ひとみの仕組みなど

ひとみの仕組み・動き・使い方のページです(2011年6月改定)

PO法人・歩行ガイドロボット開発普及研究会

次世代インテリジェント車いす

newひとみ

ひとみの仕組み、動き 、使い方の解説

1.ひとみはロボット盲導犬です

newひとみは、盲導犬の替わりになる、

安全で便利な電動手押し三輪車です。

この電動手押し三輪車は、目的地に自分で進むので、

newひとみにつかまって歩くと、屋内での移動や、

屋外での散歩・買い物・通院などの

日常的な移動に便利です。

黄色い電動車いすを改造して、

電子カメラや光電センサーの目と、

コンピューターの頭脳を取り付けて作りました。

利用者が日常的に移動するいくつかの目的に応じて、

ひとみにそれらの移動の経路をあらかじめ記憶させておくと、

自分で判断しつつ経路を進んで行きます。

視覚障害者は、ハンドルにつかまって歩いて移動します。

高齢になって盲導犬を利用できなくなった人や、

自動車運転の経験のある中途失明者は、ひとみをすぐに使えるようになります。

視覚障害者は、白杖を携帯していれば道路で利用できます。

2.ひとみと一緒に出かけましょう

newひとみを利用して、屋内で移動するときや近所に外出するときは、

あらかじめ記憶させている移動の経路の出発地点として決めた位置、

たとえば外出するならば自宅の玄関の前で、進行方向に向けて置きます。

置くときの位置と進行方向の許容誤差は10センチメートル、10度以内です。

ハンドルにつかまって立ち、左右車輪のクラッチを入れ、ブレーキを外します。

操作ボックスのキースイッチにキーを差込みんで右に回すと電源ONになります。

そのまま3分間待つと、ひとみが音声で案内をはじめます。

それにしたがって順番に「次」、「前」のボタンを押して、

あらかじめ記憶しているいくつかの経路の中から目的地、

たとえば通院とか買い物の経路を選び、「決定」のボタンを押します。

次に「スタート」のボタンを押すと、

ひとみは時速1キロからから3キロメートル程度でゆっくりと進行して行きます。

停めたい時は「スタート」ボタンを押すと一時停止し、

また押すと進行を再開します。

3.ひとみと一緒に歩きましょう

視覚障害者は、newひとみのハンドルにつかまって歩いていけば、

足を交互にリズミカルに動かして、

正しい姿勢で容易に歩くことができます。

地面の凹凸があってもハンドルを持っていれば

歩行姿勢を崩すことがありません。

ひとみは、屋外では道路のふち石、点字ブロック、

塀、横断歩道などを検知しながら、

屋内では廊下や壁などを検知しながら、それらに沿って経路を進みます。

右折や左折するときは「右に曲がります」、

「左に曲がります」と音声で知らせます。

ひとみの前に進行の邪魔になる歩行者などがいると光電センサーで検知し、

ピンポンピンポンと音で知らせ、

近づくにつれて音の間隔が短くなり直前で停止します。

その邪魔者が避けてくれると、また動き出します。

横から飛び出してきた幼児や自転車などが、

バンパーにあたると非常停止します。

エレベーターや出入り口のドアがあれば、その手前で一時停止し、

ドアが開いているか閉じているかを判断し、合図を待って進みます。

白杖歩行者が一番困るのは、道路の交差点を渡るときに、

手がかりになるものがないので方向を誤り、

交差点の真中に来てしまうことがあることです。

いつも通る道路の交差点で、

newひとみが渡る横断歩道の距離と方向を記憶させておけば、

その記憶と現在の位置・方位を突き合わせて判断して、

横断歩道を正しく渡ります。

newひとみが目的地点、たとえば医院の入り口に来ると、

「目的地に到達しました」と音声で案内して停止します。

必要があれば安全な場所に保管します。

戻るときは、目的地点を出発地点として、

来たときと逆の経路を選んで出発します。

移動のエネルギー電源はニッケル水素バッテリですので、

1時間半以上の利用をするときは、予備の電池を乗せて行きます。

4.ひとみの経路は専門オペレーターが登録します

newひとみを新しく利用開始するにあたっては、

利用者が日常の移動したい出発地点から目的地点に至る経路を、

newひとみにあらかじめ記憶させて登録します。

経路はいくつでも登録できます。

登録方法は、専門オペレーターがひとみを現地で経路に沿って移動しつつ、

その間でビデオカメラやセンサーが検知したデータを

記憶させて登録作業を行います。

横断歩道などでは歩道と車道の境界線のどこで移るのがもっとも安全か、

オペレーターは判断しつつ経路をきめこまかく決めて記憶させます。

出発地点と目的地点の壁面に「QRコード」を貼りつけます、

ひとみはそれを認知して位置確認をします。

エレベーターや出入口のドアに貼り付けておけば、開閉状況を確認します。

5.ひとみはこのような形です

newひとみは、電動車いすを改造して作りました。

改造前の電動車いすは、前輪は直径10cmほどのキャスター、

後輪は直径60cmほどのタイヤ、それぞれ左右2輪づつの4輪車です。

この4輪車の構造は走行に基本的な問題があります。

まず、道に3cm以上の段差があると乗り越せません。

坂道を横断すると、キャスターにつられて低いほうへ曲がっていきます。

また凸凹道では蛇行してしまいます。

newひとみは電動車椅子の前と後を入れ替えて、

大きな車輪を前にし、後輪のキャスターをつけ替えて、

直径17cm、幅5cmの空気入りタイヤの1輪にしました。

前輪が大きくなったので6cmの段差の乗り越しも可能となり、

坂道の水平横断も、凸凹道での円滑な走行も可能になりました。

キャスター幅を広くしたので路面の溝にはまることもありません。

全体を白色のガラス繊維強化プラスチックで覆いました。

それは機器を雨水と高熱太陽光から守るためですが、

元は電動車いすとは思えない素敵なデザインとなりました。

車を運転する人はあれは何だろうと、

横断歩道を横切るときなど注意してくれます。

上の写真は、newひとみを斜め前から見ています。

左下の写真は、ティッシュペーパーの箱程度の大きさの操作ボックスです。

右下の写真は、QRコードを扉に貼り付けた様子です。

利用者は両手でハンドルにつかまって歩きます。

ハンドルはnewひとみの後ろの高さ70cmのところにあり、横長のパイプにつかまります。

パイプの下に操作ボックルとバッテリーがあります。

newひとみの目となるビデオカメラが高さ90センチのポールの先にあり、

ズームレンズで上下左右に回転して経路のまわりを検知します。

光を電気に変える装置の光電センサーを、

ビデオカメラの下に取り付けてあります。

このセンサーは光ビームを扇型に発射して障害物を検知します。

進行方向の足元にバンパーセンサーを取り付けてあり、

これに障害物に当ると自動で急停止します。

あらかじめ記憶させた進行経路の要所要所に、

10センチメートル角のQRコードをあらかじめ貼っておきます。

newひとみはQRコードを見て自分の正しい道順を確認して進みます。

6.ひとみをこのようにして操作します

newひとみに動きを指令するには操作ボックスを使います。

操作ボックスはテッシュペーパーの箱程度の大きさです。

ボックスの手前側面のキースイッチにキーを差し込みます。

そのキーを、右回しで電源ON、左回しでOFFです。

キースイッチの左にボリュームボタンがあります。

右に回すと音量が大きくなる左に回すと小さくなります。

ボックスの右側面には非常停止ボタンがあり、

急停止させたいとき叩くように押します。

ボックス上面の左右に丸い押しボタンが2つ、

その間に四角な押しボタンが3つあります。

左端に丸い大きなスタートボタンがあり、

押すとスタート、また押すとストップします。

進行中にこれを繰り返すことで、

止まったり進行したりすることがができます。

右端には丸いボタンがありますが現在は使用していません。

これら左右の丸ボタンの間に、

3つの四角ボタンが逆三角の形についています。

左側の四角ボタンを押すと、

ひとみが登録している経路リストを音声で読み上げます。

選択したい経路が聞こえたら、

中央下の四角ボタンを押すとそれで経路が決定します。

読み上げが行き過ぎたら、右側の四角ボタンを押すと

前に戻って音声で読み上げます。

中央下ボタンを押して経路を決定し、

左の大きなスタートボタンを押すと進行します。

●詳しいことは下記にお尋ねください。お待ちしています。

NPO法人 歩行ガイドロボット開発普及研究会

理事長 森 英雄

〒407‐0263 韮崎市穴山町4060‐3

電話(夜間)とファクス 0551-25-3929

電話(昼間) 055-220-8637

URL:https://sites.google.com/site/robotictravelaid/home

Email: mori-rota@hb.tp1.jp

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