このテキストはMayaを初めて触る人向けに用意されたものです。
Day1~Day3 では Maya の基本的な考え方について触れています。
Day4~Day7 では基礎的なモデリングについて触れます。
このテキストはWindows向けに作成された資料です。
さまざまなショートカットが登場しますが、Macユーザの方は Ctrlは Control, Altは Option と読み替えてください
Maya は画面構成を好みに合わせて変更することができますが、講義を円滑に進めるため、デフォルトの画面構成で授業を進めます。
誤って画面構成を壊してしまったら、落ち着いて初期UIに戻しましょう。
Windows > Workspaces > Reset "General to Factory Deault" でリセットできます
初期設定ではMayaはこのような画面構成です。ここでは直近使用する箇所のみ紹介します。
ファイルを開いたり閉じたりといった操作の他、Mayaのほとんどの機能をリストから呼び出すことが出来ます。
メニュー左の「メニューセット」プルダウンリストを切り替えることで内容が切り替わります。
ファイル(File)、編集(Edit)、作成(Create)、選択(Select)、修正(Modify)、表示(Display)、ウィンドウ(Windows) はすべてのメニューセットで共通です。
シェルフからもメニューと同様、Mayaの各種機能をアイコンから呼び出すことが出来ます。
Poly model(ポリゴンモデリング)、Animation(アニメーション)など、作業カテゴリ別に分類されています。
シェルフには自分でツールやスクリプト、コマンドのショートカットを登録することもできます。
試しに、シェルフのPoly modeling タブから Cubeをクリックすると、シーン内に立方体が生成されるはずです。
シーン内のオブジェクトがを三次元的に確認できます。
チャンネルボックスとアトリビュートエディタはタブで切り替えられます。
チャンネルボックスには、選択中のオブジェクトの場所や角度などの座標情報が表示されます。座標情報のことをトランスフォームと言います。
何も選択していないときは、チャンネルボックスの中身は空になっています。
さきほど生成した立方体を選択してみてください。Translate, Rotate, Scale が X,Y,X の3つずつ表示されているはずです。
Translateが位置を、Rotateが角度、Scale が拡縮度を示しています。
X,Y,Z の3つの値が表示されているのは、3次元空間内で任意の座標を指定するには、左右、上下、奥手前の3つの値が必要だからです。
回転や拡縮についても同様です。
Translate X, Y, Z がすべて0の位置がシーン内の中心になります。このような位置のことを特に 原点 と呼びます。
アトリビュートエディタにはトランスフォーム以外の、より細かな情報が入っています。
デフォルトで表示されていない可能性がありますが、もうひとつ非常に重要な機能があります。それがアウトライナです。
メニューバーの Windows > Outliner で呼び出すことが出来ます。
ビューポートがシーン内のオブジェクトを三次元的に俯瞰できるのに対し、アウトライナはシーン内のオブジェクトをリストで表示するツールです。
シーン内に多数オブジェクトが配置されるようになると、オブジェクトが隠れてしまったり選択できなくなったりということが頻繁に起こります。
そんなとき、アウトライナから選択することでスムーズに目的のオブジェクトを操作することが出来ます。
次はビューポートの操作の仕方を学びます。
Altキーを押しながらマウスの左ボタンをドラッグすると、視点を回転させることが出来ます。この操作をタンブルといいます。
Altキーを押しながらマウスの中ボタンをドラッグすると、視点を移動することが出来ます。この操作をトラックといいます。
Altキーを押しながらマウスの右ボタンをドラッグすると、視点を寄ったり引いたりすることが出来ます。この操作をドリーといいます。
また、Fキーで選択中のオブジェクトにフォーカスすることもできます。
W キーでオブジェクトの移動モードに切り替わります。
赤青緑、三色の矢印と、同じくが3つの正方形が組み合わさったUIが出てきます。
これをマニピュレータと呼びます。 また、マニピュレータが表示される場所をピボットと呼びます。
矢印をドラッグすると、対応する方向に移動します。(選択中はマニピュレータの色が変わります)
チャンネルボックスの値が連動して変化することを確認しましょう。
矢印の周囲に置かれている正方形をドラッグすることで2軸同時に操作することができます。
赤い正方形をドラッグすると、X軸 以外 の値が変化します。
1軸移動の時に、X軸は赤、Y軸は緑、Z軸は青に対応しているという話をしましたが、触っている色以外の軸の値が変化する、と覚えればよいでしょう。
矢印が交差している場所にも四角形があります。ここをドラッグすると3軸同時に移動させることもできます。
しかし、2次元のディスプレイ上で操作している以上、3軸同時に移動させても狙った位置に移動させることは難しいでしょう。
同様に、Eキーでオブジェクトの移動モードに切り替わります。
赤青緑、三色の円とを水色の円で囲ったマニピュレータが出てきます。
移動の時と同様に、赤がX軸の回転、緑がY軸の回転、青がZ軸の回転に対応しています。
それぞれの軸をドラッグすることで狙った方向に回転させられます。
黄色い円をドラッグするとカメラから見た向きを軸に回転させることができます。
カメラの位置にもよりますが、基本的には3つの軸に同時に回転させることになります。
また何もない個所をドラッグすることでその方向に回転させることもできます。この場合も3軸同時に値が入ることになります。
Rキーでオブジェクトのスケール(拡縮)モードに切り替わります。
四色の立方体を線でつないだようなマニピュレータが出てきます。
移動と同様、赤い立方体をドラッグするとX軸方向に、緑の立方体でY軸方向に、青い立方体でZ軸方向にスケールすることができます。
こちらも移動と同様、赤い正方形をドラッグするとX軸以外が、緑の正方形でY軸以外、青い正方形でZ軸以外でスケールさせることができます。
中心の立方体をドラッグすることで、3軸同時にスケールさせることができます。
この際、すべての軸には同じ値が入るので、縦・横・奥行の比を変えずに拡大縮小することができます。
これまでビューポートでオブジェクトの座標を操作してきましたが、チャネルボックスに直に値を入力して操作することもできます。
通常、ビューポート上で操作した場合、小数点以下の細かい数字が入力されてしまいます。
精密な座標を設定したい場合は、チャネルボックスから入力するのが良いでしょう。
チャネルボックス上をドラッグすることで複数のチャネルを選択し、一気に値を入力することもできます。
原点に戻したいときは、移動・回転のXYZをすべて0に、スケールをすべて1にします。
この操作はゼロリセットと言って頻出ですので覚えておきましょう。
Ctrl + Z でひとつ前の操作に戻ることができます。この操作を取り消し、Undo (アンドゥ)といいます。
戻しすぎた場合は、Ctrl + Y で「取り消した操作」を取り消すこともできます。