東京女子医科大学循環器小児・成人先天性心疾患科は、初代教授の高尾篤良先生により日本で最初の循環器小児科として設立されました。以来の長い伝統があり、古きを継承するだけでなく新し い医療を絶えず繋いでいくことでより良い医療を追求しています。
現在行っている基礎研究としては、心筋症や先天性心疾患の分子遺伝学的病態の解明です。こ ちらは AMED において、最近3年間「不死化リンパ球遺伝子変異バンクを用いた、two-hit theory による不整脈原性右室心筋症の発症、病態悪化の分子機序の解明」に取り組んできました。また、 QT 延長症候群の変異遺伝子を iPS 細胞から分化させた心筋に導入し、致死的不整脈の発生要因に 関する研究も行っています。他方で、臨床研究においては、フォンタン循環患者の心不全や不整脈、 遠隔期合併症に関する疫学や治療戦略に関する研究、小児の重症心不全における心臓移植治療と移 植後の精神運動発達に関する研究などを行っています。
当科では様々な心疾患の遺伝子バンクがあり、その数は約 4600 細胞株におよびます。このバイオバンクに保存された変異遺伝子を用いて、iPS 細胞を作成し、病態解明を続けるとともに、バイオバンクの整備も併せて行っていきたいと考えています。