子どもたちの今と未来を見つめ、「生きる力」を育む養護教諭をめざして
~心身ともに健康で、未来に向かって 共にたくましく生きようとする島根の子どもの育成~
○研究主題の基本的な考え方
近年の社会環境や生活様式の急激な変化は、子どもたちの心身の健康に大きな影響を与え、健康課題を複 雑化・多様化させている。加えて、いじめや不登校、特別な支援が必要な子どもの増加、教職員の大量退職 などに伴う教員不足など、教育を取り巻く環境も大きく変化している。
こうした状況も背景の一つとし、令和 5 年 12 月にはこども基本法に基づく「こども大綱」が閣議決定さ れ、すべての子どもたちがひとしく健やかに成長し、将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイング)で生 活を送ることができる社会を目指すこととされた。島根県においても、国の第 4 期教育振興基本計画を受け て「しまね教育振興ビジョン」(令和 7 年 3 月)が策定され、子どもたちに育てたい資質・能力の一つとし て、「自分の心身の状態を把握し、健康でバランスの取れた生活をおくる力」が示されている。
このような時代の中で、子どもたちには変化を前向きに受け止め、多様な人々と協働しながら、心身とも に健康で心豊かにたくましく未来を切り拓くことができる「生きる力」が求められている。その育成のため には、学校保健の充実を図ることが必要である。
各校においては、「学校保健計画策定の手引き~しまねっ子元気プラン~」を活用し、子どもたちや学校の 実態に応じた学校保健計画を作成・実施するとともに、教科等の横断的な連携を図り、計画の評価・改善を 行い、学校・家庭・地域及び関係機関等と協力して実施体制を確保していきたいと考える。
健康教育を進めるにあたっては、子どもたちの心身の状況等を踏まえ、エビデンスに基づき、実態に応じ た集団・個別の指導を充実させるとともに、学校段階間における学びの連続性を確保したい。さらに、単な る知識及び技能の習得だけでなく、一人ひとりの個性や能力を伸ばし、他者と協働しながら課題を解決して いく力や、自分の良さや可能性を認識できる自己肯定感を育むことも大切にしたい。
また、養護教諭は、子どもたちの身体的不調の背景に様々な問題が関わっていることなどのサインにいち 早く気づくことができる立場であることから、健康相談において重要な役割を担っている。子どもたちの健 康課題を早期発見・早期対応し、問題の深刻化を防止するとともに、スムーズな解決につなげるため、養護 教諭の専門性や学校保健推進の中核的役割、コーディネーターの役割を発揮し、組織的に子どもたちの心と 体の両面への支援を行っていきたい。
以上のような取組を通して、島根県小中学校養護教諭研究会では、心身ともに健康で、多様な人々と共に 生涯にわたってたくましく生きようとする島根の子どもの育成を目指していきたいと考える。そのために、 私たちは学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止めながら、常に学び続けることで資質の向上を図 り、一人ひとりの子どもに寄り添い、養護教諭同士や校内外の関係者との連携・協働のもと、子どもたちの 今と未来を見つめ、共に歩む養護教諭でありたいという思いを込めて本主題を設定するものである。