カキノテングハマキ、

アミメテングハマキ

ハマキガ科のカキノテングハマキとアミメテングハマキについては、以下の変更をしていただきました。

カキノテングハマキSparganothis matsudai Yasuda, 1975Cenopis matsudai Yasuda, 1975

アミメテングハマキSparganothis illustris Razowski, 1975Cenopis illustris Razowski, 1975

この理由は以下になります。

Cenopisは従来(Powell 1983, Brown 2005, Razowski, 2005など)はSparganothis属として扱われていました。

しかし、北アメリカのハマキガ科の総説(Powell and Brown, 2012)で、Cenopis属にあたる種のオスは、頭部にフード上の複雑な鱗粉を持つことや、後翅の肛部に深くぼむor折れ曲がり、その中に特殊なヘアペンシルがあるといった点が他のSparganothis属と異なることが指摘され、属として復活しました

この総説は北アメリカの種が対象のものでしたが、日本を含む極東(元の文献では”Far East”とされています)に生息する種にも触れられており、カキノテングハマキとアミメテングハマキもこの属であるとされました。

その分類体系に私(鈴木)や他の日本のハマキガ科の専門家の方も同意したため、日本の小蛾類に反映していただきました。


なお、日本産蛾類標準図鑑でカキノテングハマキ、アミメテングハマキと同様にSparganothis属とされていたテングハマキ Sparganothis pilleriana (Denis & Schiffermüller, 1775)は変更がなく、標準図鑑に引き続きSparganothisとなります。

2023. 11. 27 鈴木信也