OPTFでは、博士号取得者以上の若手研究者を招聘してレクチャー企画を行います。本企画の主たる目的は、各専門の研究テーマに関する標準的な学説紹介や、もう少し絞って重要な書籍や論文に関する解説をお願いすることで、進学志望の学部生や修士課程の研究スタートアップを支援しつつ、他分野からの参入障壁を下げることです。よって、講師には、「リーディングリスト」を用意して頂き、学部レベルと院生レベルをブリッジする講義をお願いしています。
本企画は、オンライン一般公開にて行います。視聴をご希望の方は、【視聴方法】から事前登録をお願い致します。大学院生や(他分野の)研究者はもちろんのこと、学部生や社会人の視聴も歓迎します。
OPTF主催 2025年度レクチャー企画のお知らせ
【講義概要】
1. デモクラシーの価値
2月28日(土曜): 15時00分〜17時00分(90分講義/20分質疑応答)
法や政省令といった政治的決定を生み出すための手続きは、(なぜ)民主的であるべきなのか。この主題は「デモクラシーの正当化」と呼ばれる。この問いに取り組むためには、民主的/非民主的な手続きを比較評価するための基準が必要となる。本講義は、そうした基準にまつわる「道具主義vs.非道具主義」の論争を概観することで、デモクラシーの価値についての理解を深めることを目的とする。具体的には、①手続き的公正(procedural fairness)の価値を重視する立場の問題点、および②道具主義(instrumentalism)という立場の強みを概観した上で、③自律や平等といった価値に照らして、デモクラシーを「結果の良し悪しにかかわらず」価値づけうるかどうかを検討する。
講師:小林 卓人(こばやし・たくと)
早稲田大学政治経済学術院講師(任期付)。規範的政治理論、政治哲学。博士(政治学・早稲田大学)。“Social Equality and the Conditional Justifiability of Political Inequality,” Politics, Philosophy & Economics 23(3), 2024.「政治的能力の欠如はなぜ問題なのか——関係的平等説による評価と解決策の提示」『年報政治学』2024-Ⅱ号、2024年。エレーヌ・ランデモア『民主的理性――みんなで決める政治の正しさ(上・下)』勁草書房、2025年(共訳)。
2. ロトクラシー
3月14日(土曜): 15時00分〜17時00分(90分講義/20分質疑応答)
ロトクラシーとは、立法府における代表者をくじ引きで任命する代表制構想である。これは、いわば裁判員制度の国会バージョンを提案するものであり、近年政治哲学・政治理論の領域において注目を集めている。本講義では、そうしたロトクラシーをめぐる主要な議論動向を紹介し、既存の選挙代表制のオルタナティブとして、どのような長所・短所があるのかを検討する。また、こうしたロトクラシーに関する理論的検討が今後どのように展開されるべきかについても考察する。
講師:山口晃人(やまぐち・あきと)
埼玉大学人文社会科学研究科准教授。政治哲学・政治理論。博士(学術・東京大学)。『エレクトクラシー・エピストクラシー・ロトクラシー――代表制デモクラシーを再考する』名古屋大学出版会、2025年。エレーヌ・ランデモア『民主的理性――みんなで決める政治の正しさ(上・下)』勁草書房、2025年(共訳)。
【視聴方法】
お手数ですが以下のGoogleフォームよりご登録ください。ご登録頂いたアドレスに随時ZOOM接続情報とリーディングリストなどをご案内致します。直前のリマインドは行いませんので日程などご確認ください。予定人数に達した時点で登録を締め切らせて頂きます。またリーディングリストでは、講義を視聴するにあたっての必読文献を選定してあります。早めにご登録頂くことをお勧め致します。
※ 事前登録者には当日のZOOM接続情報などをすでにお送りしています。返信がない場合はアドレスが誤っている場合があります。お手数ですがOPTF運営までお問い合わせください。なお事前登録は13日金曜までとさせて頂きます。
共通事前登録フォーム(博士課程、修士課程、学部生用)
https://forms.gle/ZAux9PojJdcS1WeA7
共通事前登録フォーム(大学教員、ポスドク、社会人用)
https://forms.gle/VTT6nkwMQ173qFLi6
OPTF運営
OPTF主催 2024年度レクチャー企画のお知らせ
【講義概要】
1. 政治的リベラリズム
2月15日(土曜): 15時00分〜17時00分(90分講義/20分質疑応答)
多様化した価値観のもとでの共生はいかにして可能か。政治的リベラリズムはこの問いに応えようとする政治思想である。文化や宗教上の対立に起因する社会的分断があらわになっている今日、ますます重要な考えといえるだろう。その基礎となっているのがジョン・ロールズの『政治的リベラリズム』(初版 1993年)である。ただし翻訳が出版されたのは2022年であり、日本ではまださほど受容がすすんでいるようには思われない。本講義では、①政治的リベラリズムの基本的な考え、②この三〇年の研究動向、③応用例としての「正義にかなった婚姻制度」をとりあげ、このテーマについての理解を深めることを目的とする。
講師:田中将人(たなかまさと)
岡山商科大学法学部准教授。規範的政治理論、政治思想史。博士(政治学、早稲田大学)。『ロールズの政治哲学──差異の神義論=正義論』風行社、2017年。『ジョン・ロールズ──社会正義の探究者』中央公論新社、2021年(共著)。『平等とは何か──運、格差、能力主義を問い直す』中央公論新社、2025年(予定)。
2. 政治的正統性
3月1日(土曜): 15時00分〜17時00分(90分講義/20分質疑応答)
国家をはじめとする政治制度はいつ統治する権利を持ち、その理由は何であるか。政治制度の「政治的正統性(political legitimacy)」を巡るこの問いは、政治思想史上の先人たちのみならず、現代の政治哲学者によっても盛んに議論されてきた政治哲学上の根本問題の一つである。本レクチャーは、「これまでとこれからの『正統性』の話をしよう」をテーマに、既存の正統性研究の概観と今後の正統性研究の展望を描くことを通じて、正統性研究への理解を深めることを目的とする。具体的には、①時に曖昧な正統性概念の用法を整理し、②従来の正統性研究で焦点となってきた「法に従う義務」を巡る論争を概観した上で、③従来見過ごされがちであった国家以外の様々なアクターを射程に入れた新たな正統性研究の展望を示す。
講師:福島弦(ふくしまげん)
日本学術振興会特別研究員PD。規範的政治理論。博士(政治学、早稲田大学)。「これからの「正統性」の話をしよう──国家の規範的正統性の概念分析」『政治思想研究』第22号、2022年。「人の概念を笑うな──政治哲学における多元的概念工学の擁護」『年報政治学』2024-II号、2024年。
【視聴方法】
お手数ですが以下のGoogleフォームよりご登録ください。ご登録頂いたアドレスに自動返信をもってZOOM接続情報などをご案内致します。各開催日の前日までご登録頂けますが、予定人数に達した時点で登録を締め切らせて頂きます。またリーディングリストでは、講義を視聴するにあたっての必読文献を選定してあります。早めにご登録頂くことをお勧め致します。
1. 政治的リベラリズム:2月14日締め切り
終了致しました。
2. 政治的正統性:2月28日締め切り
終了致しました。
自動返信メールが届かない場合や、何かご不明な点が御座いましたら、お手数ですがOPTF運営までお問い合わせ下さい。
OPTF運営