放射線室について

放射線科では皆様の健康維持のために、様々な角度からの画像を作成することで、より質の高い画像検査を提供しております。また、24時間365日いつでも画像検査が受けられる体制を整えてるため、救急時でも安心です。

2023年3月には最先端の胸部レントゲンAI診断を導入し、詳しい画像検査を行う際に有用な16列マルチスライスCTと組み合わせることで、病気の早期発見ができる設備も充実しています。

○ 画像検査の紹介

1.単純X線撮影(レントゲン撮影)

(1)どんな検査?

放射線(X線)を身体に照射することにより、画像として表示する検査です。

白い部分:骨、内臓、金属など → X線がフィルムまで透過していない所

黒い部分:空気など → X線がフィルムまで透過している所

(2)検査時間はどのくらい?

当院は2017年にフィルムレスシステムを導入し、従来よりも早くに検査が行えるようになりました。

撮影枚数によって検査時間は異なりますが、胸部レントゲン1枚では3分前後で終わります。

(3)検査を受ける上で注意することは?

撮影部位に異物(ネックレス・ファスナーなどの金属、ホッカイロ、ボタン、厚手のプリント)があると、画像に映ってしまうため、必要に応じて脱いでいただくか検査着に着替える場合があります。

その他ご不明な点がありましたら、お気軽に当院スタッフにお聞き下さい。

 (4)その他

入院時では、移動が困難な患者様に対し、移動型X線発生装置を使用することで患者様は病室から移動せずとも安心して画像検査が受けられるよう準備してあります。

2.骨密度検査(DIP検査)

(1)どんな検査?

骨粗鬆症予防のための検査です。骨密度は低下したままだと、転倒や打撲などで簡単に骨折してしまいます。定期的な骨密度検査を行うことをお勧めしています。

 (2)検査時間はどのくらい?

フィルムに左手を置き、X線を照射するだけの簡単な検査です。検査時間は5分かかりません。

 (3)検査を受ける上で注意することは?

特に気をつけることは何もありません。ご希望の方は是非、お気軽に病院受付にてご相談ください。

3.マルチスライスCT検査

(1)どんな検査ですか?

・頭部、胸部、腹部、四肢などを輪切りにした画像を作る検査です。

血管や骨の3Dの画像作成もできるため、レントゲンよりも詳しく身体の中を観察するできます。

 ※マルチスライスCTとは? 

 検出器という人の目に相当する機械が複数搭載されたCT装置のこと!

 この検出器の数が多い程、微細な血管や病変を正確な画像として作成でき、病気の予防に大変有用な検査が可能となっています。

当院では、2017年に最新型の16列マルチスライスCT装置を導入しました。

息止め時間も少なく、胸部CT検査では約10秒~15秒での息止めで検査が可能となっております。

(2)検査時間はどのくらい?

検査部位や検査する内容によって異なりますが、参考までの時間です。

・単純(造影剤を使用しない検査)CT検査:10分前後

・造影(造影剤を使用する検査)CT検査:1時間前後

(3)造影CT検査とは何ですか?

・造影CT検査とは、単純CT検査だけでは診断の判断が区別できない時に、静脈内に造影剤というお薬を注入することで、病変の存在や血管の構造などをより鮮明に写すことができる検査となります。

・造影剤とは、画像に白と黒のコントラストを付けることを目的とした医薬品です。

この造影剤の安全性は確立されていますが、40万人に1人の確率で重い副作用(呼吸困難、意識障害)が発現する可能性があります。

もし、副作用が起きた場合でも医師・看護師・放射線技師による、症状に応じた適切な処置を迅速に行う体制を整えております。安心して検査をお受け下さい。

また、検査終了数時間後に何か異常が現れた場合は、すぐ来院されるか当院にご連絡(0994-67-2721)ください。

(4)単純CT検査・造影CT検査で注意することは?

単純CT検査

・撮影する部位に金属類(ネックレス・下着・ベルト・ファスナーなど)は外し、必要に応じて

検査着に着替えていただく必要があります。

金属類はアーチファクトというCT画像を乱す現象が起きてしまうため、診断の妨げになります。

患者様にはご理解のご協力お願いします。

造影CT検査

・検査当日の朝食は摂取せずに来院されて下さい。水やお茶などの飲料水であれば飲んでも構いません。

・糖尿病療養中の患者様で、ビグアナイド系糖尿病薬を服用されている患者様には、原則として検査前2日間、検査当日、検査後2日間の計5日間を休薬のお願いをしております。

・その他、飲まないといけないお薬があるなど、どうしたらいいか分からない時には遠慮せず、当院スタッフまでご相談ください。

・造影CT検査終了後、できるだけ早く身体から造影剤の排泄を促すために、普段より多めに水分摂取をお願いします。

4.透視検査

(1)どんな検査ですか?

放射線(X線)を連続的に照射することで、リアルタイムに体の中や骨を写すことができる検査です。

当院では、皮膚内に入り込んだ異物(金属、魚の骨)の除去、骨の脱臼時に行う整復時などに使われます。

(2)検査時間はどのくらい?

処置の手技が様々なため、おおよその時間ではありますが、1時間以内で終わるのが殆どです。

(3)その他

当院では胃透視は行っていません。その代わり、最先端の4K搭載の内視鏡を使った胃カメラ検査で代用しております。詳しくは、当院の内視鏡検査紹介をご参照ください。

5.その他(嚥下機能検査)

(1)どんな検査ですか?

口に入れた食べ物や飲み物が、喉から食道に通るのかを観察する検査です。

食べ物に少量のバリウムと同じ薬剤を混ぜることで、嚥下(飲食品を飲み込むための生理現象) が正常に機能しているかを透視を使って検査します。

(2)検査時間はどのくらい?

 個人差はありますが、15分~30分で終わる、痛みも伴わない検査です。

○その他、特徴的な画像システム

①AI診断による胸部レントゲンの視覚的評価

 ・当院では、2023年3月より最先端AIを用いた胸部レントゲン診断を始めました!

  撮影した胸部レントゲン画像をAIが読影を行い、その場で異常がないか確認できるようになります。

 ・異常が疑わしい場合、当院のCT検査をそのまま当日に行えますので、より早くに病変検出が可能です。

 ・検査方法は胸部レントゲン撮影と全く変わらず、患者様の予約や別途費用負担はありません。

是非、ご自身の健康のためにも健康診断による胸部レントゲン撮影をお気軽にご相談ください。

②CT検査読影依頼を24時間365日対応してます!

 ・CT検査画像を外部の専門医師による病変有無を確認するシステム(鹿児島医師会遠隔読影システム)により、24時間365日すぐにCT検査結果の確認ができます。

 ・こちらにつきましても患者様の予約や費用負担はありません

肝付町立病院

〒893-1207 鹿児島県肝属郡肝付町北方1953番地

電話:0994-67-2721

FAX:0994-67-2741