年3月22日『亡き人とともに 被災地のゼミ報告上』●

八文字屋トークショー×土方正志2018年3月18日『あの日から7年〈霊性の震災学〉と「私の夢まで、会いに来てくれた」をめぐって』

福井新聞19面2018年3月15・22日『亡き人とともに 被災地のゼミ報告上下』

日本海新聞13・8面2018年3月13・14日『亡き人とともに 被災地のゼミ報告上下』

大阪日日新聞●2018年3月13日・14日『●』上下

岩手日報8面2018年3月12・13日『亡き人とともに 東北学院大のゼミ報告上下』

秋田魁新報1面2018年3月12日コラム『北斗星』

下野新聞23面2018年3月11日『亡き人とともに ゼミ報告上』●

読売新聞11面2018年3月11日書評

産経新聞1面コラム産経抄2018年3月11日

朝日新聞社説6面2018年3月11日「心の復興」への長い道

宮崎日日新聞12・11面2018年3月10・11日『亡き人とともに 被災地のゼミ報告上下』

山梨日日新聞15・16面2018年3月10・11日『亡き人とともに ゼミ報告上下』

Buzzfeed Japan記事2018年3月11日【あの日から7年】津波で逝った妻と最後のキスは夢だった…被災者がみた夢の意味とは?https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/yume?utm_term=.xrpzODPVop#.jeR1JLPVaO

朝日新聞社説(全国6面)大震災から7年 「心の復興」への長い道https://www.asahi.com/articles/DA3S13397176.html&

産経新聞産経抄2018年3月11日(全国1面)http://www.sankei.com/column/news/180311/clm1803110003-n1.html

読売新聞書評(文化面11面)2018年3月11日

NHKラジオ 5時だっちゃ「私の夢まで、会いに来てくれた~3.11亡き人とのこれから」生出演 2018年3月9日

ローカルライブ配信番組 Ishinomaki Days 2018年3月8日

TBSラジオ「荻上チキSession-22」の特集「遺族が見る亡き人の夢の記録」2018年3月6日

AERA霊や夢として「今」に存在する(30-32頁)https://dot.asahi.com/aera/2018030800054.html

NHKおはよう日本 2018年3月2日『遺族支える夢での“再会”』

NHK仙台 2018年2月27日 『遺族支える夢での“再会”』

朝日新聞全国版(社会面38面)2018年2月27日『夢でもいい、あの人と…つながり求める遺族』

毎日新聞(宮城28面)2018年2月26日『「亡き人の夢」を本に』

河北新報(社会21面)2018年2月22日『亡き人と夢で再会 大切な家族への思い考察』

産経新聞(宮城25面)2018年2月22日『震災遺族の「夢」収録』

悲愛―あの日のあなたへ手紙をつづる 新曜社

重版出来

本書は 亡き人との魂の対話として、亡き人に宛てた珠玉の手紙集をお届けします。3・11のあの日、さよならもいわずに去ってしまったかけがえのない人、流されてしまった家、動物たち、もはや戻れない故郷。震災から6年を前に、何人もの被災者が愛すべき人、失ったものたちへの痛切な想いを手紙に綴ってくれました。亡くなった人たちは目に見えず呼びかけても無言ですが、すぐにそばにいることは、理屈を超えて確かな実感としてあるのです。NHKで報道され反響を呼んだ風の電話(大槌町)、漂流ポスト(陸前高田市)に続き、沈黙をひらく死者との交流として本書はあります。

http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1515-4.htm

東北放送 2017年3月15日 震災特別報道 『復興とは何ですか?』

東北放送ラジオ 2017年3月11日 生放送 5編 録音放送5編

朝日新聞 2017年3月12日 天声人語

讀賣新聞 2017年3月12日 12面 よみうり堂本(書評欄)評者:土方正志(荒蝦夷代表)

朝日新聞 2017年3月

Buzzfeed japan 2017年3月11日「あの日逝った大切なペット、ひとへ「今どこにいますか?」 揺れる思いを綴る」(石戸諭) https://www.buzzfeed.com/satoruishido/3-11-tegami?utm_term=.sa471B1q4#.dnG68Q82D

『Kesennuma,Voices.6 東日本大震災復興特別企画〜堤幸彦の記録〜』2017年3月11日よりオンデマンド配信 3月16日TBS(関東)放映 堤幸彦監督が被災地・気仙沼で生きる人々の“声”を伝えるオリジナル番組の第6弾。http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/item/d2850/

呼び覚まされる霊性の震災学―3.11生と死のはざまで 新曜社

6刷出来 2万部

出版前に重版決定、朝日新聞デジタル版「被災地、タクシーに乗る幽霊」

元記事朝日新聞宮城版2016年1月20日「 幽霊おって 震災の死者思う」

アエラ・河北新報・BuzzFeed JAPANetc メディア各紙大反響

2017年3月9日 Abema Prime 「東日本大震災から6年 被災者に”幽霊"が見える本当の理由 」生出演 https://abematimes.com/posts/2118418 ▲動画 → https://youtu.be/B1JCpyJjclo

フランス、ブラジル、イギリス、ロシア、アメリカFoxneweやミラー紙にも掲載

http://www.foxnews.com/science/2016/02/05/taxi-drivers-in-japan-report-ghost-passengers-in-tsunami-ravaged-area.html

http://www.msn.com/en-us/travel/news/horrified-cabbies-pick-up-ghost-passengers-in-area-devastated-by-2011-japan-tsunami/ar-BBp6dI3?ocid=fbmsn

   本書は 呼び覚まされる霊性、生と死の〈はざま〉の次元から、従来とはまったく異なる災害社会学を立ち上げてみた。突然襲来した大津波・原発事故・巨大地震という人知を超えた未曾有の災害に翻弄されながらも、人はしだいに日常に回帰してその延長に災害を置き直し、自らコントロール可能なものに転回させる力を秘めている。人間の力では抗することのできない荒ぶる自然に対して、それでも生き残った生者が目に見えぬ死者と呼び合い、時には遣られ、時には抗しながら、独自の〝霊性〟の世界を醸成する。

呼び覚まされる霊性、生と死の〈はざま〉のコスモロジーへの着目と微細な観察は、生と死の共属関係を捉えることでより慈悲深い鎮魂の場を見いだし、表現するねらいがある。被災者の耐えがたい「災害期」を短縮する防災・減災策に新たな死生観をもたらし、災害社会学に意義深い射程を与える。

http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1457-7.htm

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震災学入門―死生観からの社会構想 ちくま新書

本書は、震災後、都市的近代的な空間や時間の枠組みに、人びとの暮らしの生が置かれる力に対して、当事者自らが試行錯誤しながらもそれでもなお否定的な眼差しに孤独に耐え、創り上げてきたささやかな営為に立脚してそれを補強する論理を打ち立ててみた。そのような可能性の学として震災学入門を置く。そして数多くの災害の現場を歩くなかで、従来の学問観や災害観を修正し刷新しなければいけないと思うようになったことに端を発している。本書は、現場の死生観から3・11東日本大震災という未曾有の大災害を問い直す試みである。

震災メメントモリ―第二の津波に抗して 新曜社

本書は震災で発せられる多くの“なぜ?”という問いに答えようとしました。「なぜ命を守る防潮堤建設を地元が拒否するのか」「なぜ津波に向かって船を出す(沖出しする)のか」「なぜ心を癒すカウンセリングに被災者は行かないのか」「なぜ生産効率が下がる協業化を大人数でやるのか」「なぜアルコール依存症を誘発する居酒屋を仮設に作ったのか」「なぜコミュニティ活動が過剰になるのか」「なぜ生活の二の次である祭礼に熱心に取り組むのか」などです。             >>もっと詳しく読む

反福祉論―新時代のセーフティーネットを求めて ちくま新書

高福祉が財政上期待できず、ニートや派遣切りを当たり前のように聞く時代に突入しました。いわゆる非正規雇用の拡大でいつ私たちが社会の外側に放り出されるかわからない状況が続いています。そのなかで、理想や福祉制度の拡充を求めるのではなく、現場の最先端の工夫や実践に学ばない手はない。 >>もっと詳しく読む

新・体感する社会学―Oh! My Sociology 新曜社

新版

本書は、「知っている」とその中身について「分かっている」ことは異なることを通じて、自分と切り離されない形で皮膚感覚によって自らが分かることを社会学として体感することを目的した学部生向けのテキストです。できうる限り専門用語や学者名を使わずに、日常のリアリティをもって受け止められるように、それでいて自然に社会学的想像力や社会学的感性が身につけられるように編みました。各章は脱常識、性、意図せざる結果、予言の自己実現、ラベリング、ダブルバインド、役割演技、家族、環境問題、法、自殺など社会学の核となるものをできるだけ優しい話し言葉でまとめています。     >>もっと詳しく読む

千年災禍の海辺学 ―なぜそれでも人は海で暮らすのか 生活書院

 なぜ、これほどまでに津波の影響を受けながら、人は海にとどまり帰ろうとするのか!!

2年の歳月を経て、悲しみが深まる人びとがいる一方、時間とともにそれぞれの生活の中に災禍は組み入れられてくる。三陸沿岸を、地理的辺境としてではなく、危機に晒された生を生き抜く智慧が集積した文化的中心として捉え、強圧的な行政政策への対抗論理としての実践性と、災害リスクに対する脆弱性の吸収と回復力の保持を明らかにする。                                                          >>もっと詳しく読む

  

3.11慟哭の記録 ―71人が体感した大津波・原発・巨大地震 新曜社

好評につき5刷 2013年第9回出版梓会新聞社学芸文化賞

◆被災者自ら綴った魂の記録◆

3・11さえなかったら、どんなに幸せだったか・・津波や原発の写真や映像が 大量に流れる一方、被災地の人々は言葉を奪われ、沈黙を強いられているので はないでしょうか? 被災者の目がとらえた震災を文字記録に残そうと大学の プロジェクトチーム

 

 

 

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体感する社会学 ―Oh! My Sociology

好評につき3刷

◆常識を「溶かす」テキスト◆

ふと立ち止まって身についた常識や考え方を疑ってみたことがあるでしょうか。 「世の中ってこんなもんだろう」となめてしまっていないでしょうか? いま 学生に一般常識がありすぎることが問題なのです。このテキストにはふつうの 教科書に出てくる欧米人の偉い学者さんについての小むずかしい解説は一切つ いていません。さまざまなクイズを繰り出して当たり前の考え方をぶち破る脳 の初期化をねらいます。全12回のテーマは、反常識、性、悪夢、予言、魔力、 矛盾、演技、家族、受苦、倫理、法、生。逆説に満ちた社会を「体感する」の タイトル通り、読み始めたら止まりません。著者は東北学院大学教養学部准教授。

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生きられた法の社会学 ―伊丹空港「不法占拠」はなぜ補償されたのか

第8回日本社会学会奨励賞 受賞

◆法の一元支配を超える

大阪の玄関口である伊丹空港のすぐわきに、日本最大規模の「不法占拠」地域 があります。戦前、空港工事に従事した在日の人びとが国有地に住み続けたの に対して、国は「不法」を理由に劣悪な生活環境を放置してきました。近年よ うやく合意に達し、現在国の費用で移転事業が進んでいます。なぜ「不法占 拠」が発生したのか、伊丹市はどのように調整役を果たしたのか、なぜ合法的 に解決できたのか(「生きられた法」とは何か)を検証します。デリダ、アガ ンベンらを援用しつつ、難民、移民、ホームレスなど「不法」な人びとがいか に正義を主張しうるかを考える「人類の幸福に資する社会学」です。

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・「千年災禍の所有とコントロール―原発と津波をめぐる漁山村の論理から」田中重好・舩橋晴俊・正村俊之編『東日本大震災と社会学-大災害を生みだした社会』ミネルヴァ書房105-32 2013年3月11日

商品の詳細

 

 

 ・「第5章 100年前の公共事業が引き起こす環境破壊」舩橋晴俊編 『環境社会学』2011年3月

・「「不法占拠」の系譜学―「不法」の脱構築」 三浦耕吉郎編 『構造的差別のソシオグラフィ―社会を書く/差別を解く』  136-64 2006年

 

・「環境正義と公共性-「不法占拠」地域におけるマイノリティ権利の制度化」 宮内泰介編 『コモンズをささえるしくみ-レジティマシーの環境社会学』  197-221 2006年

 

 

・「法制度の裏側にある「場所」と社会調査」 先端社会研究編集委員会 『先端社会研究』 (3) 35-60 2005年