2025年に開始するゼミにおける学部ゼミ生(8期生)募集用のシラバスを掲載します。
企業価値評価や株式投資のための財務データ分析
(3年前半)『企業価値評価 入門編』、鈴木一功著、ダイヤモンド社、2018年。
(4年前半)『経営学のための統計学・データ分析』、久保 克行 (著)、東洋経済新報社、2021年。
※3年前半のテキストは、現在執筆中のテキストに変更する可能性があります。
財務諸表や株価などの公開情報を用いたデータ分析を通じて、実在の上場企業の財務分析や株式投資、企業価値評価を中心に、ハイレベルに楽しく、実践的に学びます。
ゼミ生による発表や質疑応答、議論、グループワークを中心に運営し、外部のコンテストへの参加などを通じて、周囲と協力しながら主体的に学習を進めます。
過去のゼミ生は様々な結果を残してきました。目標にも自信にもなるので、ぜひ目指して頂ければと思います。
3期生:日経ストックリーグ一次審査通過(3人グループ)。演習論文優秀賞受賞(1人)。総長賞受賞(1人)。
4期生:演習論文優秀賞受賞(1人)。
5期生:日経ストックリーグ入選(5人グループ)。演習論文優秀賞受賞(1人)。
6期生(現4年生):CFA Institute research challenge 一次審査通過、東京での最終選考(英語プレゼン)に進出(4人グループ)。日経ストックリーグ入選(4人グループ)。
3,4年の合同ゼミで行う発表会では主にプロジェクターを使用。前に立って発表して頂きます。人前で発表するのは良い経験になるはずです。
データ分析では主にExcelを使用。高度な分析をしたい方には、卒業研究において私も研究で使用している統計ソフトStataを提供します。データ分析を行う中で、一次情報にアクセスして解釈する姿勢を身に着けて頂ければと思います。
ゼミ生の印象としては、真面目で仲良く、協力的で優しい方が多い印象です。ゼミの雰囲気としては、私の方で全く企画していなくても自発的に飲み会を実施したり旅行にいったり、卒業後も会ったり、就活や卒論のアドバイスをし合ったりする感じです。私はすべてを感知していませんが、決して悪くないと思います。
3年
4~6月:テキスト輪読と議論による基礎知識の習得。
7月:習得した知識を用いた 企業分析のグループワークと発表。
8月~1月上旬:企業分析・株式投資に関する外部のコンテストに1つ参加。ゼミ生同士で参加するコンテストとグループわけを決めてもらいます。
CFA Research Challengeは8~11月程度にレポート執筆→通過すれば12月に東京での日本大会→アジア大会→世界大会
日経STOCKリーグでは6~9月までの活動はゼミ生に任せます。ゼミとしては10~1月にレポート執筆。
1月:年度末の合同ゼミで成果報告
4年
4~5月:テキスト輪読で卒論の知識習得
6~7月:卒業研究のテーマ決めと先行研究の調査
10~12月:分析と卒業論文の執筆
1月:卒論・就活報告会
【計画の詳細】
3年前半は基礎知識の習得を、周りのゼミ生と議論しながら行います。ここで学ぶ企業価値評価や財務諸表分析の手法は、実務でも使われている実践的な内容です。テキストを読んだ後は実在の企業を選んで分析してもらうことで、分析手法を体得しつつ現実の企業への理解を深めていきます。3年後半に行う外部のグループワークのコンテストの練習にもなります。
3年後半では前半に学んだ内容を用いて、外部のグループワークのコンテストに参加し、入選や受賞を目指します。日経STOCKリーグとCFAリサーチチャレンジのいずれか1つに参加して頂く予定です。前者は株式投資を体験できるグループワークです。現実の様々な上場企業の情報を自分で収集して比較検討していくため、様々な企業の情報が自ずと頭に入ってくるはずです。後者は外部のプロのアナリストの方にアドバイスを頂きながら、特定企業の企業価値評価を行うグループワークです。いずれも現実の市場や企業を理解し、人脈を深めるために非常に良い経験になるでしょう。
4年ではテキストで簡単なデータ分析の方法や卒論の執筆方法を学んだ上で、卒業研究を行って頂きます。卒論の条件は、「会計・ファイナンスに関係すること」、「データ分析を行うこと」、「先行研究を5本調査し、まとめること」の3つです。この条件さえ満たしていれば、ゼミ生の関心に応じて幅広いテーマで卒業研究を行っていただけます。多角化や海外進出、バッド・ニュースの影響といった伝統的なテーマで研究する人だけでなく、プロ野球の球団企業に関するデータ分析を行う人、昨今話題になっているESGやSDGs、女性活躍、働き方改革等の社会課題に企業が積極的に取り組む意義を客観的なデータ分析で明らかにしようとする人など、バラエティに富んでいます。
5~9名(規定通り)
例年、意欲的な学生さんが集まってくれるので上限9人までとりたいと思っていますが、応募状況に応じて臨機応変に変更します。
選考の有無に関わらず、①~③の書類を必ず提出してください(期限:11/19午前9時)。選考する場合、提出書類と面接(実施する場合は、11/22か11/26の日中を予定)で選考します。①は教務係に所定の方法で提出、②と③の書類は下にあるGoogle Form(②・③の書類提出先)から提出してください(要 東北大アカウント)。うまく提出できない場合は、「y.yoshinaga*tohoku.ac.jp(*を@に変えてください)」にお送りください。
①演習参加願
教務係に規定の方法で提出してください。
例年、提出用のGoogle FormのURLが教務係掲示板に10月頃に掲載されます。
②学務情報システム上の成績のPDFファイル
科目毎の全ての成績と修得単位合計がわかるように、「学務情報システム」の「教務」>「成績照会」から画面右上にある「PDF」というボタンを押して、PDF化して吉永にご提出ください。
③小レポート
「(1)大学生のときに力をかけてきたこと、(2)志望理由と3年で参加したいグループワーク(下図を必要に応じて参考にしてください)、(3)趣味または最近理解して面白いと感じたもの」の全てについて、合計800字以上かつA4 1枚以内で執筆の上、PDFファイルで吉永にご提出ください。レイアウトはお任せします。
なお、期限内における出願の順番は選考に影響しません。
[方針3]コミュニケーションについて
1・2月にある後期のゼミ最終日には、3年生によるグループワークの報告会と4年生による就活情報交換会を実施予定です。この日はゼミ参加決定者の方もご招待しようと思います。他の授業もあると思いますし、この時点では正式にゼミを履修登録していないので参加は任意ですが、よろしければご参加ください。
上記の交流機会のほか、3年ゼミ初回でも同学年のゼミ生同士での交流行事を設けています。初回にはオリエンテーションとしてゼミの概要を説明した後、顔合わせの自己紹介と次回以降の担当範囲の割り当てを行います。これらは30~40分程度で終わるので、残りの時間は簡単なゲームをして2年間机を並べる同期のゼミ生間で親睦を深めたいと思います。
[方針4]仲良く楽しく真面目に学ぶ方針について
社会に出ると、必要なことを教えてくれる先生はいなくなり、自分で何が重要か判断し、自分で知識や経験を身につけていかざるを得なくなります。そのため、周囲と協力しつつ自分で自分をUpdateおよびUpgradeする力をできる限り身に付けることが、社会に出る前に大切だと考えています。
それでは、こうした力を獲得するために、学部ゼミはどうあるべきでしょうか。様々な答えがあって良いと思いますが、私としては「仲良く楽しく真面目に学べる場所であること」が極めて重要だと思っています。ゼミ生同士の仲が良ければ互いの発表に対して、建設的なコメントをしやすくなります。ゼミ自体が楽しければ、情報収集や学習のモチベーションも上がります。ゼミ生同士で自発的に飲み会やゲームをしたりとイベントを企画するようになれば、活動を通じて得られるものもあるでしょう。こうした理由から、自然と上記の力を身に着けられるよう、君たちと仲良く楽しく真面目に学んでいきたいと思っています。
Researchmapで開示しています。
紙幅の関係上、おすすめ本のページで紹介しています。
できるだけ多くの本に触れ、良い本に出会ってください。人生が豊かになります。そして、良い本があれば、ぜひ私にも紹介してください。
11/5と11/12(火)の14:40~17:50で実施予定です。詳細はこちら。
半年分の授業内容を自習して追いつけることを条件として面接の上で受入の可否を判断。
実はこの演習シラバスは、ゼミ生に読んでもらい、談笑しながら頂いたコメントに基づいて作成しました。毎年修正していますが、随分とわかりやすいシラバスになったのではないかと思います。やはり餅は餅屋ですね。記して感謝申し上げます。
ゼミ参加に関するよくある質問やゼミ生の紹介動画はこちらのページに掲載しています。
何か質問や相談があれば、お気軽に吉永までご連絡ください。
教員に特段の事情が生じた場合には、演習変更などの可能性があります。