準備中
開催日時:2026年9月5日(土)13:00~16:20
開催場所:東京女子医科大学 弥生記念講堂
13:00 開会挨拶
三谷 昌平(東京女子医科大学 ・学長)
山本 俊至(東京女子医科大学高度小児希少難病センター長/ゲノム診療科・教授)
13:15 基調講演 「川崎病心臓後遺症の克服を目指して」
濱田 洋通(千葉大学大学院医学研究院小児病態学/医学部附属病院小児科・教授)
14:00 高度小児希少難病センター 参画診療科の研究紹介
木原 祐希(小児科・助教)
「デュシェンヌ型筋ジストロフィーモデルラッドに対する新生仔間葉系間質細胞移植の前臨床研究」
山本 俊至(ゲノム診療科・教授)
「ゲノム解析による小児希少難病の診断と分子生物学的手法による病態診断」
岡本 祐子(膠原病リウマチ内科・准教授)
「小児期から成人期へつなぐ若年性特発性関節炎診療:長期コホートから見える病態と予後」
白井 陽子(腎臓小児科・准教授)
「ネフローゼ症候群における抗スリット膜抗体に関する他施設共同研究」
髙梨 潤一(八千代医療センター・小児科・教授)
「世界に発信した小児急性脳症症候群:AESD,MERS,TBIRD」
藍原 康雄(脳神経外科・准教授)
「小児脳腫瘍医療の最前線-診断・治療 未来をつなぐ-」
羽山 恵美子(循環器小児・成人先天性心疾患科・非常勤嘱託)
「松岡循環器遺伝疾患バイオバンクを基盤とした患者由来iPS細胞による心疾患研究」
15:45 休憩
15:55 パネルディスカッション
16:15 閉会挨拶
蒋池 勇太 (東京女子医科大学・研究推進センター長)
第5回 RBM10ミスセンス変異によるスプライシング制御異常と発達障害の発症機構
RBM10 は RNA 結合タンパク質として多様な分子機能を担い、スプライシング制御を通じて多 数の下流遺伝子の発現調節に関わるなど、発達過程において重要な役割を果たしています。 RBM10 は、従来 TARP 症候群と呼ばれてきた疾患の原因遺伝子として知られており、当疾患 は口蓋裂、耳介・四肢奇形、心奇形などを主徴とし、多くが新生児期に重篤化する稀な X 連鎖 潜性疾患です。これまで RBM10 と疾患の関連は、主に Loss-of-Function 変異によって生じる 重症型として理解されてきました。しかし、私たちは RBM10 のミスセンス変異が発達障害を呈 する軽症例を生じ得ることを明らかにしました。報告した 2 つの生殖系列ミスセンス変異では、 タンパク質安定性の低下、核内局在の異常、下流遺伝子のスプライシング障害など、変異ごと に異なる分子機序を介して RBM10 の機能異常が生じていました。これらの知見は、RNA 結合 タンパク質の機能異常がヒトの発達遅滞を来す疾患の原因になり得ること、そして RBM10 関連 疾患が従来想定されてきた完全な Loss-of-Function だけではなく、ミスセンス変異による多様 な機能的変化によっても発症し得ることを示しています。本講演では、RBM10 ミスセンス変異が 示す機能異常の多様性と、その病的意義について概説いたします。
第2回 IRUD(未診断疾患イニシアチブ)界隈
― 難病ゲノム医療を取り巻くゲノム解析研究と今後―
現在、各国で大規模な網羅的ゲノム解析プロジェクトが進められていますが、そのメインとなる対象は、希少疾患です。
わが国においては、2015年に「希少・未診断疾患イニシアチブ(IRUD)」が開始され、全国の 希少・未診断疾患を対象とした解析体制の整備、原因の確定・診断・治療(一部)、新規疾患の 発見など大きな成果を上げています。また、厚生労働省の「全ゲノム解析等実行計画2022 研究プロジェクト(通称:國土班)」など、様々な取り組みが進みつつあります。
本講演では、各国が希少疾患に対して網羅的ゲノム解析を進めている背景や、わが国のIRUD 國土班およびそれらを取り巻く研究、医療実装と今後の展開について、自施設での結果を中心に、 私見とともに概観してみたいと思います。