3 LT-R6 仮説明書(操作編)
(最新の情報はDownloadページにあるChangelog.txt、及びPDF版マニュアル(試作版)を参照ください。)
LT-R6 の最新版はバージョン0.21(2016/4/10)です。
4, 操作
(1)Drag&Drop
LT-R6は、表の複数の行を選んでDragし、目的とする場所に(可能な場合は)Dropすることが出来ます。行の選択は、次のように行います。
- 1行を選ぶ・・・その行でクリックする。
- 連続する複数行を選ぶ・・・最初の行でクリックし、ボタンを押したまま最終行までドラッグする。
- 連続しない複数行を選ぶ・・・Ctrlキーを押しながら、選択する行それぞれをクリックする。
選択した行の背景は着色されます。選択された行はDrag&Dropすることが出来ます。ICF-Editorは、Dropされるデータをチェックし、有効な場合のみDropを受け付けます。複数行をDropする場合は、全ての行が有効である必要があります。
1行のDrag&Dropでも選択とドラッグで各1クリック、計2クリック必要とし、若干もどかしいです。
(2)外部アプリとのDrap&Drop
LT-R6は、テキストエディタ(メモ帳、Notepad等)やExcel等の外部アプリとデータ交換が出来ます。このときデータはtsv(タブ分離)形式で渡され、Excel等にそのままDropすることができます。
逆に、外部アプリからLT-R6へDrap&Dropすることも出来ます。LT-R6は、Dropされるデータをチェックし、有効な場合のみDropを受け付けます。複数行をDropする場合は、全ての行が有効である必要があります。
これを応用し、例えばExcelでチャネルのグループを複数管理しておき、目的に応じて組み合わせてIC-R6に設定するような使い方が出来ます。
(注意:一般的なアプリではDrap&DropはMove(移動)の動作となりますが、LT-R6はバグ等で誤って消さないようCopy(複写)の動作をします。 しかし、外部アプリの動作は変更できないので、外部アプリからLT-R6へDropした場合はMoveの動作となり、元のデータが消えてしまいます。これを避けるためにはCtrlキーを押しながらDrap&Dropしてください。)
(3)バンクチャネルへのDrop
バンクチャネルはメモリーチャネルに別の名前を付けたものです(これをマッピングと言います)。 当然、あるメモリーチャネルの値(周波数など)を変えると、マッピングされたバンクチャネルの値も変わることになります。 このことは、IC-R6の取扱説明書のP28の図が参考になるかもしれません。
バンクチャネルの設定は、メモリーチャネルをバンクチャネルにマッピングする作業になります。 LT-R6ではバンクチャネル編集窓でメモリーチャネルからバンクチャネルへDrag & Dropすることで、この作業を行います。
外部アプリからバンクチャネルにDropする場合、対応するメモリーチャネルが存在しないので、単純にはうまく行きません。LT-R6ではこれを解決するために、空いているメモリーチャネルに値を書き込み、それをバンクチャネルにマッピングするようにしています。値を書き込むメモリーチャネルは、バンクチャネル編集窓でメモリーチャネル(右)側の選択されているタブのなかの番号の最も小さい空きチャネルを選びます。もし空きがないとエラーとします。
なお、内部からのDropか外部アプリからのDropかは、プログラミング上は容易に判断できません。LT-R6ではDropした内容をチェックし、該当するメモリーチャネルが存在する場合に内部からのDropと判断しています。
(4)Copy&Paste
LT-R6にはCopy&Paste機能があり、Drag&Dropのように機能します。外部アプリとの間でCopy&Pasteが可能ですが、LT-R6内同士のCopy&Paste機能はまだ正しく機能しません。
(5)CI-Vを通じたIC-R6のモニター
LT-R6は2つのモニター機能を有します。アクティブモニター機能とパッシブモニター機能です。アクティブモニター機能は積極的にIC-R6にコマンドを送りデータを取得する機能で、パッシブモニター機能はIC-R6がつぶやく(ブロードキャストする?)内容を取り込む機能です。LT-R6ではアクティブモニター機能にはパッシブモニター相当の機能を含みます。
- アクティブモニター機能・・・IC-R6にコマンドを送り、返ってくる応答を解析表示します。IC-R6から取得する情報は受信周波数、受信モード、Sメータ値です。
- パッシブモニター機能・・・IC-R6は、何かイベントがあると勝手に(CI-V上で)つぶやきます。つぶやく情報は周波数と受信モードで、つぶやきの契機となるイベントは、(経験的に)ユーザの操作やスキャン時に信号を受信した時などです。LT-R6は、このつぶやきを解析表示します。つぶやいた周波数と同じ周波数がLT-R6で編集中のメモリーチャネルに存在する場合はそのメモリーチャネル番号とメモリーネームを併せて表示します。また、編集画面のそのメモリーチャネルのバックグラウンドを黄色で表示します。
- さらに、モニターした周波数とモニターした回数を周波数順に整理して表示する機能を設けました。メニューのほか、コントロールFでも実行する事も出来ます。
(6)CI-Vを通じたIC-R6の操作(制御)
CI-VのモニターがONのとき、メモりーチャネル、バンクチャネル、オートライトチャネルの何れか行をダブルクリックする事で、その行の内容(周波数と受信モード)をIC-R6に設定する事ができます。ただし、受信モードがAutoの場合は受信モードの設定は行いません。
(7)IC-R6のメモリーのダウンロード
「CI-V&R6」メニューの「PC<<R6」サブメニューで実行します。高速モードでエラーが起きる場合は「High Speed CI-V」のチェックマークを外して通常の速度で再挑戦して下さい。 なお、IC-R6がデータを送り始めた場合は、途中で止まりません(止め方が分かりません)。途中でエラーになった場合でも最後まで待って下さい(高速モードで20秒、通常のスピードで1分20秒ほどかかります)。
(8)編集データのIC-R6へのアップロード
アップロード機能も実装していますが、作者以外の環境での動作は保障できません。もしバックアップ・リカバリー手段を持たない方が実行し途中でエラーとなった場合、IC-R6のメモリーは全クリヤーされ回復が困難な状況に陥ります。そのため公開版ではアップロード機能をDisableにしています。もし別途リカバリ手段をお持ちの場合、或いは誤操作等ですでにメモリーを全クリヤーしお困りの場合は個別に相談に応じますのでHELP→Aboutに記載のメールアドレスまで連絡をください。
(9)CI-V関連のエラーに関する処理
IC-R6は、自分が送出するデータを自ら監視しており、何かエラーを発見すると5個のJAMコード(0xFC)を送出します。LT-R6は、JAMコードを受けて、直前の受信メッセージを取り消すようにしました(これで周波数等の化けがかなり少なくなる筈です)。
また、メモリーのダウンロードでは、通信異常で強制終了するほかは、チェックサムエラーの検出処理を行っていますが、チェックサムエラーで強制終了するようにはしていません。最終的に全データを受信できたかどうかで判断しています。
(10)IC-R6のメモリーデータの照合(verify)
IC-R6のメモリーデータと編集中の内容を照合します。LT-R6は先ずIC-R6からメモリーデータをダウンロードし、次に編集中の内容と比較します(このとき編集中の内容は一切変更しません)。
IC-R6のメモリーデータには作業領域が含まれているらしく、何も操作していなくてもダウンロードする度に一部の内容が変わります。また消去したチャネルのデータも内部には残されていますが、無効な状態になっており、これを比較しても意味がありません。従ってLT-R6は編集項目毎の比較を行います。つまり編集項目以外のデータが変わっていても検知できません。またLT-R6は内部で設定内容を整合させている部分があるため、変更したと思っていない設定内容が変わっていることもあります。
いずれにしても、新しく解析できた内容は順次LT-R6に組み込んでいきます。
同様のデータ照合機能を、.icfファイルを対象としても実施できるようにしました。
(11)IC-R6のスキャン機能について
IC-R6のスキャン機能は複雑で初めての人にはマニュアルを読んでも容易には理解できませんが、全体像は次のようになっています。
スキャンは主スキャン(スキャンしない場合も含めています)と副スキャン(プライオリティスキャン)で構成され、副スキャンは5秒毎に主スキャンに割り込んで行われます。プライオリティスキャンは主スキャンがVFO/VFOスキャン時のみ行うことができ、メモリー/メモリースキャンを行います。これにVFOを指定できないことが ポイントです。
実際にはこれに加えて、BEEP機能やオートメモリーライト機能をオプションで選択出来るようになっています。
(IC-R6は、少ないボタンやつまみにこれらの機能を盛り込んでいるため、複雑な操作を要求されます)
VFOスキャンの選択肢は次のようになっています。BANDスキャンの場合は更にバンドの選択を行います。
メモリースキャンは次のようになっています。
メモリーチャネルは0~1299と思われがちですが、実は次のようにプログラムスキャンの設定項目やオートライトメモリーチャネルもこれに含まれます。
IC-R6のスキャンがお分かりになったでしょうか。
(12)ファンクションキーの設定について(暫定)
CI-VがONのときファンクションキー(F1~F12)を押すかサブメニューから選ぶことで、キーに設定された周波数設定コマンドと受信モード設定コマンドを送ってIC-R6を制御する事が出来ます(JAVAで特別な設定がされているF10キーは除きます)。
ファンクションキーに値を設定するには2つの方法があります。直接編集する方法と、コマンドラインオプションです。直接編集では周波数のみ編集できます。コマンドラインオプションは「概要」を参照してください。
ファンクションキーの値の設定では今のところ、undo、Drag&Drop、DELキー、保存機能には対応していません(今後の課題と考えています)。