(新聞社勤務)
こんにちは。自分のいた頃は定員割れ寸前だった生徒会を盛り上げてくれた頼もしい後輩、25期・秀崎さんからバトンを受け取りました、23期の橋本剛志と申します。
東京大学の工学部建築学科・同大学院同研究科を卒業した後、全国紙の新聞社に就職しておよそ2年になります。思い出すのは、高校1~2年次に「模擬国連」の創部に関わったことです。各国の大使になって国際会議を演じることで外交を学ぶ。私は半ば興味本位で、この活動に第1期生として参加しました。しかし春の大会に出てみた後は部としてやることも定まらないまま、部員も当初の半分以下に減ってしまいました。秋の文化祭はもう間近、ここで何かやらなければ1年限りで終わってしまう。そもそも活動場所が確保できていない…。何とか模擬国連の面白さと意義を周りに伝えなければなりませんでした。話し合いの結果、国際会議のダイナミズムをお芝居として再現することに行きつきました。今より10年近くも前に「アメリカが一番だ」と役者のひとりがふんぞり返るシーンができたことは、思い返すと感慨深いです。
振り返れば母校の体験はどれも濃かった。それは、一生懸命に本質を伝えてくれる先生方や、やるべき学業を厳しく求める先生方とがいらっしゃったからです。日頃のテスト対策が万全でなければ即追試、部活動に時間を割くことはできません。時には先生同士が教科補習の時間を取り合うことも。常に板挟みのアツい環境で試されていたからこそ、充実した学びにつながったのだと思います。本当に恵まれた環境でした。
さて、就職した新聞社では紙面編集の仕事をしています。読みやすく分かりやすいレイアウトにこだわりながら、受け取った記事の価値を最大限に伝える仕事、大げさに言ってみれば、美と知の両立に取り組んでいます。同時に、会社は新聞紙に加えてニュースサイトの二刀流に励んでいますので、記事をたった一行で示すことも。どの情報を優先するか、恐ろしい板挟みです。スマートフォンが普及して文字情報が溢れる昨今だからこそ、文字によって社会課題を明確に伝える責任は増しています。様々な場所で活躍する友人や恩師、遠くに住む家族、これからお世話になる方々、あるいは会えない方々に重要な記事を届けられるよう、業務に励みたいと思います。まずは「本当に新聞社で働いているのか」とツッコまれないよう、日々努力しようと思います。
長くなりましたが、リレーのバトンは卓球部の先輩だった22期の岩谷舟真先輩に託します。大学では研究の道に進まれ、いつか詳しくお話を伺いたいと思っている憧れの先輩です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
(2018.12.29)