戦争が続き、紛争が拡大し、対立が激化するこの世界を、私たちは今生きています。弱い者、幼い者はなすすべもなく、傷つけられ殺されています。それを知りつつ、私たちもまたなすすべもなく、立ちすくんでいます。
いまこそGOSPELを!今年はGOSPELを聞き、歌いたいと思います。この音楽の底にある力と希望に、私たちも連なりたいと願います。
*** 当日の資料 ***
<GOSPELLの歴史から>
参照:「ゴスペルの本」塩谷達也、ヤマハミュージックメディア、2010
◆1619年-1862年 黒人奴隷制度(243年間)
南北戦争→奴隷解放宣言/残り続ける差別
ワーク・ソング(Work Songs):アフリカの伝統文化(宗教・言語・打楽器など)が弾圧される中で、奴隷たちが口ずさんだ労働歌。過酷な労働の辛さを忘れ、肉体の疲れを癒すために歌われた。コール&レスポンス=作業のタイミングを合わせる働きも。 →ブルース、R&B、ファンク、ジャズなどへ
◆1730年代 大覚醒(The Great Awakenings):キリスト教大衆化運動、リバイバル
奴隷主である白人に教会へ連れていかれ、黒人奴隷たちは礼拝を経験する。しかし彼/彼女らが真の意味で魂の解放を得たのは、「見えない教会」においてだった。黒人奴隷たちは、キリスト教のメッセージに自由と解放の希望を託した。 →以降、南部の黒人教会の主流は、バプテストとメソジスト
スピリチュアル(The Negro Spirituals):一日の苦役を終えた夜遅くに、白人たちの家から離れた祈りの場所/小屋(Hush Harbor)に集まった。その「見えない教会」で祈り、歌い、踊る中で形作られた音楽。歌詞にダブルミーニングを潜ませ、秘密裏のコミュニケーションや暗号としても用いられた。
◆1860-70年台 コンサート・パフォーマンスとして発展:アメリカ全体へ、音楽の形式として
黒人学校の財政困難解消のため、フィスク・ジュービリー・シンガーズ(Fisk Jubilee Singers)が、全米各所(白人聴衆の前)でスピリチュアルレパートリーを歌い寄付を集める。
◆1890年台 聖と俗の音楽の交流:スピリチュアルからゴスペルへ
北部の都市部に移住した黒人たちの教会(ペンテコステ派、ホーリネス教会)で、楽器(ピアノ、コルネットなど)音楽スタイル(ブルース、R&B、ファンクなど)を取り入れていく。
ゴスペルソング(Gospel Song):トーマス・ドーシー(Thomas Dorsey)は牧師の息子であり、ブルースシンガーとしてデビューした。1930年台に失業や貧困に苦しんでいる人々に語りかけ、励ますような歌を創り、それらを初めて「ゴスペル・ソング」と呼んだ。
***当日聞いた曲***
A. ワークソング → プリズン・ソング “Rosie” Alan Lomax,Negro Prison & Blues Songs Rosie(1947)
B. スピリチュアル “Moses” “Yonder Comes Day” Georgia Sea Island Singers (1963)
C. スピリチュアル “Swing Low Sweet Chariot” Swing Low Sweet Chariot - Fisk Jubilee Singers (1909)
D. ゴスペルソング “Peace In The Valley” Peace In The Valley | Kaoma Chende(2023)
アジアンドキュメンタリーズ 映画 GOSPEL <予告編>