脊椎動物の進化のように新しいグループが生じてきた進化の過程(大進化と呼ばれることがあります)は
何百万年もの時間をかけて起こってきたものであるため、
中々実感することはできません。
本研究では、本物の脊椎動物の前肢の骨格標本を利用し、共通する骨にシールを貼る活動を行うことで、
「脊椎動物は祖先を共有しながらも多様化してきたこと」を実感し、理解できることを示しました。
授業の後半では、コウモリの骨格の写真をコウモリであることを告げずに、
前半の活動で得た各分類の骨の特徴をヒントに、分類群を検討する活動を行いました。
以下のHPの写真が利用できるかと思います。
なお、本研究で利用した骨格標本は卒業生の藤掛紗帆さんが作製してくれました!
中々生徒分を作製するのは難しいかと思いますので、骨格標本の写真を公開しました。
ぜひご活用ください。(ブタの骨格は授業では利用しませんでしたが、UPしておきます。)
●期待される教育効果
・「祖先の共有と進化」,「生物の共通性と多様性」,「退化」の実感や理解が深まる
関連論文
山野井貴浩(2017)
生物進化の実感を伴った理解を目指して-脊椎動物の前肢の骨格標本を利用した授業の実践-.
理科教育学研究58(1),89-97.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjst/58/1/58_16069/_pdf/-char/ja