10月7日(金)、白山キャンパス6号館6217教室において、文学部グローバルプロジェクト第4回講演会が行われました。
今回は日本文学文化学科が中心となり、東洋経済新報社『週刊東洋経済』編集部の前田佳子氏をお招きして、「10年後の働き方~世界のIT勢力図から読み説く~」と題してご講演いただきました。
前田佳子氏は、東洋大学文学部国文学科卒業後、業界紙を経て東洋経済新報社に入社、会社四季報編集部、電機、ITチームリーダー、その他、幅広い知識を縦横に活用して活躍されており、現在は『週刊東洋経済』編集部兼記者として、取材ならびに編集記事を担当するなど、まさに現代日本社会におけるグローバルリーダーとして知の牽引を雑誌記事執筆や講演会など通して行っております。
今回の講演では、グローバル・イノベーションの教育の視点から、目まぐるしく変化する世界のIT業界勢力図から十年後を想定し、Googleのビジネスモデル(人工知能によって管理された住宅や無人運転の車など)が社会機構全体を揺るがしうることや、FacebookのInstagram 買収やWhatsAPP買収などによる拡大化により30億もの個人情報が管理されていること、VR(Virtual Reality)のゴーグル型のデバイス(HMD)は、Facebook傘下の会社だけではなく、GoogleやSonyなども開発に取り組み、ビジネス分野での活用が見込まれることなど、またAmazonは物品到着時刻の短縮、本の販売拡大だけではなく、Amazonクラウドサービスでも成功した点などを説明し、日本の電機産業(Sharp/Panasonic/Sony)の現状と対比させるという内容でした。
これらのビジネスモデルは先進的な知の発想と人工知能によるが、その中で当然リスクマネジメントも想定され、学生からの質疑応答のなかでロボット産業の発達により自分たちにはいったい何が可能であるのか、人間のもつ創造的な部分での貢献についての問題提起がなされたが、先端技術を使いつつ、常に新たな問題に対して前向きに挑戦する姿勢こそがグローバル社会へ対応するチャンスともなる点、有意義な議論がなされました。
講師 : 前田佳子氏 東洋経済新報社『週刊東洋経済』編集部
2001年東洋大学文学部国文学科卒業。業界誌を経て2005年東洋経済新報社入社。会社四季報編集部、電機、ITチームリーダーなどを経て現在に至る。