「母校とつながる」
テストプロ、企業戦士として過ごし、定年後東北大学に転じて高校進路指導の先生と出会い、大震災を機に絆を深め、霞が関の教育改革審議を傍聴、予測困難な時代を生きる若者の学び支援を追及してきました。喜寿卒業、米寿目指すに当たり学びの基本に戻り、シニアの体験を教科書に繋げる提案で母校先生支援、孫世代の在校生とのつながりを構築する活動を進めます。皆様、参加しませんか!
下記関東支部総会においてライトニングトークに登壇しました。概要を以下に添付します。
#1 曳馬中学出身、第18回卒業の小粥です。左の写真は7年前韮山高校で教育イノベーションを議論した折のものですが、今日のお話はこの延長にあります。右は先月都内で開催した関東在住者の同期会の案内であり新スタイルの名刺です。この同期会、卒業50年には50名参加、コロナ禍経て本年は米国からのzoom参加含めて32名の仲間が集まりました。本日は人生100年時代、喜寿卒業、次の米寿に向けた「ひとつなぎ」の挑戦として、皆様に「つながる」の提案をします。しばしお付き合いをお願いします。
#2 これはインド哲学の4住期に合わせて、私の人生を俯瞰したものです。高校、大学、卒業後37年の古河電工時代は、がり勉、企業戦士で、人前で話すことは嫌いでしたが、定年を前に東北大特任教授に転じ、電気系学科の広報活動の中で高校の先生との繋がりが転機となりました。
#3 5年目を前に大震災に遭遇、避難所を訪問、東北大を目指す高校生を激励すべくオープンキャンパスに招待、ホテルに分宿、「気になる事」をテーマに仲間と話す機会を設けたところ、引率の先生も驚くほどの元気が発揮されました。これが私の「ひとつなぎ」活動の起点となりました。
#4 そんな背景からの本日のライトニングトークです。 ICTやAIの進歩で、予測困難な時代を生き抜く力を身に着けるため、私のようなシニアが若者にできることを模索しています。生徒への自慢話でなく、教科書と身の回りを結び付けるストーリーと教材を先生に届けることです。そんな仲間を作りたいと本日のライトニングトークに申し込みました。
#5 ここで最新の教育理念を紹介しておきましょう。左側の文科省の資料を単純化、優先度の高いものから並べなおしたものが右の囲みの中です。何を学ぶより何ができるを重視、主体的に対話を通して学び、予測困難な時代を生き抜く資質能力を育成することがゴールです。この際、思考力がキーです。
この方向に向かって、超多忙な現場の先生が授業改善を推進する事を願うのですが、皆さんの体験を教科書の原理原則の活用例として示し、生徒の関心を高め自らの思考を促す授業改善へのお手伝いをしませんか。
#6 具体的な一例を私の体験からご紹介します。光ファイバは、中学理科の授業に出てくる光の反射屈折の法則が出発点。その他、ここに示すような教科での学びが活用されています。
一本のバーナーで中心部屈折率を高めたガラス母材を、加熱して金太郎飴の原理で125μに引きおとし、5000㎞のファイバを連続製造します。4000本束ねてケーブルに収納、マンホール内で2日間で接続します。光が集中する中心部約10μの中心軸を合わせる必要がありますが、加熱により溶けた端部が表面張力によって自動的に軸を合せます。一本のファイバで波長の異なる100の波を同時に送る際には、波長の短い大きな光を加えることで一括して増幅が可能です。この技術開発を推進してノーベル賞候補となったのがNTTに勤務、東北大に転じ私を招いてくれた中沢正隆先生であり、私は大出力のレーザの製造体制を構築しました。
#7 続いて、同期の内田先生のお仕事を紹介します。半導体の研究を志して東北大に進みましたが、阿弥陀くじで生物由来の液晶を使ったカラーTV実現に貢献され、瑞宝中授章を受章されています。これが液晶です。同じ方向の振動を通す偏光板を通った光は液晶に加わった電圧で振動方向を変えるのです。ここで、中学で学ぶ色の3原色思い出してください。インクとスポットライト、混ぜると黒または白になりますね。内田先生、こちらから始めましたが、下の方式に変更、試行錯誤の結果、微細なセルからの青、緑、赤の3種の光を目の中で混合する方法にたどり着きました。
#8 これまで光の直進性、全反射を活用した光ファイバ、光が波であること活用したカラーTVの実現について紹介してきましたが、次は電磁界についての例を紹介します。
#9 これは私が20代に参加した米国の電波望遠鏡プロジェクトです。いペンが21㎞でY字状に布設された導波管が、27基のアンテナで受信した電波を中央に運びます。これは導波管とアンテナを結ぶ部品で、扇状の金属片で仕切られています。同心円状の磁界を乱すことないこの結同器は大学時代浜松市学生寮で後に放送大学長を勤められた岡部先輩から教えていただいた電磁界の基本 “磁界はどんな形状の金属にも垂直“を思い出してのアイデアでした。
このような先輩や仲間との繋がりを思い出しながら、皆さんの体験も教科書に繋がるでしょう!教材を提供し母校の先生の授業改善を通して、孫世代の後輩と繋がりませんか。
#10 11 ご清聴ありがとうございました。もっと知りたい方は、スマホでこのQRコードを映して読み込んでください。そして仲間に加わってください。