Triangle-pairs(トライアングル・ペアーズ)
(1) 目的と定義
目的: FITプログラムの根幹である「週7日・365日体制」の集中的なリハビリテーションを、訓練の質と情報共有の密度を落とさずに実現するための勤務体制です。
定義: 職種ごと(PT、OT、ST)に、3人の療法士を1組にしたチームを最小単位 。この3人で休暇を調整し、ユニットとして365日稼働する体制を構築します。
(2) 構成と運用
複数担当制: 各患者には、Triangle-pairsのチームの中から「主担当」と「副担当」の2名が割り当てられます 。
訓練比率: 患者は、訓練時間のうち約3分の2を主担当と、約3分の1を副担当と行います(2:1の比率)。
休暇時の対応: 主担当が休暇の際は、患者の訓練スケジュールを変更することなく、必ず副担当が訓練を引き継ます 。これにより、「担当者が休みだからリハビリも休み」という状況を排除します。
(3) 情報共有と責任
申し送りの限定: 担当患者の申し送り相手は、これにより、主担当・副担当間での患者情報の共有が実現されます。
代理責任の徹底: 副担当は、主担当が不在の際(休暇、カンファレンス、家族面談など)に、主担当と全く同じレベルで患者の状態説明や臨床判断、他職種への対応ができるよう、常に情報共有を行います。
(4) 体制のメリット
患者側のメリット:
担当療法士の休日に左右されず、365日継続的なリハビリが受けらます。
常に自分の状態を深く理解した療法士(主担当または副担当)が対応するため、「代わりの誰か」による質の低下がなく、一貫した訓練が保証されます 。
スタッフ・組織側のメリット:
教育体制(OJT): 若手療法士が経験年数の高い療法士とペアを組むことで、担当患者をともにしながら密な臨床指導(OJT)が可能です。
情報共有の効率化: 申し送り相手が常に特定の1人に定まるため、情報伝達の漏れや非効率を防ぐことができます。
業務と心理的負担の分散: 1人の患者情報を2人で深く共有するため、カンファレンス対応や家族指導などの業務負担が分散されます。また、療法士自身が休暇を取得する際の心理的負担(「代わりの誰か」に任せる不安)が軽減されます。