第8回デリバティブ部会セミナー

投稿日: 2013/02/05 4:09:37

第8回のデリバティブ部会のセミナーを以下の要領で開催します.

今回は,確率微分方程式の基礎理論である「山田=渡辺理論」で

数理ファイナンス分野でも世界的に有名な山田俊雄先生にご講演を

いただきます.それに併せ,3つの講演を依頼し,半日のミニワークショップ

形式として開催いたします.

#なお,サピアタワー入館のために必要となりますので

参加申し込みの事前登録(左のResistrationによる登録)を必ずしてください.

よろしくお願いいたします.

日時:3月2日(土曜日) 13:00-17:00

場所:立命館大学東京キャンパス(サピアタワー8F )

13:00-13:40

講演者:山田俊皓 (MTEC & 東京大学)

講演タイトル:Asymptotic formulas in local and stochastic volatility models

講演概要:This presentation reviews a closed-form approximation approach to numerical problems for pricing derivatives. We derive tractable pricing formulas in local and stochastic volatility models and  show the validity of our method through numerical examples. We also show a numerical scheme for evaluation of derivative prices, where the  risky (or substitution) closeout CVA (credit value adjustment) is taken into account.

13:50-14:30

講演者:石垣雄太(株式会社コスメディア)

講演タイトル:Put-Call対称化法によるバリアーオプション価格の数値計算手法

講演概要:Black-Scholesモデルにおけるバリアーオプションのスタティックヘッジ公式の導出においてブラウン運動の鏡像対称性が重要である.しかし一般の拡散過程はこの対称性を持たないため,同様にスタティックヘッジ公式を与えることは不可能である.CarrとLee(2009)は,拡散過程の係数がバリアーの値に関してある対称性を有する場合,Arithmetic Put-Call Symmetry(APCS)と呼ばれる対称性を満たすことを示した.ここでAPCSとはある1点(バリアー)に関してのみ,その拡散過程が対称性を持つことに他ならないが,スタティックヘッジ公式にはこのAPCSで十分である.しかし与えられた拡散過程がこのAPCSを満たすことは一般には期待できない.そこで我々は逆に一般の拡散過程に対してAPCSが成り立つような別の拡散過程を構成する方法を考案した.我々はこれをPut-Call対称化と呼んでいる.この構成方法によってもスタティックヘッジ公式を導くことができるが,ここで構成された拡散過程は実際の市場には存在しないため,もはや実務上の意味をもたない.しかし,この公式によって経路依存したペイオフを持つバリアーオプションの価値が経路依存していないペイオフのオプションによって表現されている点は変わらない.本講演は,この式をバリアーオプションの新しい数値計算手法として解釈し,この手法をSVモデルに実装した実験結果を紹介する.

本研究は奥村敏樹氏,今村悠里氏との共同研究である.

14:40-15:20

講演者:土屋貴裕(会津大学)

講演タイトル:Nakao-Le Gall条件における強近似収束について.

講演概要:TBA

15:30-16:30

講演者:山田俊雄 (立命館大学)

講演タイトル:確率微分方程式に於けるPicard近似とNewton近似. 

講演概要:TBA