2024年度文学部グローバルプロジェクト第2回講演会を開催しました


10月31日(木)4時限目に白山キャンパス6211教室において、2024年度文学部グローバルプロジェクト第2回講演会を開催しました。講師に青山学院大学教授の寺澤盾先生をお招きし、「英語に今何が起きているのか―変容する現代英語」というテーマでご講演をいただきました。

講演では、①Americanization、②De-Anglo-Americanization、③Colloquialization、④ Inclusivenessという四つのキーワードを軸に、現代英語に起きている変化について詳細にお話しいただきました。イギリス英語とアメリカ英語の関係、ネイティブの英語とノンネイティブの英語の関係、書き言葉と話し言葉の関係、政治的正しさが英語に及ぼす影響について、大規模コーパスを使用して調査したデータに基づいて、わかりやすい具体例を挙げながら詳細な説明がありました。現代英語は、決して静的なものではなく生きて刻々と変化している。その様相が浮かび上がってくる講演内容でした。

150名強の参加者があり、ご講演が約75分、質疑応答は約15分でしたが、質疑応答ではこれからの英語学習についても話が及び、有益な時間となりました。自由記述アンケートからは、参加学生も講演から現代英語の性質について学びを深めた様子が伝わりました。


講師紹介

1982年東京大学文学部英語英米文学科卒業。84年同大学院人文科学研究科英語英文学修士課程修了。8589年、ブラウン大学大学院言語学科留学。89年に同Ph.D. 一橋大学法学部専任講師・東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻教授を経て、現在、青山学院大学文学部英米文学科教授。東京大学名誉教授。著書に『英語の歴史』(中公新書)、『英単語の世界』(中公新書)、『聖書でたどる英語の歴史』(大修館書店)、Nominal Compounds in Old English (Rosenkilde and Bagger)Old English Metre: An Introduction (University of Toronto Press)など。