2017年秋から2018年春まで学振研究員としてアメリカのハーバード大学に留学した。以下はその備忘録。
Visa申請はかなりの労力がいる作業なので、個別に記事を書きます。私の場合は動き出してから取得まで2ヶ月弱はかかりました。Visaが取れないと留学も住居の確保もできないので、できるだけ早く動き出すことをお勧めします。ただし、以下の情報は学振研究員で行く場合に取得するJ1Visaの情報なので、他の種類のVisaを取得する人には当てはまらない可能性もあります。その点ご理解ください。
まず、ハーバードの事務の方にDS-2019という書類を作成してもらい、日本まで郵送してもらう必要があります。事務の方が指定したサイトにログインし、必要情報を記入した上で、DS-2019を作成し郵送してくれました。
DS-2019が届いた後に、在日米大使館・領事館のHP(https://jp.usembassy.gov/ja/)からDS-160という書類を作成します。かなりの個人情報を入力する必要がありました。僕の場合は3日ほどかかりました。写真もアップロードする必要がありました。僕はカメラのキタムラでVisa用に加工した写真の電子データを作成したのですが、うまくアップロードできませんでした。ですが、面接当日に原本を持っていけば特に問題はありませんでした。
DS-160を作成した後に面接予約をしました。僕の場合は大阪の領事館で面接をしたのですが、幸いにしてすぐに面接予約が取れました。時間がかかる場合もあるようですし、また東京は申請者が多いので混むことが予想されます。面接自体は30分ほどで終了しました。英語のインタビューがあるということで練習していったのですが、日本語もある程度は通じました。しかしながら、名前、所属、滞在先、目的、研究費の出どころ、滞在期間くらいは英語で言えるように準備していくとよいと思います。
面接には200ドルほどを支払う必要がありました。また、J1Visaで行く場合にはSEVIS料金というものを支払う必要があり、そちらも200ドルほどでした。ですので、Visa取得にあたり400ドルの支払いが必要でした。これらの支払いは事前にインターネット上で済ませる必要があります。そして、面接後1週間ほどでVisaが届きました。
住居探しはかなり苦労しました。どうもボストン周辺は全米でもNYやLAと並び、家賃が最も高い地域のようで、一人暮らしのアパートメントならば最低でも1000ドル程度はするようです。そのため、シェアの物件はとにかくたくさんありました。その中で条件の合う物件を探し出し、交渉していくのは難しい作業でした。
最初はとにかく色々な物件を見ました。最低50くらいは見たと思います。その後条件の合いそうな物件10件弱にE-mailで問い合わせましたが、返事が返ってきたのは1件のみで、その1件は良さそうな物件でしたが、シェアで家賃が1200ドルということで断念しました。
この段階で心が折れかけ、いったん家探しを中断し、その時書いていた論文の修正に取り掛かりました。その間、日本人で留学経験のある人に何人か相談し、知り合いや日本人のネットワーク、あるいは不動産屋を介した方がアクセプトの可能性は高まることを教えてもらい、手あたり次第にアプライするのではなく日本人のネットワークを介して部屋探しをすることにしました。
結果、私はボストン在住の日本人が集まる掲示板で日本人の人が仲介してくれたシェアハウスを見つけることができました。オーナーは現地の方ですが、シェアメイトは日本人でした。家賃は800ドルでハーバードまで徒歩20分ほどの物件なので、正直かなり良い物件を確保できたと思います。近隣には地下鉄の駅、スーパー、コインランドリー、飲食店もあり、生活上は特に不便はありません。
動き出してから決まるまで一か月以上かかり、出発が迫っていたこともあり、この期間は本当にストレスがたまりました。部屋探しはどうぞお早めに。。。日本人ネットワークを介したり、日本人と住むことを好まない人もいるとは思いますが、アメリカは日本に比べると格段に治安が悪いので、最初の滞在ではこういったネットワークを頼っても(せめて情報を集めるだけでも)良いのではないかと思います。
まず、阪大で留学経験のある人からリサーチしたところ、ジェイアイ保険(http://www.jihoken.co.jp/)の海外留学保険に入っている人が多かったです。基本的にはこの保険に入れば大きな問題はないと思われます。
しかし、ハーバードの規定で、J1ビザで留学する人はアメリカの保険格付けで一定以上の評価がされている保険会社の保険に必ず加入する必要がありました。ジェイアイ保険に確認したところ、その格付けは満たしていませんでした。したがって、わたしは別の会社の保険を探すことになりました。
最終的に入ったのは、グローバルプロテクションという会社が斡旋しているAIUとJALが共同で運営している保険です(http://www.global-protection.co.jp/support1.php)。この保険は上述した格付けの基準を満たしていました。また、グローバルプロテクションの担当の方も仕事がとても速く助かりました。難点は金額が高いことで、9か月の契約で25万円弱しました。。。しかし補償範囲も広く、なおかつ日本語での対応も充実しています。これはやはりAIUというアメリカの保険会社とJALが共同で運営していることのメリットだと思います。また、僕には関係ありませんが車の保険も付帯できるようなので運転する人にとってはメリットが多い保険かもしれません。
また、クレジットカードにも海外旅行保険がついている場合があります。最悪、現地で保険に入る場合には、クレジットに保険が付いているだけでも精神的なゆとりが生まれるかもしれません。そのためクレジットカードを選ぶ際に、保険のことを考えておくこともおすすめです。
アメリカでの確定申告について書いておきます。こちらではTax Returnと言うようです。個人的に色々と調べたのですが、僕の身分(J1ビザ)では今年はForm8843という書類をIRSに提出するだけで良かったようです。ハーバードが用意してくれたWindstarというソフトウェアで作成しました。色々と情報を集めたり、作成したり、郵送したりするのに何だかんだで1週間ほどかかったので、早めに動き出す方が良いと思います。。