Soichiro Mihara / 三原 聡一郎
1980年東京生、京都を拠点に活動中 世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土そして電子など、物質や現象の「芸術」 への読みかえを試みている。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を考察するために空白をテーマにしたプロジェクト を国内外で展開中。2013年より滞在制作として北極圏から熱帯雨林、軍事境界からバイオアートラボまで、芸術の中心から 極限環境に至るまで、これまでに計8カ国11箇所を渡ってきた。 主な個展に「空白に満ちた世界」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン,ドイツ,2013/京都芸術センター、 2016)、グループ展に、札幌国際芸術祭2014(芸術の森有島旧邸, 2014)、「サウンドアート̶̶芸術の方法としての音」 (ZKM、ドイツ、2012)など。展覧会キュレーションに「空白より感得する」(瑞雲庵, 2018)。共著に「触楽入門」(朝日 出版社、2016)。アルス・エレクトロニカ、トランスメディアーレ、文化庁メディア芸術祭、他で受賞。プリアルスエレク トロニカ2019審査員。また、方法論の確立していない音響彫刻やメディアアート作品の保存修復にも近年携わっている。
企画者の黒田大スケによるテクストにまつわるギャラリートラック=近代以降の移動する展示の文脈は盲点の様な面白味がある。トラックお前もか!と感じたのは軍事技術から民間応用されたものは数多いからだ。ただしコンピュータにインターネット、また農薬からトラクターより多くの人の生活により深く浸透しているトラックだけに思わぬ気づきがある。戦中戦後にかけて、内容を問わず軍から個人まで魅了した近代の匂いがぷんぷんするメディア装置としての使い方を移動の自由が制限された今探る企画。ならプロパガンダの歴史よろしく、街の人の無意識を捉えがたい方法で占拠してみたいと感じた。それは直感で匂いだと思い本作では物語のない、何でもない香ばしさを移動体から街へ放つことにする。偶然出会う香りは、いまここで出会った実感を強くするだろう。消滅しつづける匂いを移動させることが意味を持つのか?あてもない走行は信号での停車時の風向を取得して、常に風上を目指し続けようと思っている。匂いとは化学物質であり風や気象、そして街の構造に関係するだろう。環境に粒子を飛散させるということを実践的にふんわりと考えてみたい。
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メモ
石焼き芋に許可は要らない。
荷台に七輪でスモークチップ、コーヒー、ハーブをいぶし続けるだけ。(燻したモノをパッケージにして、香にしてリターンにする?)
風センサで全ての停車時に風上を調べるー>向う
晴れの日が良い
起点はどこにする?終点までをGPSでドライブデータとして記録する。
炭と燻すブツの管理。
三原も乗る。