参加者の感想
参加者の感想
このような問題意識をもって今回の公開講座に参加した。
ウクライナ危機をめぐっては、いろいろな方向からの情報や見解が溢れ、一般市民にとっては戸惑うことばかりであった。
いわば「情報弱者」である私たちは、ともすれば誰かから操作され、動員される「大衆」になりかねない。
無関心を決め込む場合も含めてそうである。平和のために何かしようと思っても、現在起きている事態とは何なのか、何が原因なのかなど、まずはそこで戸惑ってしまう。
そうした情報の砂嵐の中にあって、大切なのはまず直接、当事者の人たちとつながることではないか、という意見が準備会で出た。そうした議論に立って企画されたセミナーの成果は、その点で評価できるように思う。
同時に、議論を通じて考えたのは、他の人の意見をよく聞き理解することも、「市民」としての条件の一つではないか、ということであった。ここでいう「市民」とは、すでにあるそのままの人々たちの集まりのことではない。
社会的な背景や地域、年齢あるいは考え方を異にする人たちが、あるとき社会の問題について主体的に議論しあい、場合によっては具体的な行動に移す機会を持つときに、本当の意味での「市民」が出現する。
今回のセミナーが少しでもそのような機会となったとしたら、現在の日本社会が直面する平和の危機に対してもいささかの希望となるのではないか、と考えた。
右に「東京新聞」ウクライナ問題に関する読者の投稿記事の分析
昨年の2月24日のことでしたね。ロシアがウクライナに武力を持って侵略し、ウクライナとの間で戦争が始まったのは。昨日のことのようですが、早くも1年が経ちました。
当初は、こんなに長く戦争が続くと予想した方はどれぐらいいたでしょうか?
私は、長きに渡って続けられてきた(今も続いている)ベトナムや中東やアフリカでの戦争や紛争のことと、思いが重なります。
過去の歴史を見ても、戦争が人類の幸せに貢献した事例は見当たりません。逆に、人類だけでなく、私たちが生かされている地球にまで、大きな傷跡を残しているのです。
ロシアとウクライナの戦争も、まさに人類にとって大切な資産が破壊尽くされています。
私たちは、こんな愚かなことをしてはいけないし、させてもいけないと思います。
板橋でのウクライナ連続講座は、平和を愛し、戦争を嫌う仲間が集まって企画した講座です。
4回の講座のために、実に15回以上の打ち合わせを重ね、情報を持ち寄り共有し、意見を重ね続けてきました。
そして、4回の講座も、実に素敵な人たちにお集まりいただき、貴重なお話を伺うことができました。
こうした交流は、もっともっとすべきだと、私は感じています。
地域を超えて、世代を超えて、多くの人たちが同じテーブルについて、意見を交わすことの大切さを、改めて感じることができました。
ロシアとウクライナの戦争は、まだ先が見えませんが、日本が戦争に巻き込まれたり加担したりしないためにも、私たちはもっと多くの人たちと意見を交わし、学んでいきたいと思っています。
参加された皆さん、そして企画された皆さん、運営に協力していただいた皆さんに、お礼を申し上げます。
岡本達思(板橋区成増在住・ひろがれ!ピース・ミュージアムいたばし会員)自己紹介プロフィール:40年以上、パレスチナ難民の子どもの里親運動に関わる中で、平和運動に身を置いています。板橋では、<ひろがれ!ピース・ミュージアムいたばし>のほか、<対話をすすめる市民有志>、<投票率70%をめざす市民の会>、<板橋いのちふるさと平和の集い>、<戦争反対!改憲を許さないオール板橋>などで活動しています。
第2回の講座。「私とあなたの戦争じゃない」。この言葉は世界史的な宝だと思います。
ロシアへの抗議・ウクライナへの支持はもちろんのこと、それに加えて、武力即時停止のために、あえて「間に立つ」発想も大事になるかもしれません。
日本平和学会の声明では、「日本の政治家・日本の市民・研究者・ジャーナリストなどすべての人々に、紛争当事者の間に立ち、紛争解決・転換の知恵とスキルを活用し、具体的な交渉・対話を取り持つメディエーションの精神に立った思考・行動を呼びかけます。」とあります。
例えば、一時的に譲歩をしたり、いくら理不尽でも相手の言い分に耳を傾けたり、そういうことを戦略的にして、まずは武力を止める。誰がどれくらい悪かったかは、まずは武力を止め、武力の再発を粘り強く対話で止めながら、のちに国際的な場で厳しく問われるべきです。
ロシアからの留学生の方は言いました。今の世の中の語られ方は「平和を望むのではなく、ロシアの失敗を期待している」ように聞こえると。だとすれば、それは対立を深めはしても、武力の一刻も早い停止につながりません。
いまだにこの戦争が終わっていない現実を重く受け止め、日本の私たちは、武力が発動されたときには、どんな世論を編み上げるべきなのか深く厳しく再考すべきです。良くも悪くも現代は、世論が武力の助長と抑制に力をもち得ることははっきりしているから、なおさらです。
阿知良洋平:プロフィール自己紹介:平和学習について研究しています。板橋の皆様と出会うまで、公民館の講座には縁がなかったのですが、板橋の話し合い学習の熱気に出会って驚愕し、可能な時に参加させていただいています。
講座を企画した方の思い。ウクライナ人と対峙するかもしれない場に臨んだロシア人留学生の心情。何が話し合われるかわからない未知の場に来た参加者の皆さんの期待。講座で私の考えを開陳するときの気持ち。そうした様々なこころ模様をつなぐ言葉が勇気であったと考えます。
そして、その勇気が生まれる源には未だ見ぬ人々への信頼があるのだろうと思います。
今回の戦争で嫌というほど見せつけられた為政者の愚かさや、想像を絶する数々の人生の不合理を前にしても、私達は人間の可能性を信じていきたい、平和を創ることを諦めたくないのだなと感じました。
小泉 尊聖プロフィール(自己紹介):昔、NATOに関係する所で働いたことがあります。その折に「国を守るには血を流す覚悟がないと世界で信用されない」と言われました。それは間違いだということを私は証明したいです。
講座に参加することで、戦争が起こった原因や当時の現場の様子などを知るとともに、平和とは何かという根本的な問題まで深く考える機会ができてよかった。戦争が始まってしまうと常にピストルが向けられている状況である。そのため、時間を有している時に対話を求めるように働きかけ、戦争が起こらないような行動をとる必要があると思った。また、ニュースや新聞のような断片的な情報だけを鵜呑みにするのではなく、お互いの立場・視点に立って状況を理解することが大切であると思った。講座の中でウクライナの方とロシアの方を招いたことがあったが、お互いが仲良く話し合っている姿を見て、戦争は国同士で行われていることであって、人と人との関係が断たれる原因にはならないと改めて気づかされた。
私は第2回目が欠席であったためロシアとウクライナの若者のお話しは伺えなかった。そのため本講座で私が最も記憶に残っている出来事は第4回目(最終回)に実施した参加者相互の「話し合い学習」にある。
ある参加者が「相手があなたの隣にいる大切な人に対し銃を突きつけてきたらあなたはどうするか?」という趣旨で仮に戦争になった際の極限状況での対応を問いかけられたのだ。私の回答は「そこからとにかく逃げ出す」であった。この状況を生き抜き誰かに伝えることが大切であると思ったからである。参加者には私と同様の意見の方もいた。しかし参加者の中には「反撃する」とコメントされていたことに私は新鮮な驚きがあった。この相違はどこからどうして生まれてくるものなのだろうか。
当日の話し合いだけでは解明できなかった問いであり、私はともにこの問題を考えてみたいと思った。是非、続きの「話し合い学習」を深めてほしいと思っている。
平和は知ること、好きになること、祈ることから
M.Y.
板橋区の区報、大原サークル公開教室「ウクライナ危機と私たち」が目に飛び込み、なんとタイムリーな企画なのだろうと思い、深くは考えずに申し込みました。いつも「平和」のことだけしか頭にない私にとってはその裏に潜む「戦争」について考えざるを得ない学びの場でした。いつでもどこでも起こりうる「戦争」と向き合いながら、「平和」を改めて考え直し、命の大切さ、人間の尊重、自分の立ち位置を見極めていくなど多様な学び合いの場となり、感謝しています。
M.Y.プロフィール:日本が好き、日本語が好きという外国人学生や社会人と「日本語で話す」ボランティア歴20年
話し合い学習を切望しながら、他の人の発言を理解し、そこに自分の意見を重ねていくことが、私は難しかった。Pさんは、平和を考えるには、どちらか一方ではなく、両方のことを考えることが大事だと語った。私たちは結局、ロシアが戦争を始めた理由を正しく理解できたのだろうか。講座の中で価値観の共有、共通の安全保障などの話題が出たが、まずは予断や憶測、偏見を交えずに相手を理解するということから始めていきたいと思った。
今回の勉強会はとても有意義でした。ウクライナの多くの人々が家族や友人を失ったり避難や疎開を強いられている状況ですが、東京に避難されている親子からこれまでの状況と現在の生活状況を説明頂いた時間は、貴重な経験でした。大変参考になりました。そしてこの親子の支援を買って出てくれたロシアからの留学生には敬意を表したいと思います。民間レベルでの繋がりの大切さを実感しました。日々の何気ない暮らしが瞬時にして一変する。まさかという事が起きてしまう現実を見せられました。台湾有事も現実味を帯びてきました。その際、日本は巻き込まれる事になるかもしれません。そしてウクライナから避難されてきた人たちはまた被害を受ける事にもなりかねません。自然災害もそうですが、これからは様々な状況を想定し、それぞれが更に考え準備や行動を起こさなければならない時期に来ていると感じます。
市民レベルで戦争と平和の学習会はよいことだと4回中前の3回参加しました。ウクライナに対するロシアの侵攻でプーチンが諸悪の根源になっています。独裁者のように云われますがロシア国民の8割が支持しロシア正教会が戦争を煽っています。戦争を始めるのも止めるのも国民多数の力です。板橋区は先の大戦の被害者であり加害者であったことを反省し、今に生かすべき教訓を引き出しましょう。平和憲法による独自の外交力発揮、唯一の被爆国としての「三度許すまじ原爆を」の先頭に立つ日本国民でありたい、そのための運動を広げたいと思います(NPO法人いたばしCBプラットフォーム会員)。