ハネコケムシの仲間

Plumatella spp.

群体形態は基質環境などによって大きく変化することから,群体のみで種の同定を行うことは困難.

正確な種同定には浮遊性・付着性休芽の微細構造の観察が必須.

おおまかな種類の見当をつけるだけであれば,以下のように浮遊性休芽の背殻の蒴部(fenestra)の大きさを参考にすると良い.

背殻の蒴部がほぼ円形

→ ハネコケムシ,アミメハネコケムシなど

背殻の蒴部が小さな長楕円形

→ ヤハズハネコケムシ,トゲヤハズハネコケムシなど

背殻の蒴部が大きな長楕円形

→ カスミハネコケムシ,ムツアナハネコケムシなど

いくつかの種は,このほかにもわかりやすい分類形質をもつ.

殻全体が薄く,浮環の幅が極端に狭い長楕円形の浮遊性休芽

→ カスミハネコケムシの leptoblast

カスミハネコケムシは通常の浮遊性休芽のほかに,この leptoblast を形成する

全体が顕著に細長い浮遊性休芽・背殻の蒴部も細長い

→ ナガハネコケムシ