手賀沼は千葉県北西部の柏市と我孫子市にまたがるように位置する自然湖沼です。
東西に約7kmほどの長さがあり、周りには堤防を兼ねたサイクリングロードがあります。トライアスロンや花火大会も行われ、平日でもランニングやサイクリングをする人の姿を多く見ることができます。
水辺のほとんどは自然河岸の状態でありその自然豊かな環境は、水鳥をはじめとした鳥たちの拠り所となっており、日本に存在する野鳥の1/3を観察することができます。周辺には高さ10m前後の高台が点在し、その間に生物の多様性を確認できる谷津がいくつも存在します。
手賀沼は大正時代に八景が謳われた景勝地でもあります。手賀沼を訪れると、一日の中で刻刻と変化しつづける目の前の風景を楽しむことができます。広い青空と輝く湖面、夕方には水面に移る夕陽。タイミングと場所によっては良ければダイヤモンド富士をみることもできます。
沼の周りはその豊かな水資源を生かした農業が盛んに行われているものの、後継者不足や小規模の田畑の生産性の低さにより、耕作放棄地が増え続けている現状があります。
本提案では、風景と農業に焦点を当て、建築が見せてくれる新しい手賀沼の風景によって、地域産業である農業について議論するきっかけとなることを目指します。
手賀沼では、街中でみることのできない印象的な風景がいくつも存在します。
手賀沼の風景を採集し、特徴ごとにまとめました。
現地調査と風景の分析から、遠景・中景・近景ごとの手賀沼らしい風景を見出しました。
手賀沼の風景を地図にプロットしました。360°動画などもありますのでぜひご覧ください。