第3回 文学部グローバルプロジェクト 講演会 報告

  


講師   フェイ・ドルカス・ヤン先生  (香港公開大学准教授)
テーマ「英語圏児童文学に描かれた日本」(言語:英語)
日時   2019年1月11日(金)14:45~16:15
場所   6202教室

 

 

 

香港公開大学准教授のフェイ・ドルカス・ヤン先生をお招きして、第3回文学部グローバルプロジェクト講演会(主催:文学部グローバル化推進委員会)を開催しました。香港出身、イギリスで勉強されたヤン先生のご専門の英語圏児童文学、特にヤングアダルト文学の中で、日本を始めとした東アジアがどのようなイメージで表象されているかがテーマです

講演会の冒頭、簡単なワークを通して、私たちがいかにステレオタイプの偏見で、自国や他国を見ているかに気づかされ、歓声があがりました。自分の持つステレオタイプを自覚した後で、講義となりました。アメリカ、カナダ、オーストラリアなどで出版された英語圏児童文学の中で、日本はどのように描かれているのか、豊富な画像と共に次々とご紹介くださいました。サムライ、ニンジャ、空手などあまりにワンパターンの日本のイメージに驚きました。さらに、スーツケースいっぱいに詰めた書籍の実物を見せていただくと、つい最近刊行された新刊においてもそのイメージが変わってないことに落胆も覚え、その理由についての洞察に興味をそそられました。英語も聞きやすく(母語は広東語でも教育は英語で受けた)通訳なしでも学生たちからも好評でした。また、講演会に先立ち、竹内担当の「児童文化B」のファンタジーに関する学生の英語プレゼンテーションにも参加し、こ講評をいただきました。学生たちにとっては、TGポイントになると共に、Academic Englishのよい経験になったと思います。

なお、講演会は受講生以外にも文学部の先生や一般の方にもご出席いただき、大変盛況でした。

 

 

                       

   
<Dr Faye Dorcas Yungプロフィール>

Assistant professor, The Open University of Hong Kong

香港大学卒業。英国ケンブリッジ大学大学院に留学して教育博士号取得。学位論文テーマは「文化的真正性の効果―英語圏児童向き創作作品に描かれた東アジア文化の文化的真正性表象のレトリック」で、児童文学の東西の文化の比較から文化がいかに翻訳され表現されてきたかを検証した。(文責・竹内)