b. 進化人間行動科学、進化人類学
ヒトも動物の一種であり、進化の歴史の中で、さまざまな選択圧を受けてきました。そのため、ヒトの行動や心理を研究する場合にも、進化生物学の視点を欠かすことはできません。そのような学問分野は、進化心理学や人間行動生態学、人間行動進化学と呼ばれ、旧来の人間科学が明らかにしなかった多くの発見をもたらしています。また、ヒト以外の霊長類との比較によって、進化人類学的な考察も行っています。
主な研究テーマ (以前、所属されていた長谷川眞理子教授の研究を含みます)
- ヒトの認知パターンに関する進化心理学的検証
- 戦後日本における殺人パターンの分析とその行動生態学的解釈
- 日本における人口動態データを用いた死亡率の性差
- 出生性比の進化生物学的理解
- 進化生物学から見た自殺
- 江戸時代の古人骨を対象にした古病理学
- 児童虐待の進化心理学
- ジェスチャー、挨拶行動の性差
- 霊長類を対象にした行動生態学的研究、おもに社会関係、社会行動、社会構造の分析
- 霊長類を対象にした社会内分泌学
- 協力行動の進化
- 言語の生物学的基盤
- 先進国における出生率の低下(少子化、人口転換)
- スポーツにおける人間行動学
- 思春期の自己制御性の形成過程(科研費、新学術領域研究、詳しくはこちら)