困難を代替する
困難を何かで代替することで、子どもたちが学びにアクセスできるようにするものを
「機能代替アプローチ」と呼ぶようです。 ICTでの支援もここに含まれます
「読み」の機能代替
人によるもの
支援員(すべての文字)
概要:学校での学習時に、横について読み上げのサポートを行う。
対応している文字:文字であれば何でも対応可能
入手方法:学校に人員配置を依頼する。
補足事項:人員が足りない中、教室からの飛び出しや他害がある子の方が優先度が高いため、LD(学習障害)の子に人手が回ってこない現状。複数の読み困難の子が同時にテストを受ける場合には、その子達だけ別室での支援員による読み上げサポートが得られる可能性はある。
保護者(すべての文字)
概要:学校での学習時、又は家庭での学習時に、横について読み上げのサポートを行う。
対応している文字:文字であれば何でも対応可能。
入手方法:学校では学校の理解が必要。家庭では自由。
補足事項:親子分離が難しくなる場合がある。親の負担が大きい。親子間での勉強支援は、年齢が上がるごとにうまくいかなくなりがち。
ICT機器によるもの
音声教材(スクリーン上)
概要:障害により通常の教科書による学習が困難な子を対象とした教科書。複数の提供者がいる。まず指定アプリをPCにインストールし、そのアプリ上で教科書を操作することができる。読み上げ、文字のフォントや大きさの調整、行間の調整、反転表示などができる(各提供者による)。
対応している文字:教科書のみ
入手方法:各提供者による。使用している教科書の出版社を確認し、それと同じ教科書の音声教材があることを確認して入手。基本的には保護者が各提供者から直接入手することができる。
補足事項:マルチメディアデイジー教科書、Access Reading、BEAM、UD-Book、UNLOCKがこれに該当する。原則無償。
もっと詳しく:文部科学省サイト「音声教材に関するQ&A」
練馬区の教科書:練馬区サイト「区立小・中学校で使用する教科書について」で教科書発行者が公開されている。(現在令和2年度から5年度まで使用分)
音声教材(教科書+タッチペン)
概要:障害により通常の教科書による学習が困難な子を対象とした専用教科書+タッチペン。タッチペンで専用教科書を触ると音声で読み上げてくれる。専用の録音シールを入手すれば、自分で吹き込んだ音声をタッチで再生させることができる。
対応している文字:教科書、事前準備したプリント、テスト
入手方法:茨城大学(ペンでタッチすると読める音声付教科書)(茨城大学藤芳研究室ウェブサイトへリンク)
補足事項:教科書代は無償だが、タッチペン代(1本5,500円)と送料がかかる。新規のご家庭は、例年4月1日〜12月末頃にその年度の申請が可能。継続使用の場合は2月ごろに先行申請のお知らせがメールで届くが、それでも手元に届くのは4月中旬以降。新学期すぐ使えないのだ…。
もっと詳しく:文部科学省サイト「音声教材に関するQ&A」
練馬区の教科書:練馬区サイト「区立小・中学校で使用する教科書について」で教科書発行者が公開されている。(現在令和2年度から5年度まで使用分)
デジタル教科書
概要:教科書作成会社が、各社作成しているデジタル版教科書。
対応している文字:教科書のみ
入手方法:学校又は教育委員会を通してしか入手できないと聞く。
補足事項:費用がかかる。学校を通してのみ購入できる。だいたい2月より新年度分の受注を開始、3月中旬以降提供される
もっと詳しく:文部科学省サイト「学習者用デジタル教科書について」
練馬区の教科書:練馬区サイト「区立小・中学校で使用する教科書について」で教科書発行者が公開されている。(現在令和2年度から5年度まで使用分)
ICT端末での撮影→読み上げ
概要:端末のカメラ機能で撮影をし、OCR(Optical Character Recognition/Reader)機能で文字認識をさせ、それを音声出力させる。
対応している文字:OCRで文字と認識されるのであれば何でも。ただし習得済み漢字とひらがなとの組み合わせ(体いくを「からだいく」と読みあげる)や、ルビあり文章には弱い。
入手方法:貸出済みのGIGA端末、ご家庭のPCやタブレット、携帯端末など
補足事項:現時点で練馬区のGIGA端末は原則として、端末のカメラ機能での撮影はできるが「ドキュメントをスキャン」機能はロックされている。OCR機能が使えるGoogleレンズは使用不可、音声出力は端末に文字認識させられるならばできる、という状況。校内でこの機能を使用するためには、Googleレンズの機能開放がされるか、ご家庭の端末の持ち込みが許可されるかのいずれかの方法が必要と考えられる。
PDFでの取り込み→ICT端末で読み上げ
概要:スキャナーまたは端末のカメラで撮影をし、OCR機能で文字認識をさせ、それを音声出力させる。
対応している文字:OCRで文字と認識されるのであれば何でも。ただし習得済み漢字とひらがなとの組み合わせ(体いくを「からだいく」と読みあげる)や、ルビあり文章には弱い。
入手方法:貸出済みのGIGA端末、ご家庭のPCやタブレット、携帯端末など
補足事項:現時点で練馬区のGIGA端末は原則として、端末のカメラ機能での撮影はできる、OCR機能が使えるGoogleレンズは使用不可、音声出力は端末に文字認識させられるならばできる、という状況。校内でこの機能を使用するためには、学校からのPDFデータの提供又はGoogleレンズの機能開放がされるか、ご家庭の端末の持ち込みが許可されるかのいずれかの方法が必要と考えられる。
データで入手→ICT端末で読み上げ
概要:指導者からデータを入手し、それを音声出力、又はOCR機能で文字認識をさせ音声出力させる。
対応している文字:OCRで文字と認識されるのであれば何でも。ただし習得済み漢字とひらがなとの組み合わせ(体いくを「からだいく」と読みあげる)や、ルビあり文章には弱い。
入手方法:貸出済みのGIGA端末、ご家庭のPCやタブレット、携帯端末など
補足事項:現時点で練馬区のGIGA端末は原則として、学校からのデータの提供はない、OCR機能が使えるGoogleレンズは使用不可、音声出力は端末に文字認識させられるならばできる、という状況。校内でこの機能を使用するためには、学校からのデータの提供が大前提だが、何かがこれを阻んでいる。CBT(Computer Based Testing)の推進がそりゃもう望まれる。
ペン型スキャナでの読み上げ
概要:市場で一般に売られているペン型スキャナを使用し、児童が一行ずつなぞって読み取り、それを音声出力させる。
対応している文字:OCRで文字と認識されるのであれば何でも。ただし習得済み漢字とひらがなとの組み合わせ(体いくを「からだいく」と読みあげる)や、ルビあり文章には弱い。
入手方法:あまぞんとか楽天とかで。
補足事項:縦書きが読み取れる機器は希少。
「書き」の機能代替
人によるもの
支援員による代筆
概要:学校での学習時に、横について代筆を行う。
対応している文字:文字でも記号でも何でも対応可能
入手方法:学校に人員配置を依頼する。
補足事項:人員が足りない中、教室からの飛び出しや他害がある子の方が優先度が高いため、LD(学習障害)の子に人手が回ってこない現状。
保護者による代筆
概要:学校での学習時、又は家庭での学習時に、横について代筆を行う。
対応している文字:文字でも記号でも何でも対応可能
入手方法:学校では学校の理解が必要。家庭では自由。
補足事項:親子分離が難しくなる場合がある。親の負担が大きい。親子間での勉強支援は、年齢が上がるごとにうまくいかなくなりがち。
指導者との記載方法の事前同意
概要:矢印、記号、シールなどを用いての回答を認め、書くことを最小限にしつつ自ら回答できるように場を整える
対応している文字:文字でも記号でも何でも対応可能
入手方法:評価者の理解が必要。家庭では自由。
補足事項:事前に指導者と合意設定が必要。また、シールを用いる場合には事前準備が必要。
ICT機器によるもの
ICT端末での撮影→端末入力
概要:端末のカメラ機能で撮影をし、その画像上に編集ソフトを用いて書き込む。
対応している文字:何でも。
入手方法:貸出済みのGIGA端末、ご家庭のPCやタブレット、携帯端末など
補足事項:現時点で練馬区のGIGA端末は原則として、端末のカメラ機能での撮影はできる。この画像をGoogle JamboardやGoogle Docsに貼り付けて入力、又はギャラリーに取り込み編集することができる。
データで入手→端末入力
概要:指導者よりデータを入手し、それを編集する
対応している文字:なんでも
入手方法:貸出済みのGIGA端末、ご家庭のPCやタブレット、携帯端末など
補足事項:ICT端末での撮影よりきれいなデータが入手でき、かつ文字も認識してくれる、解答欄の位置合わせを考えなくていいので使いやすい。CBT(Computer Based Testing)の推進がそりゃもう望まれる。
「計算」の機能代替
準備中
「考えをまとめる」の機能代替
準備中