日本語教員養成プログラム<第1部学生のみ対象>(2025~)
日本語教員養成プログラム<第1部学生のみ対象>(2025~)
※2024年度以前入学生で「日本語教員養成プログラム」を修了した方、および、2024年度以前入学生はこちらをご参照ください。
20240730_【お知らせ】「登録実践研修機関および登録日本語教員養成機関の登録申請について」というタイトルにてNEWSを掲載しております。
詳細はこちらをご確認ください。
このページは2025年度文学部入学生が対象です。
2022~2024年度文学部入学生は日本語教員養成プログラム<第1部学生のみ対象>(~2024)を参照してください。
2021年度以前文学部入学生は、入学年度の履修要覧を参照してください。
●本プログラムの目的
日本語教育とは、日本語を母語としない人たちに対し、日本語を外国語として教授する活動で、日本を含む世界の百数十の国々で行われています。特に日本における日本語教育の場合、学習者が多国籍であることが大きな特徴となります。世界中から日本に集まった人々の、多様な母語・多様な文化に配慮しつつ、日本語を効果的に教えるためには、専門的な知識と能力が必要であり、こうした資質をもって職務にあたるのが日本語教員です。その中でも、国が定めた条件を満たした人は、登録日本語教員とよばれます。東洋大学日本語教員養成プログラム(文学部国際文化コミュニケーション学科主管)は、社会の要請に応える優れた登録日本語教員を育てることを目標にしています。
●国家資格「登録日本語教員」と本プログラムの構成について
国際化の進む日本において、日本語教育の重要性は増しています。そのため日本国政府は「日本語教育の推進に関する法律」を発布、日本語教育についての各種認定制度を定めました。東洋大学は、「登録日本語教員養成機関」としての認定に加え、「登録実践研修機関」としての認定を、日本で最初に受けた大学の一つであり、本学の日本語教員養成プログラムの課程を修了した人は、文部科学省の所管する国家資格「登録日本語教員」取得の必要条件を満たすことができます。
本プログラムは、国が定めたコアカリキュラムに準じて「日本語教員養成課程」と「実践研修」の2段階から構成されています。「日本語教員養成課程」には、日本語教員として持つべき、言語、社会、コミュニケーション等に関するさまざまな知識や技術を学ぶための25科目(必修11科目、選択必修科目4科目、選択科目10科目)が用意されています。「実践研修」(必修科目「日本語教育実践研修」1科目)は、「日本語教員養成課程」で得た知識を、経験知として定着させ、教師としての自覚を高めていくことを目的としています。外国人が学ぶ日本語教育機関で実際に授業を行う教壇実習、およびその前後の一連のプロセス(授業計画立案から振り返りまで)を経験することが、学修の中心となります。
本プログラムの2段階の課程それぞれで所定単位を修得し、必要な学びを終えた学生は、文部科学省が実施する登録日本語教員試験の基礎試験の受験が免除され、応用試験のみの受験・合格によって、国家資格を取得することができます。
プログラム履修開始にあたって
このプログラムを履修できるのは、文学部第1部全学科、社会学部第1部社会学科、国際社会学科、および国際学部国際地域学科国際地域専攻の学生のみです。プログラムの定員は80名です(1学年20名が目安)。
プログラム科目の履修を希望する人は、各学期の履修登録期間に所属学部教務課窓口にて日本語教員養成プログラム受講申請書を提示し、確認印を受けた後、日本語教員養成プログラム共同研究室(6号館4階)に提出してください。
プログラム履修初年次(原則1年次)の2月頃に、登録日本語教員養成課程登録料として10,000円を所定期間に納入することが義務づけられます。2年次以降配当学年の科目を履修するためには、登録料を納入済みであることが条件となります。一度納入された登録料は返還しませんので注意してください。
本プログラムの日本語教員養成課程科目、「日本語教授法A」「日本語教授法B」は「日本語教育実践研修」に進むための重要な通過点となるため、「日本語教授法A」の成績等によって「日本語教授法B」の履修可否を検討する場合があります。
●「教育心理学概論」「グローバル化の社会学」「社会調査入門A」「社会調査入門B」について
上記4科目は履修者数に制限があります。詳細は4月のガイダンスにて案内します。
●「日本語教育実践研修」について
「日本語教育実践研修」に進む学生は、登録実践研修受講料(教壇実習費含む)として20,000円を所定期間に納入することが義務づけられます。一度納入された受講料は返還しませんので注意してください。
「日本語教育実践研修」を履修するためには、「日本語教員養成課程」に含まれる必修科目のうち、コア科目とよばれる8科目(「日本語教育論A」「日本語教育論B」「日本語教育文法」「日本語教育政策」「日本語教育実践指導A」「日本語教育実践指導B」「日本語教授法A」「日本語教授法B」)を、いずれも修得済でなければなりません。在学中の「日本語教育実践研修」の修得が困難にならないよう、予め修得しておくべき上記8科目については、配当学年に注意して、できる限り1年次から、計画的に履修してください。
「日本語教育実践研修」の参加資格を保有する学生に対しては、前年度の2月から3月にかけて、実践研修に関する情報が、ToyoNet-ACEあるいは東洋大学公式アプリから提示されますので、参加希望者はこれらの情報に注意してください。教壇実習を行う場は、原則として都内の日本語学校となります。なお、受け入れ先の事情などから実践研修参加人数は20名を上限とします。希望者多数の場合は「日本語教授法B」の成績によって選考します。詳細は、「日本語教授法B」の授業にて説明します。
本プログラムの「ゴール」は、大きく分けて二つあります。第一のゴールは「国家試験受験資格の取得」であり、第二のゴールは、「東洋大学日本語教員養成プログラム修了証の取得」です。
1. 国家試験受験資格取得のための条件
「日本語教員養成課程」修了の最低条件である26単位(「日本語教員養成課程」の必修科目11科目と選択必修科目2科目)を修得した学生には、本学より「養成課程修了証書」が授与されます。この「養成課程修了証書」の所持者または取得見込者は、「日本語教育実践研修」の履修が可能となります。(注1)。
「日本語教育実践研修」を履修し、2単位を修得した学生には、本学より「実践研修修了証書」が授与されます。「日本語教員養成課程修了証書」と「実践研修修了証書」の所持者は、国家試験(応用試験)を受験し合格することによって「登録日本語教員」の認定を受けることができます(注2)。
注1: 「日本語教育実践研修」受講資格について
「日本語教員養成課程」の必修科目のうち、指定された8科目(「日本語教育実践研修」について参照)を修得済みの方は「養成課程修了証書」の取得前でも、「日本語教育実践研修」の履修が可能です。
注2:国家試験の受験資格について
「登録日本語教員」の国家試験(応用試験)は、「日本語教員養成課程」をまだ終えていない、履修途中の段階でも受験することができます。ただし、試験実施後、翌年の4月までに、「日本語教員養成課程」をすべて修了し、「養成課程修了証書」を国に提出する必要があります。国家試験についての詳細は、文部科学省のHPで確認してください。
2.東洋大学日本語教員養成プログラム修了証取得のための条件
・本プログラム「日本語教員養成課程」の25科目から、必修科目11科目、選択必修科目2科目以上を含む、22科目(44単位)以上を修得、かつ「日本語教育実践研修」を修了し、合計46単位以上を修得した学生には、卒業時に、「東洋大学日本語教員養成プログラム修了証」が授与されます。
・「東洋大学日本語教員養成プログラム修了証」は、日本語教育についてより深く、より広範囲な学びを達成したことを証するものであり、高い専門性を持つ日本語教員として将来の活躍を希望する学生は、この取得を目指すことが推奨されます。
・ 本プログラムの科目は相互に関係し、有機的に結びついています。選択科目も「登録日本語教員」を目指す人にとって学ぶべき内容を多く含み、必修科目の学修に役立つように構成されています。本プログラムで学ぶ学生は、46単位の履修が難しい場合でも、可能な限り多くの科目を履修するようにしてください。
進行するグローバル化、滞日外国人の増加によって、「登録日本語教員」の活躍する場は拡大しています。国内では、日本語学校等の各種学校のほか、外国人社員を抱える企業、地方自治体や国際交流団体等にも日本語教育の場があり、本学卒業生がすでにそれらの現場で勤務しています。外国にルーツを持つ子どもたちを多く抱える都市部の小中学校でも、日本語指導員の配置が進んでいます。海外では、日本語コースを持つ大学や高校、語学学校がネイティブ日本語教員を求めています。国際交流基金やJICA(国際協力機構)等、日本の公的機関が現地に派遣する日本語教育専門家として、海外で活動する道もあります。
プログラム修了者の将来像は、教員として日本語を教えることだけではありません。外国人の目線に立って日本社会を捉え、世界のどんな言語を話す人とも日本語で意志疎通のできる日本語教員は、日本企業が必要とする外国人材の定着促進や、インバウンド観光の振興、地域の多文化共生実現に貢献できる、異文化間の橋渡し役、「ブリッジパーソン」として、国内各所からの注目を集めるようになっており、その可能性は広がっています。