投稿日: 2017/05/28 14:37:30
相模原市の大野台地区は雑木林の面影を残す広範囲な緑地を
抱える都会的な地域です。
自然が多く残る恩恵を受け、家を出て少し行けば ”神奈川県の
軽井沢”とも称される林で森林浴が可能です。
市の”水みどり環境課”の指導・監督並びに”NPOこもれび”のメンバー
による継続的手入れと、地域団体の環境を守る活動が功を奏し
散策で林に立ち入る人の姿も多くなっています。
近年この林で5月中旬から下旬にかけて「白い蛾」が群れ飛ぶ
幻想的な風景が見られます。
蛾の成虫には口がなく孵化してからは環境から栄養を取ることができず
自らが持っている生命エネルギーと太陽の光で飛び回り、交尾して
卵を産みます。しかし運よく子孫を残すまで行きつくのはほんの
わずかだと推定されます。
*キアシドクガには人体に
害をもたらす様な毒はありませんが、皮膚過敏症の方は注意が
必要です。
子孫を残す目的を果たせず力尽きたキアシドクガは地面に降り積もります。
死骸は蟻や昆虫のえさになったり、飛翔中にカラス、ヒヨドリ、
ムクドリ、鳩などの鳥類がせっせと捕食するのが観察できます。
今回、キアシドクガが乱舞する林の中でこの蛾の生態を長く観察されて
来た、相模原市在住の曽我昌弘先生とひょんなことから言葉を交わし
1時間以上お話をさせていただき色々ご教授を頂きました。
「大野台すみれ自治会」では多角的な方面からキアシドクガ問題の考察を行い、
共生の道を探っていきたいと思います。