ウクライナとロシア
から訪日された
市民の声を聞く
ウクライナとロシア
から訪日された
市民の声を聞く
第2回では、戦渦に生きる当事者が何を思い、どのように生活しているのかを知るため、2022年3月中旬にウクライナから日本に避難してきたオクサナさんとグレゴリーくん、2021年10月にロシアから日本に留学中のPさんに来ていただき、お話を伺いました。特にPさんに来ていただくにあたっては細いツテを頼りに交渉をし、また双方の当事者を迎えての学習の場作りについても、企画準備会で沢山の話し合いをして当日を迎えました。
オクサナさんのお話
ウクライナ北東部のスームイ州出身。1998年から2013年まで約15年間日本でバレエダンサーとして活躍後、ウクライナに帰国。2022年3月中旬、息子のグレゴリーくん(8歳)と日本に避難。
2月24日のロシア軍の侵攻は、日本在住の友人からの情報で知った。事前に侵攻の情報を把握していた軍や行政関係者は、24日以前に避難し、24日以降は各機関の窓口が閉鎖され、市民が置き去りにされた。グレゴリーくんは日本に避難後、日本の小学校に通えるようになったことを当初は喜んでいたのに、日本語学習のサポートや通訳の配置がないため、小学校に行くのが楽しくないと言っており、心を痛めている。
オクサナさん親子についての産経新聞オンライン記事(←クリック)
Pさんのお話
ロシア中部の都市出身。剣道を習ったことをきっかけに日本語や日本の文化に関心をもつ。2021年10月より、ロシアの大学から日本の大学に留学中。
自己紹介等の後、「世界の多くの国はロシアの失敗を望んでおり、日本のメディアは開戦以来、和解の問題に消極的で、人びとは紛争を見ることにすごい関心を持っているが、紛争の解決に特に関心を持っていないと感じた。
その上で何か平和のためにやりたければ、やはり大事なのは、一方の立場に立つのではなく、両方の立場を理解することだと思う」と語った。
右絵は、公開講座後にオクサナさんとグレゴリーくんとの交流をPさんが描いたものです。
二人を交えてのお話
2人のお話の後、Pさんの通訳でグレゴリーくんからも、好きなスポーツや食べ物、小学校のことや将来の夢などについて話を聞き、参加者全員でグレゴリーくんが楽しみにしていた学校生活等が少しでも良い方向に向かうよう、意見や解決策を出し合った。
グレゴリーくんとPさんがロシア語で楽しそうに会話し、それを温かな目で見守る会場の雰囲気の中で、オクサナさんに「Pはロシア人なんだけれど、どう思う?」と聞くと、オクサナさんは「私はロシア人の友人もいっぱいいる。戦争をしているのは国と国で、私とPの戦争じゃない」、「日本は戦争をしない国ですよね」と語った。