過去2回、大雪山系旭岳に来る度に、連続で初冠雪と猛烈な悪天候の歓迎を受けたので、悪い流れを断ち切るために7月から天気の良い日に旭岳へ行こうと思っていたのだが、晴れることは殆ど無くおかしいなと思っていたら、日本各地で集中豪雨による大きな災害が多発。山を見ていると環境の変調を感じ取ることが出来る。9月上旬に大雪山系は10年に一度の素晴らしい紅葉とのことだったが、行ける時と天気が合わなくとても残念に思っていたら、あっという間に旭岳が初冠雪。通例、大雪山系は旭岳の初冠雪の後、一度雪が解けるので、2014年9月20日から23日まで、黒岳から忠別岳へ行き、高原沼の美しい紅葉を上から眺めてから黒岳へ戻って来る計画を立てて、20日に黒岳に到着。あいにく天気が悪かったが、おかげで虹と紅葉の写真を撮ることが出来た。
黒岳からの各縦走路は思った以上に雪が深く積もっている所があり、複数の登山パーティが引き返して来て黒岳石室がいっぱいになった。21日は晴れたが、この雪では忠別岳まで行くのは私の足では無理と判断。一方、旭岳への縦走も考えたが、途中の北鎮岳分岐への登りは雪がカチカチに凍っているとのことで、アイゼン(steigeisen 独, crampons 英)を持って来ていないので諦めて層雲峡へ戻ることを first choice として、散歩がてら北鎮岳分岐への登りがどの程度凍っているか見てくることにした。
北鎮岳分岐への登りは幾分柔らかくなっていて、気温と晴天で無風状態であることも考慮して、アイゼンなしでも対処できると判断し、そのまま旭岳へ縦走することを決断した。下の写真(複数形)は北鎮岳分岐の道標と、その周辺からの眺めです。
下の写真は中岳分岐を越えた所から見た北鎮岳(写真中央)です。
間宮岳から見た忠別岳方面
間宮岳から見た snow-cappedトムラウシ山(写真中央奥)
間宮岳付近から見た旭岳(写真中央の山)。この旭岳裏側を登るのは大変疲れました。雪に慣れ親しんでいない人は、アイゼンをつけて登った方が楽だと思います。
空に向かって登って行く
実際その場に立って見てみないとその壮大さは感じ取れないかもしれませんが、旭岳山頂からの雄大な景色にはいつも感動させられます。
旭岳山頂から見た旭岳温泉、姿見駅方面
旭岳山頂から見た snowcappedトムラウシ山
旭岳山頂から見た十勝岳連峰
旭岳山頂の標識
この程度の雪だと、あっという間に雪の斜面を下るテクニックを身に着けていますが、雪山に慣れていない人は手こずっていました。やはりアイゼンがあった方が良いです。
一日中これほど旭岳が晴れたのは、7月以降2回ぐらいしかないので、大変ラッキーでした。層雲峡ビジターセンターの9月22日付の山だよりによると、翌22日はあいにくの天気だったので、結果的にこの上なく良い判断だったことになりますが、登山を通して判断力が訓練されます。
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