オンサイトラボラトリー

京都大学オンサイトラボラトリープログラム in マケレレ大学

「遺伝学・生態学先端研究センター」

オンサイトラボラトリーとは,海外の大学や研究機関と連携して現地で運営する研究室のことです。京都大学では現在10のオンサイトラボが認定されています。2019年度にウガンダの首都カンパラにあるマケレレ大学に設置された「遺伝学・生態学先端研究センター」は,アジアや北米以外で初めてのオンサイトラボとなります。そしてカリンズ森林は本センターの重要なサテライト拠点です。

本研究センターは「フィールド研究と遺伝学的研究の推進」,「ウガンダや日本,そして世界の優秀な若手研究者と学生のリクルート」および「国際感覚を持った大学院生の育成」を目的としています。

現在,ワシントン条約や生物多様性条約により,DNA試料など生物資源の国外持ち出しには多大な労力が必要になっています。カリンズ森林で非侵襲的に得られたDNAやホルモン試料などをマケレレ大学の本センターで分析できることには大きな利点があります。

2019年度にはマケレレ大学のテクニシャンや院生を京都大学に招聘し,DNA実験法を学んでもらいました。今後は,京都大学とマケレレ大学間だけでなく,欧米やアフリカの他国の学生・研究者も視野に入れて国際交流を進めていくことになるでしょう。

実験室の改築の様子(2019年度)

マケレレ大学動物学・昆虫学・水産学教室の実験室の一部を,本センターの実験室として使えるように改築させてもらいました。

改修前の様子。学生の自習用に解放されていました。

実験室 の入り口。重厚なドアはマケレレ大学の歴史を感じさせます。

パーティションで区画を区切ります。

実験台やペンキの剥げた壁,水道などを修理

保存用の冷凍庫・冷蔵庫を購入・設置

日本から空輸したサーマルサイクラーなど実験機器

頻繁に停電が起きるので,PCR用にバックアップ電源をセット