体の大きさに関する相手選び
Sawada A, Iwasaki T, Akatani K, and Takagi M (2022) Mate choice for body size leads to size assortative mating in the Ryukyu Scops Owl Otus elegans. Ecology and Evolution, 12, e9578
似た者同士がつがうことを同類交配といいます。
同類交配は種分化(新しい種が生まれる過程のこと)など、生物の進化における重要な現象と考えられています。
ゆえに様々な生物で、同類交配が起きているかどうか、その同類交配はどのようなメカニズムで生じているか、同類交配の結果どのようなことが生じるのか、のように研究が進められています。
この研究ではリュウキュウコノハズクの大東諸島固有亜種ダイトウコノハズクで
・体の大きさに関する同類交配の傾向はあるか?
・あるならば、それはどのようなメカニズムで生じているか?
を調べました。
その結果、嘴の長さと翼の長さについて同類交配の傾向があることがわかりました。
さらにそれらは積極的に体の大きさについて相手を選ぶことで生じていることが示唆されました。
従来の研究では、オスがメスよりも大きい生物を用いて「大きいオスが大きいメスを獲得する」というメカニズムの重要性が示されてきました。
しかし今回の研究では、猛禽類というオスがメスよりも小さい生物を用いて「小さいメスが小さいオスを獲得する」というメカニズムの寄与を示唆しました。
今回の成果は、同類交配の生じるメカニズムを体の大きさの性的二型(雄と雌の体の大きさの違い)の視点から一般化することに貢献する成果です。
目次
同類交配とは
ヒトを含む生物全般について、似た者同士でつがうことを同類交配といいます。
色が似た者同士、大きさが似た者同士、出生地が近い者同士、年齢が近い者同士、学歴が似た者同士などさまざまな特徴に関する同類交配があります。
こうした同類交配の傾向の有無や強弱を数値で示すとき、生物学者はしばしば相関係数を利用します。
つまり横軸にオスの特徴(大きさなど)、縦軸にメスの特徴(大きさなど)とった座標平面を作り、そこに各つがいをプロットして散布図を描きます。
このとき、
・正の相関関係があらわれれば、その特徴に関して似た者同士でつがいが形成されている(=同類交配の傾向がある)
・相関関係があらわれなければ、その特徴に関してランダムにつがいが形成されている(=同類交配の傾向がない)
のような解釈ができます。
※「何かが大きくなるとまた別の何かも大きくなる」という関係がある時、その二つの何かの間には「正の相関関係がある」といいます。そして、こうした関係の強さを表す数値が相関係数です。
一つ一つの点は一つ一つのつがいです。同類交配の傾向があれば、似た者同士のつがいなので、それらの点の集まりは左図のように右上がりの傾向になります。すなわち正の相関関係を示します。しかし同類交配の傾向がなければ、点はランダムに散らばることになります。
同類交配はなぜ生じる?
似た者同士がつがうという傾向は、互いに自身と似た相手を積極的に選ぶことによって生じていると一見思われるかもしれません。
しかし実際は、同類交配はさまざまな仕組みで生じることが知られています。
Wang et al. (2019)は、体の大きさに関する同類交配が生じるメカニズムとして次の3つを整理しました。
Like meets like(似た者同士が出会う)
このメカニズムは、配偶者候補として出会いやすい個体が、自身に似ている個体であるため、似た者同士のつがいが生じてしまう、というものです。
例えば、近くにいる個体は同じような環境条件を求めてやってきた互いに似た個体である可能性があります。あるいは、移動能力の低い生き物では近くにいる個体は自身と同じ遺伝子をたくさんもつ互いに似た個体である可能性があります。
近くにいる個体は出会いやすく、つがい関係に発展しやすいならば、この状況下では似た者同士のつがい、すなわち同類交配が生じます。
近くに似たものがいる状況で、近くの者同士での交配が起きれば、同類交配の傾向が生じます。この図では、近くには殻の形の似た貝がいて、それらの間で交配するという状況を表現しています。
Become alike(次第に似ていく)
このメカニズムは、つがい関係になった個体が、同じ場所で暮らしたり同じ餌をとったりするなかで同じような環境条件にさらされて、次第に似た特徴を持つようになるため、似た者同士のつがいが生じてしまう、というものです。
例えば、何年も同じつがい相手と行動を共にする種の場合、つがい関係にある個体は同じ環境条件にさらされることになります。そうなると、つがい関係にある個体の体重などは同じように変化していき、つがい関係を結んだ初めの頃よりも互いに似ているという状況が生じます。
最初は似ていなくても、ともに過ごす時間の中で互いに似ていくことがあれば、全体をみたときに同類交配の傾向が生じます。この図では、初めは太った個体と痩せた個体のつがいだとしても、餌環境を共有することで体形が似ていく状況を表現しています。
Mate choice(相手を選ぶ)
このメカニズムは、積極的に相手の特徴に関して配偶者を選ぶことで、似た者同士のつがいが生じる、というものです。
例えば、それぞれが自身と同じくらいの体の大きさの相手を選べば明らかに体の大きさに関する同類交配が生じます。
しかし同類交配は、似た相手を選ぶのではなく、特定の相手を選ぶような場合も生じます。
例えば、オスは繁殖能力の高い大きいメスを好み、大きいオスはメスをめぐる争いで有利、であれば、大きいオスと大きいメスのつがいと、残った小さいオスと小さいメスのつがいができるので、体の大きさに関する同類交配が生じます。
大きいもの同士が積極的につがう傾向があれば、残りものは小さいもの同士のつがいになるので、同類交配が生じます。この図では卵をたくさん産む大きなメスを、大きな雄が優先的に獲得する状況を表現しています。
メカニズムの分類群による違い
同類交配はさまざまな分類群で知られていますが、その傾向が生じるメカニズムは分類群によって異なる可能性があります。
例えば上で述べた「オスは繁殖能力の高い大きいメスを好み、大きいオスはメスをめぐる争いで有利」というメカニズムは、節足動物や魚類では重要であると考えられています。
この仕組みは、オス同士のメスをめぐる闘争が激しかったり、体の大きなメスがたくさん卵を産めたり、というような生物ではたしかに理にかなっています。
しかしこの仕組みは、メスによるオスの選択が行われたり、体の大きさがメスの繁殖能力の高さをあまり反映しなかったり、というような生物では通用しないかもしれません。
例えば、鳥類は一度にたくさんの卵は産まず、少数の子を丁寧に育てるという戦略が一般的ですし、メスによるオスの選り好みもあると考えられます。
同類交配を生み出すメカニズムとして何が重要かは、その生物の生活史(上述のような生き方の特徴のこと)によって変わると考えられます。
猛禽類の性的二型と同類交配
猛禽類は一般的にオスがメスよりも小さいことが知られています。
なぜこのように進化してきたかの説明はいろいろありますが、主要なものの一つに小さいオスの有利性があります。つまり、「小さいオスは俊敏性や機動性の高い飛翔が可能で、上手に餌をとることが出来て有利」だから、小さい体になるように進化したと考える仮説です。つまり「小さい方向への選択圧」が働いた結果オスが小さくなっているという考えです。
一方、同類交配の仕組みの一部に、「大きいオスはメスをめぐる争いで有利」という部分がありました。これは「大きい方向への選択圧」の存在を考えていることになります。
つまり猛禽類ではこの大きい方向への選択を打ち消す方向で小さい方向への選択圧も働いている可能性があります。
したがって、猛禽類で体の大きさに関して同類交配が生じている場合
「オスは大きいメスを好み、大きいオスはメスを獲得するうえで有利」
という説明が通用しない可能性があります。
※選択圧とは進化をもたらす力のことです。体の小さい個体が子孫を残しやすい場合、体が小さくなるように進化すると期待されます。生物学ではこうした状況を小さくなる方向への選択圧が働いているなどと表現します。
小さい方が飛ぶのがうまいから有利と、大きい方が闘いに強くて有利とは、互いに逆方向のものです。だからと言ってこれらのどちらかが間違っているというわけではないはずです。むしろそれらの両方の力が働き、そのバランスでオスの大きさが決まっていると考えられます。
研究目的:ダイトウコノハズクでの事例研究
ここまでで猛禽類で体の大きさの同類交配が生じる場合、そのメカニズムは何かという問題があることを説明してきました。
それを踏まえ、この研究では猛禽の一種として南大東島のリュウキュウコノハズク(亜種ダイトウコノハズク)を取り上げ、次の2つの問いに答えることを目的にしました。
・問1 ダイトウコノハズクに体の大きさに関する同類交配の傾向はあるか?
・問2 あるならば、それはどのようなメカニズムで生じているか?
ダイトウコノハズクは2002年から調査が続けられています。体の大きさを測る調査、足環をつける調査、繁殖の調査、縄張りの調査、で得られた膨大なデータをもとに二つの問いに答えました。
※猛禽類にどこまで含めるかという問題はありますが、ここではフクロウも猛禽類として扱います。
方法:形態計測
体の大きさに関する同類交配を調べるにあたって、この研究では体の大きさに関する8つの特徴を計測しました。
・体重:袋に入れて測った体重
・跗蹠長:フショ(脚の一部)の長さ
・嘴峰長:嘴の付け根から先端までの長さ
・嘴高:鼻孔の前端部における嘴の高さ
・嘴幅:鼻孔の前端部における嘴の幅
・頭長:嘴の先端から頭骨の後端までの長さ
・尾長:尾羽の長さ
・翼長:初列風切りの長さ
方法:同類交配の検出
冒頭で述べたように同類交配の傾向はつがい関係にあるオスとメスの大きさを散布図に描き、正の相関関係があるかどうかをみることでとらえることが出来ます(正の相関があれば同類交配の傾向あり)。
この研究でも上の8つの特徴についてそれぞれつがいのオスとメスの相関係数を求めました。さらに、その求めた相関係数が統計的に有意に正の値をとっているかどうかを無作為化検定という方法で調べました。
ここで行う無作為化検定は、
・step1: 実際の個体をランダムに組み合わせることで仮想的なつがいを作り出す
・step2: その仮想つがいに関して体サイズの相関係数を求める
・step3: その操作をたくさん(例えば1000回とか)繰り返す
・step4: 得られたたくさんの(例えば1000個の)相関係数の値の分布と実際のつがいの相関係数と比較する
という手順で行います。
もし、実際のつがいの相関係数(観測値)が、ランダムなつがい形成による仮想つがいから求めた相関係数より十分大きいならば、実際のつがいは有意に同類交配の傾向をもつと言えます。
※「有意に」とは統計の用語です。何らかの傾向が「有意」なとき、その傾向は偶然では説明できないほどに本当っぽいということです。
step1とstep2をたくさん繰り返すと、step3のように相関係数rのシミュレーションした値がたくさん(r1, ..., r1000)得られます。この値を集計して、どれくらいの値になっているかを図にしたのがstep4のヒストグラム(山型の図)です。ランダムなつがい形成をおこなっていれば、相関係数はだいたいこの山があるあたりの値にあるという意味です。実際のつがいの相関係数(観測値)が山よりも十分右側にある場合、実際のつがいはランダムにつがっているだけでは説明がつかないほどに大きい相関係数を持つ(つまり、互いに似ている)ということになります。
方法:メカニズムの検証
上の相関分析から同類交配の傾向があると認められた特徴について、
それがlike meets like, become alike, mate choiceのどれによって引き起こされているかを様々な方法で調べました。
下ではそのなかの主なものを解説します。
Like meets like(似た者同士が出会う)
同類交配の検出において「ランダムなつがい形成をしミューレション」という部分がありました。
Like meets likeの検証は、このシミュ―ションの部分で、「縄張りが近い個体や年齢の近い個体はよりつがい形成をしやすい」という仮定を加えることで検証することができます。
つまり、縄張りが近い個体や年齢の近い個体の間で交配が行われると仮定することで、予想される相関係数の値が実際の相関係数の値に近づくならば、同類交配の傾向の少なくとも一部はlike meets likeによって引き起こされていることが示唆されます。
無作為化検定のstep1の仮想つがい生成において近くにいる個体がつがうようにすることで、step4で描かれるヒストグラムが実際の観測値の方にずれるならば、近くにいる個体同士のつがい形成が同類交配の原因と考えられます
Become alike(次第に似ていく)
ダイトウコノハズクは同じ個体がつがい関係を複数年にわたり維持し、かつ同じ場所に縄張りを持ち続けます。そして、私たちは調査の中で同一個体を複数年にわたり計測しています。
Become alikeの検証は、このデータを用いることで行うことができます。
つまり、各個体を初めて計測したときの値を用いて得られたつがいの相関係数と、各個体を最後に計測したときの値を用いて得られたつがいの相関係数を比較します。
最後の値の相関係数が最初の値の総研係数よりも正に大きな値をとっていれば、年を経て同類交配の傾向が強まっている、つまりBecome alikeが関与していることが示唆されます。
最初の計測値で得られる相関関係よりも、最後の計測値で得られる相関関係の方が強い正の相関を示すならば、つがい形成から時間がたって互いに似ていくことが同類交配の原因と考えられます。
Mate choice(相手を選ぶ)
まず、上の検証においてLike meets likeとBecome alikeの関与が支持されない場合、消去法的な考え方でMate choiceがある程度支持されます。
ただこれでは証拠としては弱いです。そこでさらに別のアプローチを考えます。
もし体の大きさと相手を選ぶ力や繁殖成績に関係性があるのならば、体の大きさに関して相手を選ぶことにはメリットがあり、それを踏まえて相手を選ぶことも可能と考えられ、Mate choiceの寄与が示唆されます。
図右側のようにオスの体の大きさと繁殖のうまさ(≒子孫を残す力)に関係があり、図左側のようにメスの体の大きさとオスを獲得する力にも関係があれば、積極的な配偶者選択が行われる条件が整っていることを示し、配偶者の選択が同類交配の原因であることを示唆します。
結果:嘴長と翼長の同類交配あり
相関係数を求めその値が有意に正の値をとっているかどうかを調べたところ、嘴長と翼長に関して同類交配の傾向があることがわかりました。
各形態計測項目の散布図。一つ一つの点が一つ一つのつがい。嘴峰長と翼長について有意な正の相関が見出されました。斜め線は回帰直線(オスが大きいほどメスも大きいという関係を表すもの)。
結果:Mate choiceの寄与が示唆される
Like meets like(似た者同士が出会う)
縄張りが近い個体や年齢の近い個体はよりつがい形成をしやすいことを考慮しても、嘴長と翼長に関して同類交配の傾向があることは変わりませんでした。
したがって、これらの同類交配の傾向はLike meets likeでは説明がつきにくいものと考えられました。
(a)ただの無作為化検定の結果。(b)距離が近くにいる者同士でつがい形成することを仮定して行った無作為化検定の結果。(c)年齢が近い者同士でつがい形成することを仮定して行った無作為化検定の結果。aの結果とb, cの結果はどれもあまり変わらないことから、距離や年齢の近さでは今回見つかった同類交配の傾向は説明がつかないことが示唆されます。
Become alike(次第に似ていく)
各個体を初めて計測したときの値を用いて計算した相関係数と、各個体を最後に計測したときの値を用いて計算した相関係数を、比較しました。
嘴峰長と翼長の両方について、年を経るごとに同類交配の傾向が強まっている傾向は見いだされませんでした。
したがって、これらの同類交配の傾向はBecome alikeでは説明がつきにくいものと考えられました。
嘴峰長(左)と翼長(右)のそれぞれで、最初に測ったときの計測値で描いた散布図(上)と最後に測った時の計測値で描いた散布図(下)。最後の計測値で求めた相関係数が最初の計測値で求めた相関係数よりも大きいということはありませんでした。
Mate choice(相手を選ぶ)
上でLike meets likeとBecome alikeが支持されなかったたことから、Mate choiceの可能性が示唆されました。
さらに、翼長については、繁殖成績や生存率との関係性が見いだされ、翼長について積極的に相手を選ぶ利益もあることが示唆されました。具体的には次のような傾向が見いだされました。
・翼の短いオスは、多くの雛を巣立たせることができる
・翼の短いオスは、多くのリクルート個体を残すことができる
・翼の短いメスは、生存率が高い
・翼の短いメスは、巣立ち後早く定着できる(≒つがい相手を獲得できる)
したがって、特に翼長の同類交配の傾向についてはMate choiceに起因している可能性が考えられました。
※リクルート個体とは巣立ったヒナのうち翌年以降に定着している個体のこと
(左)オスの翼長とそのオスが一度の繁殖で残したヒナのうち翌年以降に定着したヒナの数の関係。黒点と実線は成鳥オスのデータと推定値、白点と点線は若鳥オスのデータと推定値。右下がりの傾向から、翼が短いオスほど多くのヒナを次世代に残せる傾向があることがわかります。(中)翼長と生存率の関係。実線はオスの推定値、点線はメスの推定値。これも右下がりの傾向があり、特にメスでは翼が短いほど生存率が高いことがわかります。(右)メスにおける定着時の年齢と翼長の関係。1年目に定着できたメスは、2年目以降に定着できたメスよりも翼が若干短い傾向があることが示唆されました。
研究目的への答え:ダイトウコノハズクでは「Mate choiceによる同類交配」を示唆
以上の結果から冒頭で設定した2つの問いについては以下のような答えが得られました。
問1 ダイトウコノハズクに体の大きさに関する同類交配の傾向はあるか?
答え:嘴長と翼長について、同類交配の傾向がある。
問2 あるならば、それはどのようなメカニズムで生じているか?
答え:いずれもLike meets like(似た者同士が出会う)やBecome alike(互いに似ていく)では説明がつきそうになく、Mate choice(積極的な相手選び)によって生じていると思われる。特に翼長については、大きさと繁殖成績などに関係があるので、大きさをもとに相手を選ぶことは理にかなっていそうである。
ダイトウコノハズクはオスが構える縄張りにメスが定着し、つがいはそのままその縄張り内で何年も採餌や繁殖などの行動を行います。小さな島では、メスが定着できる縄張り(=獲得できる配偶者候補オス)にも限りがありますので、(メスがオスを選ぶことができるのならば)早く定着できるようなメスほどたくさんの選択肢の中からよいオスを選ぶことができると考えられます。
「大きいオスが大きいメスを獲得」ではなく「小さいメスが小さいオスを獲得」
今回の結果から、
・小さいオスはより多くの子孫を残すことができる
・小さいメスは、いち早く定着して配偶者を獲得できる
という傾向があることがわかりました。オスがメスよりも小さい猛禽類では
「小さいオスは子孫を残す能力が高く、小さなメスは小さなオスを選ぶうえで有利である」
というメカニズムが同類交配を引き起こしているかもしれません。
これは、これまでのオスが大きい生物の同類交配研究でよく言われてきた
「大きいメスは子孫を残す能力が高く、大きなオスは大きなオスを選ぶうえで有利である」
というメカニズムの性別と大小を入れ替えたものになります。つまり、理論の一般化になります。
今後の課題1:mate choiceの証拠の補強
今回の研究では、Mate choice(積極的な配偶者選択)がもっともらしい説明だろうという結論付けを行いました
しかし、Mate choiceが寄与していることを「直接的かつ積極的に」示したわけではありません。
他の仮説(Like meets like、Become alike)が統計的に有意に支持されなかったことも、必ずしもこれらの仮説が寄与していないことを意味するわけではありません。
したがって、今後は何らかの実験的アプローチを通して「直接的かつ積極的に」配偶者の選択が行われていることを確認する必要があります。
今後の課題2:体の大きさを知る方法
体の大きさについて配偶者を選んでいることが示唆されましたが、では実際のところどのように他個体の体の大きさを認識しているかについては今のところわかっていません。
体が大きくなるほど声が低くなる傾向はありそうので、もしかすると鳴き声から相手の体の大きさを認識できているかもしれません。
今後、音声を聞かせて反応を記録するなどの実験が必要です。
当サイト内のすべての画像と文の転載はご遠慮ください。無許可の転載、複製、転用等は法律により罰せられます。All rights reserved. Unauthorized duplication is a violation of applicable laws. 本站內所有图文请勿转载. 未经许可不得转载使用,违者必究.