メダカが食べているもの(小学校5年生)

小学校5年生の理科では、メダカは水の中の小さな生き物を食べていることを学習します。

教科書では、メダカが水中の懸濁物(微小藻類)を食べている様子を確認する観察

および、その懸濁物の顕微鏡観察が紹介されています。

しかしながら、これらの方法では、「懸濁物中のどのような生物を食べているか」を確認することはできず、

児童に「メダカは水の中の小さな生き物を食べている」ことを実感させるのは難しいのではないか思われます。

そこで、メダカの消化管内容物を直接観察する「メダカ用ストマックポンプ法」(古屋ら2012)に注目しました。

http://www.ed.gifu-u.ac.jp/~kyoiku/info/shizen/PDF/3606.pdf

メダカの口にピペットを差し込む操作には少し慣れが必要です。

そのため、この方法でメダカの消化管内容物を取り出す過程を映像化しました。

ぜひ授業でご活用ください。

映像教材は2部構成となっており、

1部ではストマックポンプを用いてメダカの消化管内容物を取り出す過程を扱っています。

2部は、発展的な内容として、取り出した生物を動物と植物に分類する活動となっています。

●期待される教育効果

・メダカが水の中の小さな生物を食べていることを実感させることができる

・メダカの食性についての理解が深まる(メダカは何でも食べているわけではないと理解できる)

・動物と植物の分類方法について考える機会を提供する

関連論文

山野井貴浩・根本知美・古屋康則(2016)

メダカが水中の小さな生き物を食べていることを実感させる映像教材の開発.

生物教育58(1), 2-9.