龍谷大学の外で実験をする場合に必要な手続きや注意点についてまとめます。
保険加入:龍谷大学の学生は、大学行事中・正課中・課外活動中(※通学途中は対象外)に被った学生災害事故に対する補償として「学生教育研究災害傷害保険(学研災)」に加入しています。これに加えて、学外の設備を利用するために、設備への損害などの万が一に備えて「学研災付帯賠償責任保険(学研賠)」に加入する必要があります。保険加入の手続き・費用は研究室が補助します。加入に際し、特別研究実施届(および支出願)を教務課へ提出します。また、学外の施設の要望に応じてこれら保険の「加入証明書」を発行してもらいます。
学外施設への必要書類提出:例えば、焼却試験の実施などでお世話になっている京都大学の場合、設備を管理されている研究室の先生に事前説明をし、上記保険の加入証明書と共に、緊急連絡先、利用期間、指導教員・受入教員などを記載した学生の実習・研究についての「依頼書」を提出します。
学外での実験:保険加入および必要書類提出によって承認された後、正式に学外の施設で実験をしてもらうことができます。昨今の新型コロナウィルス感染症の流行を背景として、施設利用に際して健康状態を確認する「誓約書」を訪問時に提出してもらうこともあります。プロジェクト付きテーマの場合、研究予算の範囲で学外での実験の補助として謝金、交通費等を支給します(学部生は最大で2ヵ月分相当を支給可能)。
実験の計画・報告:外部施設での実験の際して、週や月単位での利用計画を立ててもらいます。その後、計画をベースとして現地で実験に着手します。実験ノート、白衣、防護メガネ等は必携です。訪問するときは、研究室として確認する必要があるため開始時・終了時にメール連絡をしてもらいます。プロジェクト付きテーマで謝金が支給される場合や、単独での利用、あるいは急用時はメール連絡を忘れずに。
龍谷大学が契約しているWeb of ScienceやJ-Stageなど論文書誌データベースや本研究室でよく利用するEnvironmental Science & Technology誌に学外から接続することが可能です。これにより学外からでもネット環境さえあれば、大学が契約している論文誌に掲載されている論文全文を自由に閲覧し、pdfファイルをダウンロードすることが可能になります。
2021/10/19に山本尚輝君より下記情報を頂きました。非常に有益な情報であるためここにシェアします。
龍谷大学図書館のホームページにアクセスする
フッターの「データベース一覧」にアクセスする
記載されている手順に従い『BIG-IP Edge Client』をインストールし、龍谷大学のサーバーに接続する(サーバーへの接続方法は龍谷大学図書館「データベース一覧」に記載の『接続手順_〇〇.pdf』参照)
Web of Scienceにアクセスし、論文の検索ができることを確認する
※龍谷大学図書館は、各種データベース・eBookを学外から利用できるサービス(VPN接続)を提供しています。個人所有のデバイス(PC、タブレット、スマートフォン)によって、利用方法が異なるので、各接続手順を確認してください。
龍谷大学が契約しているデータベースや論文誌であれば、学内ネットワーク接続のみで利用できます。これに加えて、龍谷大学が登録しているScience Directというデータベースに収録されている論文であれば、PPV(Pay Per View)というサービスの利用を通じて、龍谷大学が契約していない論文も入手することができます。これにより広範な学術論文を入手できるようになるため、積極的に利用するとよいでしょう。手順は以下の通りです(※2022/09/28に菴原君が整理してくれたものです)。
1.下記URLから「4.トランザクション(Pay Per View)利用方法」を参照して手続きを行う
https://library.ryukoku.ac.jp/page_id96
2.利用方法に従い、Science Directのアカウントを作成する
3.必要事項を記載の上、図書館への利用申請のメールを送信する
4.利用登録完了メールが届いたら「5.トランザクション利用方法」を参照して論文検索を行う
研究テーマによっては、採取した研究試料を分析のために外部機関に送付する必要がでてきます。
送付:輸送が困難な試料形態の場合は、輸送可能な状態まで前処理などを施す必要があります。例えば、トルエンなどの一部の有機溶媒は輸送ができないため、前処理によって固相抽出カートリッジに目的物質を移しておけば安全に輸送可能です。
送料:競争的資金を充てることが可能ですが、学生が送付する場合は注意が必要です。
着払いでないかを事前に確認する(受け取り先で負担してくれる場合は、先方負担)
送付時に送り状と領収書を受け取り、研究室に提出する(学内者・学外者問わず共通)
後日、各種手続きを経て送料を補填
当研究室では放射光を利用した外部研究機関での実験測定、中性子放射化分析をする研究テーマがあります。また、研究室においてX線を用いる分析(よくあるのはX線回折分析や蛍光X線分析)を利用する可能性があります。これた放射線やX戦を利用した実験をするには、講習会を受講し、特殊健康診断を受診したり、場合によってガラスバッジを発給し放射線量をモニタリングする必要があります。
送付放射線講習会の受講:放射線およびX線の安全な利用に関して、基本的な知識を得るための講習を受講する必要があります。受講機会は年度末(3月頃)にあり、次年度に使用する予定である場合に希望者分のリストを瀬田事務部に提出します。受講を終えた者には受講修了証が研究室単位で送られます。なお、研究の目的上、早急に受講が必要な場合は、個別での受講を別日に要望することを含め瀬田事務部に願い出ることで認められるケースがあります。
特殊健康診断:放射線管理区域内に立入る学生を対象に「学生特殊健康診断」を実施します。該当する学生に調査票を年度始めの4月末までに研究室単位でまとめて保健管理センター(瀬田)に提出して、特殊健康診断を受診します。
ガラスバッジ:必要に応じてガラスバッジを外部委託業者に依頼して発給してもらいます。
当研究室ではトルエン、アセトンといった有機溶剤を使用して実験をするテーマがあります。4年生以上の学生は特殊健康診断を受診しておくことが求められます。
特殊健康診断:有機溶剤・特定化学物質等を使用して実験をおこなう4年生、大学院生を対象に「学生特殊健康診断」を実施します。該当する学生に調査票を年度始めの4月末までに研究室単位でまとめて保健管理センター(瀬田)に提出して、特殊健康診断を受診します。後期の9月にも調査票の提出があります。
廃液タンク:廃液用のポリタンクは研究室で個別に購入しておく必要があります。下記の廃液処理後に補充できるように予備用ポリタンクも置いておく必要があります。
廃液処理:有機溶剤等の廃液の処理には以下の手続きが必要です。管理システム(CRIS)から廃液申請をした後、農学部教務課へ出向き処理について知らせます。その後安全管理室が確認し、許可が下りれば同教務課の方と一緒に保管庫へ運搬して完了となります。保管庫の鍵は同教務課が管理しています。