2011年09月07日

<シンポジウム>

空間史学研究会 第1回シンポジウム

空間を記述せよ――方法・史料・表象をめぐって

空間史学研究会・建築遺産再生研究推進体 共催シンポジウム

3.11東日本大震災。未来への復興に向けて、ひとつに過去の「空間」に対する構想力が、あらためて問われている。

ところで、この「空間」という言葉。専門分野を超えて、じつに多彩な定義のもと用いられ、かつさまざまな事象や意味を包括してきた。 例えば、仏堂の「空間」を考えてみよう。建築の意匠と構造はもちろん、そこに奉られた仏像、まわりを荘厳する絵画、堂内で行われる儀礼、全体を包括する仏教教理、仏堂を運営する檀越や僧侶たちの思惑や政治、背景となる社会や文化など、多くの解くべき課題が出てくる。ひとえに「空間」といっても、その裾野は 広く、奥深いのだ。

以上をふまえ本シンポジウムでは、建築史学・日本思想史学・美術史学の第一線で活躍する研究者とともに、「空間」をめぐる方法・史料・表象について再考したい。多義的な「空間」という言葉を通して、何をどのように捉えようとしてきたのか。

講演題目・講師:

日本建築史における「空間」概念――研究史的検討、有効性と限界

藤井恵介[東京大学大学院 工学研究科 教授・日本建築史学]

神・彼岸・コスモロジー――歴史学における「空間」の発見

佐藤弘夫[東北大学大学院文学研究科 教授・日本思想史学]

行為と感応の場としての空間――表象の読み方を考える

長岡龍作[東北大学大学院文学研究科 教授・東洋日本美術史学]

司会

野村俊一[東北大学大学院 工学研究科 助教]

日時: 9月7日(水) 17時~

場所: 東北大学 川内南キャンパス文1教室(文教大教室)リンク先地図の26番建物の二階です。

※本会は建築遺産再生研究推進体との共催で行われます

https://sites.google.com/site/heritageregeneration/news