教科書の6章の内容に関して復習のため以下の課題を出します。写真に撮って送付してください。
(必須ではありませんが、成績には加点されます。また、特に期限は設けません。)
6章の演習問題(章末にある・講義の進捗状況に従って随時該当箇所)を解く。
6章の内容に関しての理解度(よく理解した〜よく分からない等)の自己評価、分かりづらかった点などを反省のため最後にまとめる。講義の要望などあっても良い。
ポアソン方程式
1. まず静電場E=-∇Φに注意する。x=r_1にある点電荷q_1から生じるクーロン・ポテンシャルΦ(x)を書け。
2. x=r_1に点電荷q_1、x=r_2に点電荷q_2が置かれているとする。電場の重ね合わせの原理から、それぞれの点電荷が生じるポテンシャルΦ_1, Φ_2を足し上げれば全体のポテンシャルΦ=Φ_1+Φ_2が得られる。一般に、N個の点電荷q_iがx=r_iにあるときのポテンシャルを書け。
3. より一般に、連続的な電荷密度ρ(x)が分布しているものとする。上の問の和を積分∫∫∫dx dy dzに置き換えてΦ(x)を求めよ。
このようにして作ったΦ(x)はポアソン方程式の解になっていることを確かめよう。
4. まずxは電荷分布から十分離れているとして、素朴な微分を行い、ラプラス方程式∇^2Φ=0が成立することを確認せよ。
5. 素朴に∇^2を作用させるとラプラス方程式しか得られないことに注意する。これでは、先に構成した解Φ(x)を再現できない。ここで、「正則化」という手法を用いてみる。f(r)=1/√(r^2+ε^2)という関数を考える。ε>0は手で加えたパラメータである。(要はr=√(x^2+y^2+z^2)=0での「発散」を有限に抑える効果である。)∇^2f(r)を求めよ。
6. ∇^2f(r)は全体にε^2がかかっており、そのままε=0とすると消える(上の素朴な微分に対応する)。ところが、ε>0のまま、∫∫∫∇^2f(r) dx dy dzの積分を実行せよ。積分範囲は全空間で∫_{-∞}^{∞} dxとする。
f(r)は素朴には∇^2f(r)=0に思えた。しかしながら、積分値は0ではない値を持つ。実は∇^2f(r)は空間の至る所でゼロであるが、r=0の一点直上では無限大の大きさを持っている。これをディラックのデルタ関数、δ(x)、という。すなわち、x=0でないならばδ(x)=0、∫ δ(x) dx=1(積分区間にx=0を含む)という関数(実は関数ではない!超関数と呼ばれるもの)である。これを用いると、∇^2f(r) = (問6の積分値)δ(r)という構造が見いだせる。
7. ∇^2Φ(x)の計算をデルタ関数に注意して求めよ。ただし、任意の関数g(x)について、∫ g(x) δ(x-a) = g(a)である。
以上でポアソン方程式を導出することができた。ちなみに、ポアソン方程式のΦの代わりに電場Eを用いれば、∇・E=ρ/ε_0という電場のガウスの法則の微分形が得られる。
また、一般の微分方程式で既知関数h(x)に対して関数f(x)の方程式「(何か微分とか)f(x)=h(x)」があったとき、(何か微分とか)G(x)=δ(x)という関数G(x)をグリーン関数といい、微分方程式の解法で非常に有用である。
電流の伝わる速さ
銅線内の電子の平均移動速度は1Aでたかだか数百分の1程度である。一方、電球などはスイッチを入れれば瞬時に光る。何が異なる現象を生み出しているのだろうか。
1. まず何も調べずに、可能性を列挙してみよう。「電子」ではなく、「電場」の立ち上がりに注目してみる。
2. 調べてまとめ、予想との比較・考察を行う。
教科書の1章の内容に関して復習のため以下の課題を出します。写真に撮って送付してください。
(必須ではありませんが、成績には加点されます。また、特に期限は設けません。)
1章の演習問題(章末にある・講義の進捗状況に従って随時該当箇所)を解く。
1章の内容に関しての理解度(よく理解した〜よく分からない等)の自己評価、分かりづらかった点などを反省のため最後にまとめる。講義の要望などあっても良い。
「フーコーの振り子」について調べてまとめる(ノート1ページ以内)。
特に慣性系や回転している系の違いについて理解を深める。(定量的な評価のためには2章の内容が必要であるが、)定性的には北極点や赤道上での振る舞いに重点を置くと直観が働きやすい。
教科書の2章の内容に関して復習のため以下の課題を出します。写真に撮って送付してください。
(必須ではありませんが、成績には加点されます。また、特に期限は設けません。)
2章の演習問題(章末にある・講義の進捗状況に従って随時該当箇所)を解く。
2章の内容に関しての理解度(よく理解した〜よく分からない等)の自己評価、分かりづらかった点などを反省のため最後にまとめる。講義の要望などあっても良い。
物理現象の相似性。
質点の運動方程式ma=FについてFが質量mと時刻tに依存しないとする。t->αt, m->α^2mと変換しても運動方程式は不変である。これは質量を変えても同じ軌道上を運動することを意味する。質量を1/4倍すると、速度は何倍されるか。
ポテンシャルエネルギーがr->αrの変換でU(αr)=α^νU(r)と振る舞うとする(ここでνはニューというギリシャ文字)。t->βtと変換しても運動方程式が不変であるようなβを求めよ。また、このポテンシャルのもとで質点が周期的な運動をする場合、周期は軌道の典型的な大きさの何乗(べき)で振る舞うか。特にケプラーの第三法則を求めよ。
動物の大きさをLとする。(i) 体内の水の貯蔵量はL^3、蒸発量は体表面積L^2である。砂漠の水源間の最大移動時間はLにどう関係するか。(ii) 高さh跳躍するのに必要なエネルギーはL, hでどのように書けるか。また筋力F〜L^2(骨断面積)のなす仕事はFLである。hはLにほとんど関係ないことを示せ(猫の2m跳躍も人間の1m垂直跳びもたかだか同程度の現象)。
2つのバネ(バネ定数k_1, k_2)が連結しているとする。バネ1の片側を固定し長さx_1とし、連なっているバネ2の長さをx_2とする。反対側から力Fを働かせたとして、バネを1つとみなしたときの有効バネ定数を求めよ。
無限にバネ(バネ定数k)と質点(質量m)が連なっている系を考える。運動方程式はそれぞれの質点の位置をx_iとして、ma_i=k(x_{i+1}-2x_i+x_{i-1})/2で与えられる。2つの質点を合わせて質点(質量2m)としたときの有効バネ定数は上の問の答えからただちに従う。この操作を粗視化と呼ぶ。この操作を繰り返して重い質点(質量2nm、ここでnは整数)を得られるとき、有効質量・有効バネ定数の変化(「流れ」という)の物理的意味を考えよ。
無限に粗視化を繰り返すと、∂^2u/∂t^2=c^2 ∂^2u/∂x^2(ここでcはm, kと自然長から定まる定数)という方程式を得る。∂/∂t, ∂/∂xは偏微分と呼ばれ、それぞれx, tを固定して微分する。このときバネの振動はu=u(x,t)という場(座標と時刻の関数)の揺らぎ・波によって「平均化」された方程式に従う。これは波動方程式と呼ばれる。(逆にバネの系に置き直すことを離散化といい、数値シミュレーションなどで用いられる。)具体的な物理現象を挙げて考察してみよう。
教科書の3章の内容に関して復習のため以下の課題を出します。写真に撮って送付してください。
(必須ではありませんが、成績には加点されます。片方だけでも構いません。また、特に期限は設けません。)
3章の演習問題(章末にある・講義の進捗状況に従って随時該当箇所)を解く。
3章の内容に関しての理解度(よく理解した〜よく分からない等)の自己評価、分かりづらかった点などを反省のため最後にまとめる。
期末試験過去問を解く。
学習支援センターにて過去の期末試験の問題を受け取れます。過去問を解いてみて、実際の期末試験に備えてください。